2014年5月31日土曜日

さて、若い世代に何を伝えられたか?

<多摩市議のブログより>

 今日はいつもいろいろ活動に示唆をくれる友人などに会い、市役所でちょっとした用事を済ませてから、拓殖大学へ。政治学の授業の'補講'に呼んでいただき、大学生の皆さんに市議会のこと、市議会議員のこと等お話をさせていただきました。

 さて、彼、彼女たちにはどのように私の話が響いたかなあって思います。授業の感想を書いていただいたものが、後ほど手元に届くことになっているので楽しみです。

 若い世代の政治離れ・・・というよりも、日本社会全体が政治離れを起こしている状況は本当に残念。何とか政治を身近に感じてほしい、そしてまた身近な現場といえば基礎自治体で市政ではないかと思っているので、ぜひ、「自分の住んでいる'まち'の議会のことについて知ってほしいなあ」と思います。そんな私も議員になる前に多摩市議会など見たこともなければ、市議会議員が何人いて、どんな方々がいらっしゃって・・・という予備知識も皆無に等しく、あの時はものすごい勢いで開催された市議会議員の補欠選挙だったので、わからないままに選挙が始まって、そして選挙が終わるという状況。にも関わらず、こうして市議会で仕事をさせていただけていることは本当に'感謝'という一言に私の歴史も思いもギュッと凝縮されているような気がします。

 それにしても、昭和生まれと言うのは「古い!」ということですね。いまや大学生の皆さんは「平成生まれ」で、「昭和時代」など・・・「昭和」と言っただけでものすごいレトロ感が漂うことを今日も改めて実感しました。

 拓殖大学はとてもいい環境にあるキャンパス。かつてモノレールが開通していない時代の中央大学(私が通っていた時代)と相通ずる雰囲気があり、都会の喧騒を逃れられていい場所だなと感じました。たまたまですが、受講してくださっていた学生さんたち、とてもまじめで熱心な感じがしました。授業終了後、一度、多摩市議会や市議会議員のを覗いてみたい・・・というお話もいただいたので、うれしいですね。何が伝えられたかわかりませんが何かが伝わっていますように・・・・と思います。

 未来をより長く生きる世代が、より先の未来を真剣に考えていくこと・・・これがいつの時代も大事。



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2014年5月30日金曜日

今日の議会運営委員会の傍聴者23名

<八潮市議のブログより>

9時半からの議会運営委員会に何と23名の方が傍聴に来られました。

会期や日程などを決める議会運営委員会の傍聴者は、通常ですと私1名だけですが、こんなに多くの方が議会前の議会運営委員会の傍聴に来られたのは、おそらく初めてのことではないでしょうか。

市民だけでなく、マスコミの記者の方も傍聴されていて、会議終了後、お話をさせていただきました。

今日の議題は4件。

  (1)会期、日程について

  (2)委員会付託について

  (3)次回定例会開催予定について

  (4)請願審査について(紹介議員が所管の常任委員会委員を兼ねることについて)

大勢の傍聴者が来られたのは、(4)の議題について、その審議の行方を見守るためでした。

公明党小倉議員: 今後予定されている議会改革に含めて検討したい。

民政クラブ中嶋議員: 今後予定されている議会改革に含めて検討したい。そこで決まった結論については、民政クラブは従う。

共産党鹿野議員:2つの会派から議会改革の中で…と言う話があったが、それについては反対はしない。共産党として、この問題について話し合った結果を紹介すると「 誰もいない場合は一人会派の場合は所管の委員であっても紹介議員になれる。審査にも今まで通り加わることができる。ただし、この間、紹介議員と請願者の代表を参考人として招致して、紹介議員が請願理由などを述べていたが、これを請願者代表がが行うようにする。従って、招致するのは請願者の代表のみにする。

自民クラブ朝田議員:論点として2つあり、一つは請願について、憲法に保障された権利を制限するべきではなく、また、陳情についても、今は本会議場での配布にとどめているが、陳情も請願同様に審査することも考えるべき時期に来ているのではないか…。

と言うことで、今後、予定されている議会改革の中で議論をしていくことになった。
 
まずはひとまず棚上げ状態になりましたが、今後の議会改革の議論を見守っていく必要があります。

最後に、平日、しかも月曜日の朝にもかかわらず傍聴に来て下さった皆様、本当にお疲れさまでした。

傍聴されていたある方が、「今回の見直し論がでてきたのは、紹介議員は、そもそも請願に賛成の立場、そういう人が審査に当たるのは『違和感がある為、見直しを考えて欲しい』という民政クラブ中嶋議員の発言がきっかけだということですが、これはおかしい。

なぜなら、紹介議員にならないと言うことは、請願に対して反対ということだから、初めから請願に反対の人が審査の席に座っているわけです。
 
賛成の人が審査することに違和感があるというのならば、逆に、反対の人が審査するのも同時に違和感があってしかるべき。中嶋議員の言っていることは、論理的に矛盾している。」と、話していました。

確かに…


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2014年5月29日木曜日

利益誘導型から問題解決型の政治家へ

<会津若松市議のブログより>

先週17日(土)、「第3回市民と議員の条例づくり交流会議in東海(岐阜大会)」へ出席のため岐阜市に出向いた。
基調講演1では、廣瀬克哉法政大学教授が、「こんな風に使おう!自治体議会」というテーマで、いわば自治体議会を「別な視点」から解説した。
例えば、
議会は、自治体をコントロールするために市民が送り込んだ手先、で、
・ヘンなことを止める権限はもっている
・議会がウンと言わないと行政はうごけない、とか
議会という議事機関はを、市民に判断材料を提供し、判断の過程に参加するために使える、とか。

基調講演2では、 西寺雅也名古屋学院大学教授が、「発想の転換をーこの困難な時代における政治家の役割ー」というテーマで講演。
ご自身の、元多治見市長という経験からも、人口減少社会、財政の困難な時代、政治家のは、かつての「利益誘導型から問題解決型」役割が求められる、との言葉が印象的だった。

分科会は、私は、土山希美枝龍谷大学政策学部准教授の「質問力UP!デキる議会になるために」というテーマを選んだ。
以下、その概略。
※一般質問とは次の二つの機能がある。
①監査機能(監査質問)
自治体の運営について、あるいは事業の執行について、執行機関がなすべきことを 適切になしているかチェックする機能(質問)
②政策提案機能(政策提案質問)
政策(とその具体化である施策・事業)について、効果の検証や手法の評価・提案・取り上げられるべき政策課題などを提起する機能(質問)
※現状はこうした一般質問が持つ機能は、十分発揮されているとはいえない。
そこで、現状の「残念な一般質問、もったいない一般質問」とは
①公表数字を確認するだけの質問
②論点を入れすぎてしまいぼけてしまった質問
③一般質問、代表質問としては個別要求的すぎる質問
④合理的な根拠や論拠のない批判に基づく質問
⑤その自治体が関知できない国や他自治体の事柄についての質問
⑥自身の政治信条の演説に終始している質問
⑦一問一答のやりとりを続けるうちに混乱してしまった質問
⑧執行部への謝辞は時間の浪費なことも
しからば良い一般質問とは何か
前提1)単純で本質に関わる基準は、その質問をすることで、地域が良くなるかどうか
前提2)監査質問か政策提案質問か確認
前提3)必要な情報収集して質問の組み立てをする
・何のために、何を目的として、その一般質問を行うのか明確に。
・目的に沿って論点を絞り、優先順位を付け、「ここには到達しよう」という目標を固め、それに応じて情報収集し、質問の流れを組み立てることを意識する。

一般質問について、改めて、その意味、組み立て方、獲得目標を整理して考えることができた。
概ね、私も心掛けてこようとしたことで、ストンと腑に落ちた。
議会運営委員会にも提起しようと思う。

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2014年5月28日水曜日

自治会加入促進条例~ 自治会・町内会になにを求めるか・・・

<所沢市民のブログより>

 6月議会(定例会)が近づきました。いつも開会一週間前に議会運営委員会が開かれ、そこで市から提出議案の概要が示されます。

 概要と云っても議案の名前が示される程度ですが、それでも傍聴している市民にも何が提案されるのかといった程度は分かります。
定例会に提案されるのは通常
  当初予算を増減手直しする、補正予算、
  条例の制定・改定、
  市道の認定・廃止、
  教育委員や人権委員等の議会承認を求める人事案件等です。

 広報ところざわ6月号を読むと今度の議会には「自治会への加入促進条例」が出てくるでしょう。 

 昨年10月の「みんなで考える市の仕事事業」で市民委員さん達が「地域コミュニティの構築」について「自治会・町内会の加入率」、「加入のメリットとデメリット」などを話し合っていましたが、聴いていて説明する行政と自治会などの現場に開きがあるように感じられ、地域コミュニティについて明解な答えはありませんでした。
  
 条例を置くとなれば、市の考え(地域コミュニティや自治会活動のあり方・考え方)が説明されることでしょう。今コミュニティや自治会などは大きなテーマです。どのような議論になるか、その内容に注目しましょう。

 手始めの議会運営員会は530日(金)午後130分~

 そう云えば議会は「人事」の季節です。議長・副議長・議会運営委員長などが替わるでしょう。そちらも注目です。記:さかぐち


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議員間討議

<松阪市議のブログより>

議会基本条例に位置づけたものの、盛り上がらない議員間討議。このまま廃止となっても困るので2つの提案をしたことは、しばらく前のブログに書いた。
1つは、これまで一連の流れとして同じ日に行っていた<委員長報告→議員間討議→賛成・反対討論→採決>を3日間とし、初日に4つの委員会で行われた審査の経過と可否の結果について委員長報告を聴き、2日目を議員間討議の日として独立させる。各委員会の審査の結果として可決すべき案件となったか否決すべき案件となったかを受けて、議論が不十分なところはないか、見落とされた視点はなかったか等々、全体的に見渡す機会として、議員間討議を独立した日程の中に確保することで、論点のある議案一つひとつについて、より精査できる審議の最終段階としての議員間討議を位置づけを狙ったものである。

もちろん、本質的な解決策ではない。次善の策である。

もう一つの提案は、当面の措置的なものである。
本会議で議長が議案ごとに「議員間討議はありませんか」といっても「無し!」ということではみっともない。
議員間討議をしたい旨、事前に表明しておく通告制とすること。
こうすることで、何十もの議案ごと、議長が「議員間討議はありませんか」と繰り返すだけの労は不要になる。

議会基本条例に盛り込んだ趣旨を生かせるよう、方向付けたいものだ。

これを受けて19日に開かれた議会改革の作業部会。
思ったとおり、1つめはボツ。2つめの「通告制」が6月定例会から採用される。
採用されたからといって、ありがたいものではない。
他に意見は出ないのである。

あらかじめ、通告(前日の正午まで)のあった議案のみ、議員間討議の対象となる。

本来、議員間討議とは何か、というか、なぜ、あえて、このようなことばを必要とするか。

議会は、議員の質疑(質問)と、それに対する市長等の答弁によって審議をおこなうことを役目とするので、議員同士の討議はない。
採決の前に、賛成討論、反対討論はあるが、これは意思表明のようなもので、発言は一度きり。反論というものができない。

これに対し、議会には合議機関としての役目もあるので、議員間で協議して議会意思を一つにまとめあげていくプロセスもあり得る。
たとえば、市長提案であれ、議員提案であれ、ただ反対だからつぶしてしまえではなく、ここをこのように修正すれば賛成できるという修正案を作っていくようなとき、議員間討議が機能するはずだ。

ただ、そのためには、当たり前の話だが、対象となる議案の意図を十分に理解してもらわないといけない。
そのための疑義を質す。それが質疑だ。
しだいに浮かび上がりつある論点(対立点)をどうすれば是正が可能であるかを議員間討議で明確にし、修正案を出していくかどうかの審議の場として議員間討議を活用できればかなりいい議会になるはずである。

平成24年11月施行
松阪議会基本条例より抜粋

第3条 基本方針
 () 独自の政策立案及び政策提言に積極的に取り組み、市民の視点で議員が十分な議論を行い、市議会としての合意形成を図ることにより、立法機能の充実及び強化を行うこと。

第13条 議員間討議による合意形成
1 市議会は、議会が言論の府であることを十分に認識し、議員相互間の自由な討議を中心に運営しなければならない。
2 議員は、本会議及び委員会において、議案の審議及び審査に当たり結論を出す場合にあっては、合意形成に向けて議員相互間の議論を尽くすよう努めるものとする。
http://blog.livedoor.jp/kaiju_matsusaka/archives/52114920.html



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2014年5月27日火曜日

議長に事務局職員の実質人事権を

5月16日付自治日報に掲載された記事です。



2014年5月26日月曜日

議会改革は質問力から

<武蔵野市議のブログより>

 5月17日に開催された「市民と議員の条例づくり交流会議in岐阜」に参加していきた。全体の他に分科会があり、私は、議員の質問力についての分科会に参加した。

 分科会は、土山希美枝龍谷大学准教授が前半に講義を行い、後半を参加者の事例をもとにどのように一般質問を活用していくかとの内容だった。
 土山准教授は、行政への市民参加は当たり前のとなっているが、議会への市民参加は、40年遅れている。元鳥取県知事の片山さんが指摘している「八百長と学芸会」を議会が払拭できるかが問われている。議会改革は全国で広がっているが、まずが一人でもできる議会改革として一般質問をもっと活用すべき。事例を見ていくと「残念な質問」「もったいない質問」が多いとされていた。

 その一般質問は下記のようなパターンが多いという。

・個別要求だけの質問
・公表数字を確認するだけの質問
・論点を入れすぎてしまいぼけてしまっている質問
・合理的な根拠のない批判に基づく質問
・自治体が関知しないことへの質問
・自分自身の政治信条や演説に終始している質問
・一問一答のやりとりを続けるうちに混乱してしまう質問

 他にも、答弁側があしらっている 誠実に答えないケースもある。これは、市民にたいして誠意がないことになっていると指摘されていたが、まずは議員側の力量が問われているのだと思った。
 
 そこで「良い一般質問」は何かとなるが、土山准教授は以下のことを指摘されていた。

・誰のために質問か。まちをよくするか、自分は熱意をもって取り組めるか
・何を質し、何を提起するか まず整理してあるか
・伝わりやすい内容か。伝えやすく考えているか

 そのうえで、論点を絞り込む。質問の結果で得られる到達目標をおくこととされていた。

 耳に痛い内容だが、情報収集を行い、論点をまとめ、何をどのように変えるためなのかの戦略性が必要ということだろう。そして、答弁側に意図が伝わらなくてはならず、質問する側だけではなく、行政側、さらには議場の他の議員に共感を得られるか、とのポイントがあるのだとこの分科会に参加して思えたことだった。
 ようは民間企業でいえばプレゼン能力が問われているのだと思う。議会で居眠りする議員が批判されることがあるが、眠ってしま用なプレゼンでは「商売」にならないとも言える。次の一般質問で…とは言い切れないが、自分の質問内容を整理してみようと思う。

 後半では「検討します」という答弁にどのように対応するかの議論もあった。答弁の後、本当に検討したのかどうかを質問すべき、との指摘があり、実際にやっている議員からの発言もあった。私も時として行うが、検討の事後フォローも重要になることも実感した分科会だった。
 ただし、「研究します」という答弁には、「研究します」は常に行っていることなので、再度質問しても同じように逃げられてしまうという事例を話される参加者もいた。こちらには要注意だ。

 いろいろ実りの多い分科会だった。時間が短かったことは残念だった。

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2014年5月25日日曜日

細い道を行く宮代町議会

<宮代町議のブログより>

団体活動は難しい
 昨日は、私が14年間所属している「地方政治改革ネット」の総会。一番多くのメンバーが在籍していたころと比べると、少し会員が減った。しかし、そういう時は無理をしないでできることをやっていくに限る。
 組織として活動していると、10年くらいで制度疲労してくることがあります。ボランティア団体しかり、政治活動をする市民団体もしかり。活動していく上では仕方ないことだと思います。
 なぜなら、報酬を伴うものなら(仕事だもの、我慢しなきゃ)という判断もできましょうが、活動となると目指すもののために、それぞれ事情を圧して時間を作り、持ち出しの費用で力を合わせるのが原則。意見が合わなかったり、批判されたりに時には苦しむことになる。それが10年くらいの時間の経過で表立ってくると、少し限界を感じたり気持ちが薄らいでくることもあると思います。
 そんなこんなで、私も仲間の脱退などを経験したこともあるし、私自身が離脱した団体もある。
無理をしないで、できることをやる、が無報酬(というより持ち出し資金の)組織活動における(経験則)です。
それでも、他の自治体では、いろいろな政策が進んでいる。「地方政治改革ネット」では、さっそく「ソーラーシステム」構想や、庁舎内の障がい者雇用の仕組みの先進地を見ることにした。
先進地研修は面白い。町単体ではできないようなものもある。しかし、ヒントにはなりそうです。
細い道を行く・・議会
宮代町議会で思うのは、細い道をわざわざとおっているような気がしてならない。昨日も、「地方政治改革ネット」の連中に「うちの議会は、働きが悪いのか、日当制にしろって請願が出るらしいよ」って言ったら、みんな「えーっ!」(吹けば飛ぶよな議会だね)と言われているみたい。(日当制でも仕事してないと思われたら、次は時間給かい?)トホホっ・・。
じゃー、ボランティアに近い状態での議員活動がうまく機能するか・・。むずかしいでしょう。
議員の歳費をもらっているから、地域から、あるいは所属する党から、あるいは自分の活動の連続から、使命を果たそうと、未熟ながらも思っているわけで、これがボランテァに毛が生えたような活動費だったら、どうか・・・。使命を果たすというより、まず和気あいあいと、無理な論議をしないでやっていくようになる。それでないと「やってられない」・・。
そうでない場合、政治という力でもって自分に、または後援者に利益誘導する力だけを発揮することにもなろう。最高意思決定機関の名にもとる。
議会にアドバイスorコントロール?
「議員日当制」をもちだした方(私の近所の方ですが)は、同時に、6月議会に向けて陳情書も出していた。内容は、議会は住民有識者と会議を持ち有識者のアドバイスを受けるように、というもの。
つまり、議会のレベルが低いので、(自分のような)見識の高い住民の知識や策を取り入れてやっていってほしい、というものか。
議会が、住民の言うことに耳を傾けるのは当然だ。しかし、わたしには〈上から目線で議会をコントロールしよう〉ということみたいに感じられる。木の葉のように翻弄されると、それでなくとも細い道をますます細くしてしまうことになる。「身」を縮めるのはまっぴらだ。


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2014年5月24日土曜日

保育園増の一方で小中学生の医療費負担増へ

<武蔵野市議のブログより>

 5月16日の市議会文教委員会で行政報告があり、義務教育就学児医療費(マル子)助成の見直し方針が示された。これまで小中学生の医療費は、保護者の所得制限なしで児童にかかる医療費のうち保険診療の自己負担分を助成し、実質的に無料にしていたが、一回当たり200円の負担(通院負担金)を求めたい。さらに、高所得者には医療費負担を求めたという内容だった。

 見直す理由は、児童数の増加が今後見込まれており、待機児対策などの子ども施策にかかる経費も増加していることから、児童施策の経費の一部にしたいというもの。平成2610月より通院負担金助成を廃止し200円を負担。2710月からは、所得制限を行いたいとしていた。

 見直しによる財政効果は、通院負担金を求めた場合、年額で約2,000万円。所得制限を行った場合は年額で約1億1500万円になる(平成25年度事務事業(補助金)評価実施結果より)。
 この日の委員会では、新しく定員80人の認可保育園ができることも報告されたが、認可園での子ども一人あたりにかかる市の負担額は月額約134000円だ(2013年保育概要より)。80名分の年額にすると約1億28064万円になる。かなり荒い計算だが認可保育園の一年分の市負担金を生み出すことになる。

 義務教育就学児医療費助成制度は、そもそもで言えば東京都の制度だ。東京都の制度は、一回200円の負担が必要であり所得制限もして医療費を助成している。この制度に武蔵野市が市費を使い200円の負担と所得制限をなくするという二つの上乗せをしているのが現状だ。
 このように都の制度よりも二つの制度を上乗せしているのは、武蔵野市の他は府中市があるのみ。他はどちらかひとつか、どちらもないのが多摩26市の状況となっている。

 子どもへ予算をかけることは必要。だが、財源は限られている。負担できる範囲であれば負担をしてもえないかと思う。所得制限は、低所得者に対しては今と同じように無料にする方針を考えると、今回の見直し方針を私は否定できない。
 また、導入時に無料化することで早期発見が可能で医療費全体を下がる効果も期待できるとしていたが、そのような効果は検証できないと委員会の答弁ではあった。


■三多摩格差

 そもそもでいえば、自治体によって子どもの医療費が異なるのはおかしなこと。国として全国一律に無料にすべきことだ。さらに、この無料化は23区内では実施されているが、多摩地域では200円負担と所得制限があると同じ東京都なのに差がついている。このような東京都の制度も問題だ。この差をなくすことこそ優先させるべきだろう。

 今回はあくまで方向性をしめしたもの。200円の負担を求めることは6月議会で議案が提出され、議会が可決すれば成立する。所得制限を入れることは来年度だ。今のところ、反対意見を述べている委員もいたことから、どのようになるかは分からない。

 なお、今回の見直しは義務教育就学児への医療費で、乳幼児への助成は対象ではない。


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2014年5月23日金曜日

平成26年3月川口市議会定例会・一般質問に関する選考結果の公表

川口市議会平成26年3月定例会における一般質問について、一般質問を行った議員の中から市民目線をもとにした当会独自の選考を行いました。
詳しくは、当会のHP(更新情報)にてご確認ねがいます。
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初めての議会報告会をふりかえって

<東村山市議のブログより>

東村山市議会として議会基本条例に基いて初めて開催した報告会。
9日(金)10日(土)の開催から早くも10日が経ちました。
議員と事務局で手分けをして準備を重ね、なんとか開催にたどり着けた感じでした。
9日は73名、10日は38名の方がご参加くださいました。
お忙しい中、時間を割いて足を運んでくださった皆さま、どうもありがとうございました。

16日(金)には議会運営委員会で、当日お出しいただいたアンケート結果も確認しながら、議員間で反省会を行いました。
アンケートも約6割の方がお出しくださり、両日ともそのうち3/4が市内の方、1/4が市外の方。
世代も30代から80代まで幅広く、議会だよりや市議会HPのほか、駅頭配布のチラシを見て参加した、という方も複数いらっしゃいました。
内容がわかりやすかったという方が約2/3、わかりにくかったという方が2割弱。
自由記述欄には、開催を評価するご意見を多くいただけたました。
もちろん厳しいご意見もいただいているので、次回以降へ活かすべく、議員間でしっかり議論していきたいと思っています。
報告会の報告の仕方についても議論し、当日お越しいただけなかった方にも概要が掴んでいただけるよう、各委員会の報告については当日の報告原稿にリンクさせることにします。また、質疑応答の部分も要旨をまとめて今週中に最終調整をし、全体を市議会HPにアップできるよう準備を進めていますので、今少しお待ちいただきたいと思います。

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2014年5月22日木曜日

議会懇談会にて

<宮代町議のブログより>

少数精鋭の参加者
あいかわらず、宮代町議会の開催する「議会懇談会」は、少数精鋭(?)の厳しい質問が飛び交う懇談会になりました。報告会など意味ない! との要望もあって≪懇談会≫としたわけだから、それでいいと思います。
懇談会の内容については、私のメモからおいおい会報等でお知らせすることも考えています。その中で今日は、以下のことをお話しましょう。
「議員は日当性にしろ」
ある参加者(この方は、私の近所にお住いで、町議選に出た方)の発言:「私は、ある有力な町議に頼まれて、≪議員の日当性≫の請願をしようと今準備しています。財政が厳しい宮代町。議員がまず襟を正して、報酬を絞り込まなければならない。出た時間だけ給料をもらう、働いた分だけもらうということだ。矢祭町の事例などを調べているんですよ。私に頼んだ議員は、当然請願の紹介議員になるといっている。その時はよろしくお願いしたい」
ご存知のように、福島県矢祭町は、過去のつらい経験から合併を避け、厳しい財政に対応するには、掃除を外部委託せず職員がやる、議員報酬を日当性にする(これで3分の1の費用で済んでいる)、図書館の本は全国から無料で送ってもらう、などの方法で行政を保っているという町です。
発言した方は、宮代町もこれに倣うべきだ、ということです。議員は、黙々とこの発言を聞いていました。(どうぞ請願出してください。委員会で審議します)という雰囲気で、誰がどう思ったかはわからない。
それにしても…ある有力な議員から頼まれて・・・誰のこと?
有力な、というからには親しい議員だろう…。同じ会派のある議員に「頼んだんですか?」と聞いてみた。「杉戸町との合併ができないようじゃ、議員としての仕事をしてない。そんな議員は日当性でいいと思う。」と、心当たりがないでもないような返事。
…(そうなんだ…)。えーっ! 前もって言ってくださいよ、「こういう請願出すから」って。同じ会派なんですけどーぉ。(少し、混乱する私の頭)
宮代町は、合併の住民投票をやって合併を選ばなかった時、議員数削減、政務調査費廃止をやった。さらに、財政厳しき折、合併をなしとげられないような「能なし議員」の歳費を日当にする、ということらしい。
なんだか(みせしめ)のような気がしないでもないが、請願する住民の方も、(請願を出すように頼んで)紹介議員になる議員も、〝覚悟を促すんだ”ということか・・・。
くりかえすが、矢祭町は、過去の合併騒動で村を二分する争いがおき、血の雨が降った経験から、「合併」問題を見送ったという町であります。
宮代町に、そっくり当てはめるには無理があるように感じますが、さて、委員会での審議、本会議の採決ではどんな意思を示すんでしょう、議員は。
ちなみに、会場内では「合併すべき。意識調査を早くしろ」という人もいらしたが、「合併したところで町がよくなったとあまり聞かない。合併効果に疑問を感じる」という人も。両方発言あったこともお伝えする。


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2014年5月21日水曜日

議会事務局改革は進んだか?

自治日報(5月2・9日号)に掲載された記事です。




2014年5月20日火曜日

ごみ減量化対策選

<合志市議のブログより>

昨日は、会派に属していない議員の任意の勉強会だった。
テーマは、合志市のごみ減量化対策について。
前回の全員協議会で「合志市ごみ減量対策検討業務委託」
報告書が提示されたこともあり、
今後の減量化対策の方向性について
詳しく聞いてみようということで、環境衛生課長に出席願った。

1年間という期間と、予算を使ったにしては、
これといって新しい分析と対策が出てきたわけではない、
というのが、私たちの共通の認識である。

そこで、平成21年度に策定されたと思われる(PDFに明記がない)
「合志市ごみ減量化計画」に立ち戻ってみた。
4Rの実現でごみの20%減量と謳ってあるこの計画、
改めて読んでみると、
計画策定の目的があいまいであった。

「本市のごみ排出量は平成16年度をピークに減少傾向にありますが、
現在も人口が増加していることもあり、現在の施策だけでは
今後もごみ排出量が減少するとは考えにくい状況です。
ごみ排出量の減量化を進めなければ、処理、処分費用が
かかることはもちろん、本市のすばらしい環境に
多くの負荷をかけ続けることになります」

いまだから言えるのかもしれないが。
「本市のすばらしい環境に負荷をかけ続ける」の部分が、
具体的に何を指すのかはっきりしない。
処理処分に多額の費用をかけ続け、
それが増加し続けることは目に見えている。
計画の最終年度は27年になっているが、
現状では達成の見通しは立たない所から、
今回改めて検討がなされたということだが、
データ的に実証できたことと、
当初の行動計画が基本的に間違っていなかったこと、
市民にもう一度、深く実行を促すことの必要性が
確認されたということか。

行政区単位での周知啓発や事業所に理解を求めることなど、
あとは、いかにアクションを続けられるかである。
せっかく、環境美化推進員が選ばれているので、
一段の協力を求める方策を練り上げるべきだろう。

環境衛生課の所管ではあるが、
本来、まちづくりの総合的な観点から見るべきことである。
ごみの発生は、経済の活性化と比例する部分がある。
市職員のうち、何割が自分でごみを出しに行くであろう。
一見無関係のようだが、健康福祉部の職員であれば、
乳児だけでなく、要介護の高齢者の使用する紙おむつについて、
それが可燃ごみとして出される現状に思い至らなければならない。
そういうことである。

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2014年5月19日月曜日

出前講座:公共施設のマネジメント

<所沢市民のブログより>

つい先日政策企画課の出前講座を受けた。所沢市の「公共施設マネジメント白書と、公共施設マネジメント方針」の説明で、上安松のKさんが市に申し込んで開かれた。Kさんは知人に話しても手ごたえがなく、「大事なことなのに、市民が知らないのでは」と心配している。たしかにこの白書や方針はわたしの身の回りでも殆ど知られていない。
  
政策企画課の説明によると、
  昭和40年代から50年代に建てられた建物が古くなってきている、
  人口構成がこれまでとは変った、
  財政が厳しくなってきた、
これ等を踏まえつつ市民の高齢化に沿ったまちづくりをしなければならない。

公共施設は頑丈で耐用年数を経過しても使えなくなる訳ではないが、マネジメントを始めないと将来に3通りのシナリオが予想される。
  インフラの崩壊、
  財政の破たん、
  なし崩し・場当たりの対応によるお手上げの状態。

このため公共施設の、
  施設総量の抑制と、
  新たな考えによる配置替え、
  重点整備と統廃合。
これを考えに入れなければならないというもの。

質疑と意見交換に入ると参加者からは、
  テーマには上下水道や道路・橋・公園と云ったインフラが含まれていない。
  マネジメント白書の妥当性が確認できていない。
  マネジメント方針が具体的でない。
  統廃合には代替機能の確保が欠かせない。
  市民の理解を得るために情報公開がなにより必要、と云った声があがり、

市は、国から公共施設総合管理計画の作成を求められている。近隣市との協議が必要な点もあるが、これから計画を立てると説明した。出前講座は2時間を超えて真面目な内容に終始した。お二人の講師とKさんに感謝。

さて講座の後に思ったのは、公共施設白書に書かれている大半が教育委員会の管轄であること。例えば小中学校の校舎や体育館、公民館、市民体育館や地区体育館、教育センターや生涯学習推進センター等々、給食や文化財関係、図書館もそうではないか。
  
公共施設全般のマネジメントを考えるなら、まず教育委員会と政策企画課、財政課との間で認識の統一が必要であろう。優れた他市の事例を聞くと、当市の教育委員会が生徒数が減って生じた「空き教室」を「余裕教室」と云って他部署との共用に消極的なようだが、「複数の機能と代替性を併せ持つ施設の発想」など、議論は進むだろうか。

もちろん市民も議論が進んでいくとマネジメントの方針に総論賛成・各論反対では済まないだろう、みんなで考えるべき大きなテーマが待ち構えている。前もって考えましょう。
記:さかぐち



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2014年5月18日日曜日

武蔵野市 次回も指定管理で公募せず

<武蔵野市議のブログより>

5月15日の市議会総務委員会で今年度に指定期間が終わる市の施設の指定管理者について、これまでと同様、公募は行わず市の外郭団体に指定したいとの行政報告があった。現状を考えれば、妥当な判断だと思う。しかし、他の考え方もあるのでは、と思った。

公募しない理由は、現在でも利用率が高く今以上の拡大が難しいこと。民間事業者が指定管理者事業者になった場合。使用料の発生や利用の制約が懸念されるとしていた。
利用率の少ない松露庵については、施設規模を考えると利用率の改善が見込めないこと。同じく長野県川上村にある自然の村については、最盛期の夏にはジャンボリーで使用しており、他の季節では寒冷地であることから利用率を増やせないと考えられることから公募しないとしていた。
また、どの施設も利用者の満足度が高いこと。市の事業と密接な関係にあることも理由としていた。

今回の説明では、利用率や満足度についての説明はあったが、コストが適切なのかの説明はなかった。いたずらに安くすればいいとは私は考えていないが、市の外郭団体と同じ費用で民間が行った場合はどうなのか、との視点の説明がなかったのだ。
施設や事業の目標は、施設を維持管理するだけではなく、市民の満足や市の魅力を高めるなどの成果目標が必要だろう。その目標に対して市の外郭団体だからこそ、このコストをかけたからこそできたとの視点が最重要な視点ではないだろうか。

また、民間事業者とは株式会社などの営利企業だけではない。小規模な施設なら市民事業として、あるいはNPOなどが応募してもいいはずだ。最初から公募しないとすれば、このような市民事業にも扉を閉ざしてしまうことになる。緑町スポーツ広場であれば、利用者が運営を担うことで新たなコミュニティを作ることを目的として運営を任せるという考えもある。単に施設を貸すだけではなく、貸すことから先のこと、長期計画ではコミュニティ形成が課題となっているのだから、このようなことから広がりを作りだす仕掛けも考えられなくなる。少なくとも条件を示して他にない、あるいは外環団体の方がはるかに成果を出せるとしたほうが、分かりやすいはずだ。一律に公募しないという考えは疑問だ。

そもそも、指定管理者制度は競争によりコストダウンとサービス向上を目的とするもの。競争しなくても目的を達成できるのなら指定管理者制度でなくてもいいとも考えられる。各団体には市の職員が出向しているのだから、直営として実際の運営は業務委託で外郭団体とすることもできるだろう。報告を聞いていて、公募して民間事業者と競争して外環団体が負けた場合、プロパー職員の仕事をどうするかの課題もでてくることから問題を先送りしただけとならないか。これまで、外郭団体に公募する公募するとしてきたことがオオカミ少年になってしまないかとも思った。

市としては次の指定替えとなる5年先のことは未定だとしていた。



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2014年5月17日土曜日

変わり始めた議会事務局

日経グロ―カル、4月21日号の特集は“変わり始めた議会事務局<議会改革、欠かせぬパートナーに>”です。

知人にお願いしてコピーを入手しました。

各地の事例(福岡市、山陽小野田市、芽室町、三重県、横浜市、神戸市、会津若松市、鳥羽市議御船町)、3つの事務局研究会の活動、2人の識者(中尾修氏、高沖秀宣氏)コメントなど盛り沢山です。



2014年5月16日金曜日

自治会ついて、市民情報紙

<宮代町議のブログより>

寒川町発・・ささえあい
毎月、送信していただいている神奈川県寒川町の市民グループ会報「ささえあい」。市民の目線で、現状の考え方などが満載され、毎回楽しみです。
今回の2面は自治会特集。・・・自治会を盛り上げるには・・・がタイトル
自治会は必要
自治会の大きな役割は「情報伝達」「ごみ処理」「お祭り」「防災」の4つです。最近は誰でも役所から直接情報を得られるようになり、ごみ処理も戸別収集に移行(藤沢市など)する方向です。残る「お祭り」も自治会員だけのものではなくなりつつあります。都市を中心に自治会の魅力は薄れており、加入率は下がっています。
自治会は役所の一部ではない
役所は自治会があれば便利なのかもしれないが、自治会への加入はあくまで住民の自由です。加入率が低ければ地域を代表していないとみなされ、町が自治会に補助金を出す理由がなくなります。
「福祉」や「防災」は本来役所の公務
多くの自治会は、独居老人の支援や自主防災に力を入れていますが、本来これらは自治会に加入しているかどうかに関係なく、役所が、すべての住民に対して平等に行うべき住民サービスです。もし、これらが有意義なことなら民生員や自主防災組織に、町が直接、仕事に見合う「手当」を出して任せるべきです。自治会に漠然と補助金を出してこれらを委託すれば、責任が不明確になるだけでなく、妥当な補助金かどうかわからなくなります。
自治会費と加入率
多くの自治会は閉鎖的で、自治会に入らない人をおかしな人だといいます。これでは、いくら勧誘しても加入者は増えません。これからは少子高齢化・地方の財産難の時代です。役所(税)に頼らない近所の助け合いがますます重要になってきます。寄付集めなどの仕事を減らし、出費もできるだけ減らし、自治会費を年間数百円程度に下げて、こじんまりさせれば、自治会の魅力も加入率も上がり、隣近所の助け合いも高まると思います。
自治会に対する発言
あくまで「ささえあい」記事の抜粋です。
「自治会長は大変な仕事だ。本当によくやってくれている」「祭りや子供たちとの接触は楽しい」「役得がなけりゃ自治会長になるひとなんていないよ!」(ある会長)「自治会長の任期は2年がよい」「昔と違い、役所に金を出させようとする自治会長が多くなった」(多数の職員)「自治会費を下げようとせず、何かと出費を増やそうとする自治会が多い」(多数)「民生員の罷免権を素人の自治会長が持ってよいのか!」「会員の意見に耳を貸そうとしない独裁的な会長がいる」「自治会を批判するなら自治会に入ってから言えといわれた」「自治会の規模の差をなくせ」「自治会の食糧備蓄は、災害時、自治会員以外に出したくない」(ある会長)--記事引用ここまでーー
~ん、思い当たることもあるし、全くないのもあるし、さまざまな意見が出てくるもんですね。いっそのこと、飲み屋さんで聞いてみたら? もっと面白い本音も出てくるかも。
ちょっと話はそれますが、ある晩、呼び出されて出て行ったある飲み屋さんで、「議長がだれそれ」「誰それは勲章をもらった」「当選回数が少ないのに議員の中では出世した」の話。出世した、との表現に参りました。当選回数は少なくないのに、役から遠い私は出世コースを外れた? 本人は全然そう思ってないですけど。ましてや、勲章などの話になると、全く関心がない。したがってそういう人が(すごい)という意識は私の中にない。だから、私の場合、実はたいくつする話題です。


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2014年5月15日木曜日

議会報告会

<合志市議のブログより>

大津町文化ホールに、第1回大津町議会の
議会報告会を聞きに行った。

120人の参加者があった。
議会運営委員会委員長からの町議会の概要の説明のあと、
経済建設、文教厚生、総務の各常任委員会から、
3月定例会での主な審査結果等の報告が続き、
広報編集、議会活性化の各委員会の活動について
報告があった。

後半の質疑では、議会活動に対する
具体的な質問がいくつもあり、
日頃の町民のみなさんの関心の高さが印象に残った。

いくつか紹介すると、
・教育委員の報酬が引き上げられたが、
長期的視点に立って、大津町の教育を考えるべきである。
・図書館で会議録を読むことができるが、
インターネット中継録画にしてもらうと助かる。
・一般質問をする人、しない人の差が大きい。
・一般質問を傍聴するが、前向きな検討の答弁が
その後どうなったかの報告がほしい。

議会の行政視察について、
かけた費用がどれだけ政策提言に活かされているのか、
団体で行く時代ではないのではないかという意見や、
まちづくり基本条例を議会の中でどう考えているのか、
などの問いかけもあった。

小中学校のPTA会長が2人参加されていたが、
議員の後押しがあって、学校設備が改善されていると
感謝の言葉もあった。

また、なぜ報告会をしようと考えたのかという
本質を突く質問もあった。
議会の活動はいろいろな方法で知ることはできる。
開かれた議会という方向はわかるが、
住民が議会に何を求めているのかを知ることが大事であると。

10日土曜日は、合志市議会の報告会だった。
2回目の今年は、議会の活動そのものについて
理解してもらうということを主に、
3月定例会での補正予算や一般会計予算の内容と
議会活性化の取り組み状況などの報告である。
市民との質疑と意見交換を活発にしたいということもある。

2日間というのは昨年と同じだが、会場は計4カ所にした。
私は10日の西合志庁舎の担当だったが、
質問が1件だけと、少々寂しかったけれども、
執行部が政策や事業について報告説明することがない以上、
議会がその橋渡しとしても、報告会をする意義は
十分にあると私は考える。

合志市議会報告会、次回は、
517日(土) 午後7時より、
ヴィーブル中央公民館 2階研修室
泉ヶ丘市民センター 2階研修室
2カ所で開催されます。
ご多用のこととは存じますが、ぜひお越しください。


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2014年5月14日水曜日

より親しみのある県議会広報を目指して!~広報紙県議会だよりでは、スマートフォンを使った新たなサービス(AR機能)を始めました~

<埼玉県政ニュースからの転載です>
  
埼玉県議会では、県民の皆様により身近で、親しみを感じていただけるような広報紙づくりに取り組んでいます。
5月10日に発行する県議会広報紙「埼玉県議会だより(No137)」では、内容をより分かりやすくお伝えするためにAR機能を導入しました。
AR機能とは、スマートフォンを活用して紙媒体では伝えきれない情報を効果的に伝える方法の一つです。
スマートフォンに専用のアプリケーションをインストールするだけですので、お気軽にご利用ください。
これからも、より充実した広報紙づくりに取り組んでまいります。
(今回のAR機能で見られる内容)
 表紙写真:第9回埼玉県議会フォトコンテストのページへリンク
       その他の入選作品を見ることができます。
 議場写真(2ページ):写真で県議会を紹介する「なるほど県議会」のページにリンク
 ※ 次号の「埼玉県議会だより」では、県議会のプロモーション動画などをお届けする予定です。

このページに関するお問い合わせ先
議会事務局 政策調査課
広報担当
電話番号:048-830-6257
a6250-03@pref.saitama.lg.jp



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2014年5月13日火曜日

国政・都政レベルでムダ削減できるか?

<三鷹市議のブログより>

前回は、「民の生きるを守るに直結しない事業は廃止して歳出削減をすべき」と書きました。

どういう姿勢で歳出削減をするべきなのか?

では、三鷹市政ではなく、国政・都政レベルでムダ削減ができるでしょうか?

兆の単位のつく補正予算を、たった数日で審議を終わらせる国会という現実があります。都道府県レベルも予算規模の大きさに対し審議日数が圧倒的に足りないのが現実でしょう。政令市も似たような状況でしょう。

三鷹市の現状で言いますと、特別会計を含めると予算規模は概ね900億円台というところですが、これを1週間くらいで予算審査を終わらせてしまっているのです。これは致し方ない部分があります。定例会ごとに会期を設定し、その会期を守ることが当然の前提となっているからです。

1日につき100億円を超える審査と言っても良い現状なのです。これははっきり申し上げて、全てを網羅するのはまず無理です。どうしても、新規事業や拡充事業に質問が集中しがちになるのです。
基礎自治体ですらこういう現状なのですから、国会ともなると、もっと難しいでしょうね。しかも、テレビで国会中継をご覧になられた方はおわかりのように、どう考えても予算審査とは思えないスキャンダルの追及とか、そんなのばっかりですよね。

「あのさ、予算審査をしろよ」

と言いたくなりますね。

話を戻しますと、予算の規模が余りにも大きくなり過ぎて、もう政治家の手に追えない状態になってしまっているのです。いわゆる行政国家現象ですね。

それだけ日本は大きくなり過ぎてしまったのです。肥大化した行政国家現象とでも呼べばいいでしょうか。もはや、国会議員や都道府県議会議員の手に追えるレベルではなくなってしまったのです。もはや国政・都政レベルで歳出削減は現実的ではないと考えるべきでしょう。

把握可能な範囲であれば、予算審査の時点で問題指摘したものを、決算で指摘すれば済む話です。こう考えると、本来的には、決算審査の場こそ、いわゆる事業仕分けの場であるはずなのです。なのに、把握可能な範囲でないから、どんどんおかしな現象が続いてしまうのです。

解決策としては、国レベルで予算規模をばっさりと減らすか、基礎自治体レベルでいらないものはいらないとはっきりした姿勢を示すか、このどちらかしかないでしょう。

<半田の結論>
国政・都政レベルで歳出削減は現実的には不可能に近い。



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2014年5月12日月曜日

議員間討議

<松阪市議のブログより>

大型連休明けの7日の午前中、松阪市議会議会改革特別委員会の作業部会があった。前からの懸案だった議員間討議のあり方について少し意見交換した。

議員間討議は、以下のように、平成24年11月施行の議会基本条例の中に次のように位置づけている。

松阪議会基本条例より抜粋

第3条 基本方針
 () 独自の政策立案及び政策提言に積極的に取り組み、市民の視点で議員が十分な議論を行い、市議会としての合意形成を図ることにより、立法機能の充実及び強化を行うこと。

第13条 議員間討議による合意形成
1 市議会は、議会が言論の府であることを十分に認識し、議員相互間の自由な討議を中心に運営しなければならない。
2 議員は、本会議及び委員会において、議案の審議及び審査に当たり結論を出す場合にあっては、合意形成に向けて議員相互間の議論を尽くすよう努めるものとする。

市民の目からすれば当たり前のことが当たり前でないから条例で記述しなければならない。

議会は審議機関であり、すべての議案は審議の対象となる。審議のためには、議案の提案者(市長もしくは議員、市民)への質問(質疑)が行われるのは当然。ここに議員間の討議が加え、議会としての結論を出していく過程が審議である。

国会でもそうであるが、質問をし答弁を受けることが論戦と呼ばれ、それを十分に行われれば審議を尽くしたということになる。このプロセスの中に議員間で行われる討議は含まれていない。
それをやろうというのが基本条例。

しかし、やってみたが、なかなかうまくいかないというのが実状。

現状の運用は、常任委員会の審査を終えたあとの本会議で各委員長からの報告を受けたあと、議案ごとに議員間討議を実施。そのあと、賛成・反対の討論、採決へという流れをとっている。

議員間討議は議員間の合意形成を図ることを目的としているが、はじめから賛成、反対を決めていて、なにをいまさら討議するのかという空気が強い。
議員間討議のあとに控えている賛成・反対の討論との違いを見出すこともできていない。

幸い、それなら、やめてしまえという意見は出なかったのが救い。

そこで、2つの提案を行った。

1つは、これまで一連の流れとして同じ日に行っていた<委員長報告→議員間討議→賛成・反対討論→採決>を3日間とし、初日に4つの委員会で行われた審査の経過と可否の結果について委員長報告を聴き、2日目を議員間討議の日として独立させる。各委員会の審査の結果として可決すべき案件となったか否決すべき案件となったかを受けて、議論が不十分なところはないか、見落とされた視点はなかったか等々、全体的に見渡す機会として、議員間討議を独立した日程の中に確保することで、論点のある議案一つひとつについて、より精査できる審議の最終段階としての議員間討議を位置づけを狙ったものである。

もちろん、本質的な解決策ではない。次善の策である。

もう一つの提案は、当面の措置的なものである。
本会議で議長が議案ごとに「議員間討議はありませんか」といっても「無し!」ということではみっともない。
議員間討議をしたい旨、事前に表明しておく通告制とすること。
こうすることで、何十もの議案ごと、議長が「議員間討議はありませんか」と繰り返すだけの労は不要になる。

議会基本条例に盛り込んだ趣旨を生かせるよう、方向付けたいものだ。


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2014年5月11日日曜日

議会広報の研修会

<宮代町議のブログより>

57日午後は、県庁敷地内にある埼玉県健康センターで行われた「町村議会議長会」主催の「議会広報研修会」に参加しました。
町村議会は、年に4回ほど(県主催2回、全国主催4回)議会報の研修が提供されます。もちろん、希望する自治体対象ですが、かなりの議会が参加します。
宮代町のように議員だけで作っているところは議員が、議会事務局の職員が作っているところは担当職員と議員の編集委員がそろって、参加し「議会だより」の技術、内容を深めます。
5人で編成する宮代町議会編集員会では、加納と金子議員が参加しました。私が昨日参加したのは、午後だけの研修だったから、という消極的なもの。全国(たいてい永田町でやる)のは2日間コース、秋の県主催のものは1日コースです。
昨日の講師は、研修ではおなじみの芳野政明先生。
議会改革から市議会でも参加
一方、市議会は研修はあまり提供されないようです。なぜなら、市議会の場合、編集委員会といっても技術的な作業はほとんど職員がやり、議員は内容を企画くしたり、チェックしたりということだから。(ほかにも理由はありましょうが)
研修に参加したり、〈クリニック〉といって、講師に研修の場で直接「ここをこうしたらいい」と指導を受けるmことをやっていると、(もっといい内容に)(もっと見やすい議会報に)と切磋琢磨するようになり、コンクールで競ったりもするようになります。
これが、町村議会の「議会だより」のレベルが高いといわれるゆえんです。
ところが、です。この頃は市議会からも研修に参加するようになりました。理由は市議会にはこういった内容の濃い研修がないこと、市議会も事務局職員も、身近な議会を目指してもっと読まれる議会だよりにしたいという気持ちが大きくなっていること、などが挙げられます。つまり、議会改革の最先端が「議会報」なんです。
昨日も、戸田市の議会が、議員(編集委員)と職員で参加し、さかんに質問していました。とてもいいことだと思います。「市議会広報は熱心でないのか。レベルが低いのか。もっと読まれる議会報にするためにはどうしたらいいのか」との質問に、講師の芳野先生は「さいたま市のように大きくなりすぎると議会報をもっと身近に、なんて難しい。が、規模の小さい自治体こそ充実させるべき。行政は立案の部分。議会は決定・評価の部分をもっと知らせる使命がある」と。
読者は議場にいない
小石の先生は言う。「読者は議場にいない。わかりやすく、かみ砕いて伝えることで自治体事業はもっと住民の身近になる」という。「採決までどんな議論になったか、白熱の論議を伝えるのも議会報の役目」
ある町の議員から「町の広報がカラーでないので、議会報をカラーにしたくても、町工法より先にするのに遠慮がある」という質問があった。
これなど、議会報に関して20年遅れている発想である。町が2色刷りだろうが1色刷りだろうが、議会報をカラーにしたければすればいい。町広報より目立って先に読まれるようになればいい、だけの話ではないか。
町広報の次に読んでもらえればいい、というくらいの意欲では、話にならない。先生は「18ページだろうが24ページにしようが、カラーにしようが、議会が決める.」「カラーが高額だというのは思い込みかも。今安くなっていますからね。議会が予算内で交渉すればいいんですよ」と。
多分、ですよ、こういうところは議会事務局がかかわっていて、議会がチョイ役なんでしょうかね~。

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AR技術で写真が動く広報紙・・・埼玉県三芳町

埼玉県三芳町は、AR(拡張現実)技術を導入して、掲載した写真が動く「広報みよし」を1月号から作成した。


2014年5月10日土曜日

「通年議会」を導入・・・京都市会

京都市会は、通年議会を導入した。

出典:月刊ガバナンス5月号


できることを見える化する  京都市会の改革

<武蔵野市議のブログより>

ローカルマニフェスト推進地方議員連盟主催の研修で、京都市会を訪問させていただき、この4月1日から施行している議会基本条例について、どのような経緯で制定を行ったなどを伺った。

京都市会の議会基本条例は、毎週のように議論を重ね、できることの集大成になるのだという。先進事例の調査を行うとともに、議員同士で議論を行ってきたが、その手法は、会派で意見が異なると合意が難しくなるので会派ごとの見解、見識を聞いてから意見交換を行いみんなで合意した内容をまとめのだそうだ。
また、なぜ制定する必要があるのか分からないという出発点で課題があったが、議員の役割は自治法で規定がない。市会と議員のあるべきする姿を明文化するために必要だという共通認識の合意を得て始まったとされていた。
確かに、議会や議員は何をしているのか分からないとの意見を多く聞くことを考えれば、明文化し、議会、議員の見える化をすることは最も基本的なことだろう。
議会や議員の改革となると、報酬や定数を減らすこととなりがちだが、そもそもの仕事の内容、すべき活動を明確にできていない以上、この議論はできないはずだ。改革というよりも、議会活動の基本作業と言えるのかもしれない。議会基本条例で議会がどのように変わるのかという論点があるが、まずは自らの仕事、すべき活動を明らかにしてから、できているのか否かで判断すべきものだろう。基本条例は作成すればいいのではなく、文字通り基本的なことであり、スターラインに立つだけのことではないだろうか。そのうえで、議会ごとに何をすべきかを制定すればいいのだと思う。
正直なところ、取り立てて目立つ内容がない京都市会議会基本条例だが、このことを考えれば極めてスタンダードな条例だと言える。できないことを書き並べても意味がなく、作っただけで終わってしまう例もあるなか、実質的な条例なのだと思った。

■京都らしさ
スタンダードとはいえ、京都色を出すことには苦心したという。まずは自治体名を変えただけで使えるようなのは止め、読んだだけで京都だと分かるようなことを盛り込もうとしてきたのだそうだ。そのことから前文に京都の自治の歴史を入れたのが特徴だとされていた。
前文には『世界の人々を魅了する「文化の首都」』などの表現がある。京都ならではと言えるが、どこでも同じような条文も考えもの。自治体の特色を出すことは参考になるものだ。
他に苦心したことは、説明会とパブコメを開催したが、行政よりも少なくなったらどうするかで悩んだという。行政が行うさいに少ないと議会から言っているからだそうで、そのために各議員がいろいろと働きかけを行ったとされていた。
条文を読むと、多くの議会で取り入れてない項目がある。たとえば、議会報告会や反問権を書き込んでいないことだ。このことについて聞いてみると、議会報告会には市民が集まるのか。会派の意見がまとまっていないのに説明できるか。説明だけで意味があるのかなど意見があり、最終的にまとまらなかったので記載しなかったとされていた。ただし、やらないのではなく、どうしたらいいかを検討を続けている。効果的な内容でできれば書き加えたいとされていた。
反問権は、どのような市長になるか分からない。行政のほうが多く持っている情報を元に反問(逆質問)されるとどうなるか分からないと考えただと説明されていた。
これらの話も聞いていくと、できることを書き込んだという条文だからこその判断であり現在進行形の条文と思えた。そして、ここに現実があるのだと思った。
議会基本条例の制定を進めていく中で、全会一致を嫌がり、反対する議員が出てきて話が進まない例をよく聞く。論理的ならまだしも、天邪鬼としか思えないこともあるようで、最後は多数決で決めることで進行を妨げられないようにするのが通例だが、京都市会の場合は、全会一致にこだわったことが特徴だ。全会一致か多数決で決めるのか。どちらが正しいとはケースバイケースなので判断はできないが、参考にしたい考え方だった。
議会改革は一部のメンバーだけのものであってはならず、全議員で今後、頑張っていけるかが重要だと京都市会の議長が話されていたが、このことが最も重要だ。そして、議会、議員のためではなく、市民にとってどうなのか。この視点を忘れてはならない。京都市会の例も参考して武蔵野市議会の改革も進めていきたい。
【参考】
京都市会 お知らせ
京都市会の市会改革等の取組等について,ローカルマニフェスト推進地方議員連盟の皆様が,視察調査に来られました。


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2014年5月9日金曜日

特集<議員力、議会力の磨き方> 月刊ガバナンス5月号

月刊ガバナンス5月号の特集は“議員力、議会力の磨き方”。

大森・廣瀬・福嶋・江藤など、著名な識者が登場しています。


2014年5月8日木曜日

和歌山県由良町議会で議員懲罰騒動

<松阪市議のブログより>

和歌山県由良町議会が、議員の一般質問のあり方をめぐって、懲罰動議に基づく懲罰特別委員会を設置し、取り扱いを検討しているようだ。
ことの経緯は、議員の氏名入りで、由良町議会広報№102(平成265月号)に掲載されている。

問題となったのは、同町議の由良守生議員の質問。

同町議会広報によると、由良議員が、平成2312月から同2512月までの間に9回行った一般質問(風力発電について)は、「行財政以外の同じ様な質問」で、「町執行部の答弁も数回にわたって同じであるにもかかわらず続けてきたこと」に対し、議会運営委員会から「一般質問に対する通告及び質問のあり方についての問題提起」があった。

これに続く文章の意味や主語がわからない内容となっており判読するのに労力を要するが、たぶん、こういう意味なのだろう。

議会運営委員会でこの問題について「慎重に協議」した結果、
由良議員の一般質問は、

①「質問の範囲はその町村の行財政全般である」(べきがそうではない)。
②「同じ様な内容の質問を定例会毎に行うのは全期独立の原則から構わないが、前の定例会から変わった条件、案件が無いのであれば、同じ質問をする必要性が見つからない」
③「町執行部の答弁が、数回にわたって同じ答弁である」
④「短時間で質問できる事柄であり、長々と質問するのは宣伝行為、パフォーマンス行為とみなされる」

に該当すると判断したのだろう。

一般質問は、行政一般に関する質問とされ、通常は、答弁者の私事(プライバシー)や侮辱、個人の名誉、公序良俗にかかわる内容が含まれていない限りは、他者による制限は受けない。
このような4項目でもって、一般質問の内容を制限する話は知らない。

同町議会運営委員会では、この4つの事項に該当する一般質問は自粛するよう本人に申し入れた。

しかし、由良議員は、これを遵守しなかった(自粛を申し入れたが受け入れず、4項目に該当する質問を行ったか、どうかが文章上不明であるが、このあとに「質問時間5分以内とする」制限を決定したとあるので質問前と考えられる)ため、「質問時間5分以内とする」制限を決定した。

しかし、同議員は、質問時間の制限を守らず、議長の再三にわたる制止にもかかわらず質問を続けたため、地方自治法及び同町会議規則に違反(第何条に違反かは記載されていない)したため、議長から退席措置を受けた。
この場合、「議員控え室にて待機しなければならないのが当然(※このようなルールが存在するのか、恣意的解釈であるかは不明)であるが、議長に無断で帰宅」したこと等々から、議会運営委員会では懲罰動議をやむなしとし、「公開の場における陳謝」を求めることにしたという。
由良議員はこれを拒否したとして、「再懲罰」について、閉会中の継続審査をしているという。

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地方議会のネクストステージを議論する

<岐阜県議のブログより>

あさって(5月8日)に岐阜県議会の臨時会が開かれます。県議会としての新しい年度の始まりといってよいでしょう。今年度こそは、岐阜県議会の議会改革も進めたいと思っています。 議会改革の全国的な状況を把握し、何をやるべきか学ぶために、先月大津市内で開かれた「地方議会のネクストステージを議論する研修会」を受講しました。以下長文になりますがご報告します。 「地方議会のネクストステージを議論する」と題されたこの研修会はローカルマニフェスト推進地方議員連盟の主催で行われたもので、全国から地方議員およそ70人が参加しました。 最初は、去年のマニフェスト大賞グランプリを受賞した大津市議会の取り組みについて、議場で説明を聞きました。最もわかりやすいのは議員個別の賛否表示システムでしょう。議案の賛否を議員個人がどう対応したのかが、採決の度に議場の大型スクリーンに表示されます。これも議会ICT化の一環で、大津市議会の場合、大型スクリーンを議場に据えたことで、質問の際に資料をスクリーンに表示したり、議場を使った会議(災害対策会議ななど)も可能になっているそうです。 大津市議会の改革はこうしたはっきりわかる議会改革だけではありません。まず通年議会の導入。この目的は審議を充実強化することで、例えば災害時に議会としての緊急対応が出来るようにしたり、市長の専決、つまり議会に諮らずに予算をつけたりすることを極力なくすことが出来ているそうです。 また条例づくりのために政策検討会議を設け、各会派から出た議員で討議を行い「いじめ防止条例」や「議会BCP(災害時の議会業務継続計画)」を策定しています。こうした改革も、議会の独りよがりではなく、二元代表制のもとでの、もう一つの住民代表である議会の機能強化(審議強化や政策立案の強化)を目指したものということです。 このあと会場を移してディスカッションに入りました。 最初は早稲田大学政治経済学術院の北川正恭教授と大津市の越直美市長とのディスカッションです。先ほどの大津市議会での改革に呼応する立場になる越市長は2012年のいじめによる自殺事件での対応などを受けた教育委員会改革や市役所・議会事務局の法律機能の強化(弁護士を採用するなど)などを説明しました。また議会の進める通年議会については市長の立場からも審議が深まるとして評価をしていました。 二日目最初は「議員のコミュニケーション力アップ講座」ということで最近話を聞く機会の多い選挙プロデューサーの松田馨さんのお話でした。 東京都知事選挙における家入陣営のネット選挙に加え、この前日に投開票が行われた兵庫県西宮市長選挙の事例について説明がありました。松田さんの話でいつもなるほどと思うのが「地方選挙ではネット選挙で影響が出てくるものではない。街宣箇所が増えただけのことで、日々の積み重ね。」ということです。「HPもネット上に事務所が出来たということ」です。 そして最後に参加した議員間の討議が行われました。10のグループに分かれ「住民に求められている議員力とは」というテーマで各自の取り組みや活動をする上での悩み、その解決方法を話し合いました。集まっているのは議会や行政、自分の活動について発信力の高い議員ばかりですが、みな同じような悩みを持っているようです。住民とのコミュニケーションが本当に取れているか、議会報告会や議会だよりなどがしっかり出来ているか、などなど。解決手段として、単なる情報発信だけでなく、情報を住民にわかりやすく整理して発信する「編集能力」を議員も高めることや、住民との双方向の関係に一層力を入れることなどが挙げられました。 岐阜県議会の議会改革は、表題にあるように「改革の成果を住民に示せる」というレベルでは、まだないと思います。そうかと言って私ひとりが独善的に議会改革を主張したところで何も進みません。丁寧に、出来るだけ賛同を得られるように議会改革を訴えたいと思います。

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