10月27日に所沢市教育委員会の定例会が開催されました。エアコン設置に関する請願者の説明があり、初めてこの問題に関する協議が行われるようなので興味をもって拝聴しました。
6名の委員による協議でしたが、ここで教育に関する全般が議論されますが、その一部を聞かせて頂きました。しかし、議論といえるのかどうか少々戸惑いを覚えるような内容で、残念な印象を持ちました。
というのは、それぞれ見解を述べられた所までは良かったのですが、意見をどう集約するのかの2巡目のやり取りが面白そうと思ったときに、委員長が休憩を入れたのです。そして再開した時には、この請願については、採択でもなく、不採択でもなく、継続審議でもなく、検討という結果で、従来の説明している通りという誠に不思議な結論が提起され、全員賛成しました。
おわかりでしょうか、議論の肝心な部分は市民の目が届かない所で決定されたということです。これでは議論の過程が見えず、どなたかの”忖度”で委員会が形成されているのではないかとあらぬ疑いを掛けられても否定できないのではないでしょうか。
さて、「教育環境を考える会」で活動されている、 C.Uさんより寄稿文を頂きましたので以下に掲載します。
栗坊
教育委員会に「学校環境の整備についての学識経験者の提言に基づき、所沢市内全小中学校にエアコン設置を求める請願」を提出したので、10月27日の定例会で意見陳述の機会が得られました。
学識経験者の提言とは「近隣自治体の学校が冷房システムを整備してきている近年の猛暑日の多さから、児童生徒・教職員の健康保持を考えた時、教室へのエアコン設置を推進する必要があると思う。」です。
陳述の概要は次の6点です。
①文科省の空調(冷房)施設設置状況調査は平成10年に始まり初回は3.7%だったが平成29年では49.6%に。文科省としても設置費用3分の2補助制度を設けて推進している。
埼玉県内63市町村中設置率90%以上は49市町村に達している。
②環境省も積極的に熱中症対策のためWBGT値(気温と湿度の関係による危険度)を示して注意喚起している。
③エアコン設置は所沢市教育基本理念「心身のたくましさ」に反するとの考え方を聞くが、たくましさは、野外活動、体育の授業で育むものであり、教室は静かに集中して学習する場。
④その教室に温湿計がないことが判明。 それではエアコン不要の検証がなされない。
⑤避難先としても整備の必要がある。体育館は鉄骨構造、金属屋根の場合は午後1時~5時がピークとなり、日没後も高温の調査結果がある。教室に避難することになる。
⑥もとより、教育基本法 第三章教育委行政 第16条4項「国及び地方公共団体は、教育が、円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない」としている。
市長部局との連携で予算措置が実現できるよう善処願う。
約1時間にわたる協議の中で、委員からは他自治体の状況から設置に前向きな意見もありましたが、自然環境の中での工夫で乗り切るべき、などの意見によって最終的には請願不採択とはならなかったものの、これまでの方針継続との結果に至りました。
傍聴していて感じた事は、エアコンを設置することに消極的な理由が、(財源確保などによって)「できない」のか、教育方針として「しない」のかが判然としない点です。そのことによって、市民に不信感を招いていることに委員各位が気付いておられないのは問題であると感じています。教育方針として設置しないなら、猛暑対策のガイドラインを示してほしいものです。
https://blogs.yahoo.co.jp/tokocitizen_c14/43373618.html
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