2014年5月28日水曜日

議員間討議

<松阪市議のブログより>

議会基本条例に位置づけたものの、盛り上がらない議員間討議。このまま廃止となっても困るので2つの提案をしたことは、しばらく前のブログに書いた。
1つは、これまで一連の流れとして同じ日に行っていた<委員長報告→議員間討議→賛成・反対討論→採決>を3日間とし、初日に4つの委員会で行われた審査の経過と可否の結果について委員長報告を聴き、2日目を議員間討議の日として独立させる。各委員会の審査の結果として可決すべき案件となったか否決すべき案件となったかを受けて、議論が不十分なところはないか、見落とされた視点はなかったか等々、全体的に見渡す機会として、議員間討議を独立した日程の中に確保することで、論点のある議案一つひとつについて、より精査できる審議の最終段階としての議員間討議を位置づけを狙ったものである。

もちろん、本質的な解決策ではない。次善の策である。

もう一つの提案は、当面の措置的なものである。
本会議で議長が議案ごとに「議員間討議はありませんか」といっても「無し!」ということではみっともない。
議員間討議をしたい旨、事前に表明しておく通告制とすること。
こうすることで、何十もの議案ごと、議長が「議員間討議はありませんか」と繰り返すだけの労は不要になる。

議会基本条例に盛り込んだ趣旨を生かせるよう、方向付けたいものだ。

これを受けて19日に開かれた議会改革の作業部会。
思ったとおり、1つめはボツ。2つめの「通告制」が6月定例会から採用される。
採用されたからといって、ありがたいものではない。
他に意見は出ないのである。

あらかじめ、通告(前日の正午まで)のあった議案のみ、議員間討議の対象となる。

本来、議員間討議とは何か、というか、なぜ、あえて、このようなことばを必要とするか。

議会は、議員の質疑(質問)と、それに対する市長等の答弁によって審議をおこなうことを役目とするので、議員同士の討議はない。
採決の前に、賛成討論、反対討論はあるが、これは意思表明のようなもので、発言は一度きり。反論というものができない。

これに対し、議会には合議機関としての役目もあるので、議員間で協議して議会意思を一つにまとめあげていくプロセスもあり得る。
たとえば、市長提案であれ、議員提案であれ、ただ反対だからつぶしてしまえではなく、ここをこのように修正すれば賛成できるという修正案を作っていくようなとき、議員間討議が機能するはずだ。

ただ、そのためには、当たり前の話だが、対象となる議案の意図を十分に理解してもらわないといけない。
そのための疑義を質す。それが質疑だ。
しだいに浮かび上がりつある論点(対立点)をどうすれば是正が可能であるかを議員間討議で明確にし、修正案を出していくかどうかの審議の場として議員間討議を活用できればかなりいい議会になるはずである。

平成24年11月施行
松阪議会基本条例より抜粋

第3条 基本方針
 () 独自の政策立案及び政策提言に積極的に取り組み、市民の視点で議員が十分な議論を行い、市議会としての合意形成を図ることにより、立法機能の充実及び強化を行うこと。

第13条 議員間討議による合意形成
1 市議会は、議会が言論の府であることを十分に認識し、議員相互間の自由な討議を中心に運営しなければならない。
2 議員は、本会議及び委員会において、議案の審議及び審査に当たり結論を出す場合にあっては、合意形成に向けて議員相互間の議論を尽くすよう努めるものとする。
http://blog.livedoor.jp/kaiju_matsusaka/archives/52114920.html



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