2017年3月4日土曜日

「豪商のまち松阪」松阪市公共施設の移転・廃止計画 「素案」は、議論のたたき台であってこそ。

<松坂市議のブログより>


昨日、松阪市議会の自民党会派の「ランニングコストは?」という代表質問に対する答弁で、「廃止の施設のほうが多いのでランニングコストは減る」という答弁があった。

 市福祉会館(殿町)   解体、現在の松阪公民館に移転
松阪公民館(殿町)  船江町の郊外型ショッピングセンター「マーム」2階に移転
プラザ鈴(中町)   廃止、解体

 松阪市の「豪商のまち松阪」中心市街地土地利用計画は、まるで公共施設の移転・廃止計画です。

昨年12月下旬に「素案」が公表され、2月15日に開会した市議会には早くも市福祉会館と松阪公民館の移転に伴う設計などを含んだ予算案が提出されています。

あくまでも「素案」ということですが、市福祉会館の現・松阪公民館への移転と、それに伴う松阪公民館の郊外型ショッピングセンター「マーム」(船江町)への移転は、すでに「決定済み」という言い方をします。

しかし、市民への説明は2月18日に1回あっただけです。市民の意向をくみ取った計画ではありません。

しかし、教育長の求めに応じ、「公民館のあり方」について検討を求められた社会教育委員でさえ、松阪公民館について「移転をするなら利用者に不便とならないように十分に検討を」するよう求める文書(答申)を教育長に提出(12月20日)しているのに、その2日後には「マーム」移転方針を示す(12月22日)など、社会教育委員の要請を無視したかっこうです。

さらに、18日の市民説明会では、「公民館のあり方について検討いただいた結果、駐車場が足りないので移転するよう提言を受けた」と、市長がウソの説明をしました。

実際は「十分な検討を」と求められているのに、移転するよう提言を受けたと言うのですから、あ然とします。

さまざまな問題がありますが、これらの方向をまとめた有識者などからなる「豪商のまち松阪」中心市街地土地利用計画検討委員会が、昨年9月の第2回以降、12月22日の素案の公表までのあいだ、すべて非公開で、会議で配布した資料を情報公開請求してもすべて黒塗りで内容は一切わかりませんでした。

12月22日に素案が公表されてからは、1月にパブコメ(市民からの意見募集で11件有り)と2月18日の市民説明会だけです。議会へも年末の12月28日に建設水道委員会の委員(8人)に報告をしただけで、議会全体での議論はない中、新年度予算には朽化した福祉会館の市福祉会館と松阪公民館の移転に伴う設計などを含んだ予算案が盛られたかたちとなりました。

市長は「スピード感をもって」といいますが、飛ばしてはいけない市民合意のプロセスがあるはずです。

松阪公民館へは高齢の歩行者や自転車の人が多く通っています。自動車に便利で人には不便でクルマが“ビュービュー”と駆け抜ける広い車幅のとった道路や大きな交差点のあるエリアに出来たショッピングセンターへの移転という選択は、非公開・密室でわずか8人の民間委員が了解したにすぎない内容です。

市長は市民からの求めがあれば何回でも説明すると言っていますが、変更が可能でない説明を繰り返されても意味はありません。

重要なのは、これが「素案」だというなら、あくまでもそれをたたき台にして十分な市民的議論を尽くすことです。

http://blog.livedoor.jp/kaiju_matsusaka/archives/52271623.html

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