<読売オンラインより>
福島市議会は、年間を通じて本会議や委員会を開催できる「通年議会」制を導入した。会期を8月1日から翌年7月31日とし、災害発生時などは迅速に開催できる。同市議会事務局によると、東北地方の市議会では初めてで、県内では只見、小野両町に次ぐ3自治体目。
これまで同市議会は年4回の定例会と、必要に応じて開催する臨時会で議案を審議してきた。閉会中は、議会の招集手続きに通常7日以上が必要だった。
同市議会は、市民に開かれた議会を目指し、議会基本条例を4月に施行。議論の内容や審査結果を市議が市民に説明する議会報告会など新たな取り組みを始める予定で、通年議会も議会改革の一環で導入した。
導入後初の市議会が開かれた8月12日、佐藤一好議長は「災害時や緊急の行政課題が発生した場合も対応が可能になる。議会の役割をより一層果たしていきたい」とあいさつ。東京電力福島第一原発事故の賠償に関する意見書など4議案を可決した。同市議会事務局は「これまでなら9月定例会まで待たなければ可決できなかった」と話す。
ある市議は「必要な時にすぐ集まれるので、市当局の専決処分も減り、議会のチェック機能をより果たせるようになる」と歓迎。別の市議は「仕組みができても、各自が迅速な対応を心がけなければ意味がない」と指摘する。
一方、長崎県議会は12年度に始めた通年議会を今年度、廃止した。同県議会事務局は、会議日数が増えて県議が地域に出る機会が減り、審議時間の増加で県職員の負担が増したという声が上がり、廃止が決まったと説明する。
福島市議会事務局は「今のところ、そういう懸念は出ていない。以前より会議日数は増える見込みだが、大幅に増えるわけではない」としている。
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