12月18日の朝日新聞の記事に高橋亮平のコメントが掲載されました。
記事自体はワンイシュー議員の問題についてですが、その背景には特にベットタウンのような街における政治への無関心や低投票率の問題があるとの指摘をさせてもらいました。
18歳選挙権の導入もまた、民主主義の質を高めるためにと仕掛けた仕組みでしたが、地方自治への関心はまだまだです。
ようやく都議会に対するメディア報道もあって関心が高まりつつある地方自治ですが、こうした記事も関心を持つキッカケにしてもらえればと思います。
以下掲載記事
(朝日新聞 2016.12.18)
(360゜)市議当選、争点一つで 若者らに照準、受信料を批判
NHKを視聴しないことを理由に受信料を払わない人を応援します。NHKの集金人の戸別訪問を規制します――。NHK批判一点張りの主張を掲げた市議が昨年と今年、埼玉県内で相次いで誕生した。ワンイシュー(単一争点)議員を地方議会に押し上げたものは何なのか。
<中略>
地方議員の役割は、地域の幅広い政治課題の解決を行政にはたらきかけることではないのか。
元千葉県市川市議で、地方自治に詳しい中央大の高橋亮平特任准教授は「団体が掲げた主張は、社会では少数意見だ。ただ、主張を否定することは、当選に導いた有権者の民意を否定することになる」と言う。一方で、ワンイシュー議員の誕生の背景に都市部の選挙に共通する問題をみる。
低投票率だ。
朝霞は34・09%(過去最低)、志木は40・75%(過去2番目の低率)、船橋は37・16%(補選を除いて過去最低)だった。投票総数が減れば「当選ライン」が下がり、比較的少ない得票数でも当選が可能になる。
高橋特任准教授は、地方選における「投票者の固定化」が進んでいる、と指摘する。議会内の新陳代謝が乏しく、支持層を持つ議員が当選しやすい。そのなかで、少数意見を代表する団体が「投票には行くが、これまで特定の候補者を支援していない有権者から支持を得た」と分析する。
際だった主張で有権者の関心をひく議員、身近なはずの地方政治に関心を持てない有権者。そうした構図がある限り、ワンイシュー議員が生まれる素地はまだまだある、という。
(高橋克典)
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