2015年度議会改革度ランキング全国1位と2位の議会事務局職員から、改革を進める秘訣について伺った。
■チーム議会
1位は北海道芽室町議会、2位は滋賀県大津市議会。芽室町議会は前局長の西科さん(現在は他の部署へ異動)、大津市議会は、議会総務課長の清水さんから11月23日に神戸で開催されたローカルマニフェスト推進地方連盟関西定例会の会場で伺った。
大津市議会の清水さんは議会に8年いるなかで、政策を実現するには議会にいたほうが早いと気が付いたことから、議員と政策を実現するために議論をしているという。具体的には、大津市で日本中が注目するいじめ事件があったさい、マスコミ対応や事後処理で執行部が手一杯となっている中、議会からいじめ防止条例を提出せざるを得なかったことが大きな契機となったとされていた。
政策を検討した後、実際に議案上程された後は議員と執行部が発言することになるが、議員にとっても、政策検討時に市職員としての経験を活かせることにつながり、参考にしたいと思えた内容だった。
最も印象深い言葉は、職員も含めてチーム議会として行動する、との言葉だった。議員同士でもできるかといえば、微妙なところはあるが、ここがひとつのゴールだろう。
※大津市議会は、議会事務局ではなく、議会局としているが、ここでは便宜上、事務局として記載した。
■存在感のある議会
西科さんは、議会に経営感覚がない。だから、総合計画や予算に議会の意思を反映させるために年間の年間計画と工程表をつくり、議会が行うべきことを見える化し、改革を進めていると話されていた。実際のその工程表(図)見ると、このことが分かりやすい。議会報告会をした後、どのように対応していくかなどとても参考にできるものだ。
他にも議員の資質向上のために質問力の研修会や議員の一般質問から委員会でも追跡調査をするかを決めて、政策検討を行う例なども話されていた。印象深いのは、議会は討論の広場だと松下啓一さんは話されていたが、議員間の議論の手法、その具体策が定まっていないと指摘されていたことだ。
また、有識者や町民に外部モニターになってもらい、実際の議会についての意見をもらい改革を進めているとしていた。このことも参考にしたい。
最後に、改革の目的は存在感のある議会にすること。論点、争点を明確していくことで可能となっていくが、論点は一致点であり争点は不一致点。このことを理解している議員が多くはないとの指摘も考えさせられた。
どちらの指摘も、武蔵野市議会の今後改革の参考にしたい。
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