制度を利用して望ましい結果をどう出すか構想できる力と、おかしな制度を改めるために新しい条例をつくる力だと考える。
制度をうまく活用できるのが、議員力のある議員だ。
--受検者には市民も想定している?
検定には、制度や行政手続きに関する設問が多い。
それらは政策判断における民主主義を担保にする大事なプロセスで、市民も理解することが必要だ。
制度や行政手続きを理解していないと、時として行きすぎた消費者感覚を持ってしまい、議会に過大な期待を抱きかねない。
選挙で数年おきに「風」が吹く背景には、こうした事情も一因にある。
人口減少時代を迎え、過大な投資をすれば、次の世代に負担がかかる。
「制度を大きく変えればうまくいく」などと言う議員に、「少し待って」と言える力をつけることが求められる。
--候補者を見極めるポイントは?
議員集団は多様性の縮図。
多様な視点で議論をするからこそ本質に迫ることができるので、表面的なブームに乗らず、自分にとってしっくりくる人を選べばいい。
良い議員を選ぶための質問は二つ。
一つは「なぜ選挙に出るのか」。
もう一つは「これからの4年間、自分たちの街にとって重要な選択は何か」。
この問いに、自分の言葉で具体的に、答えられる候補者は信頼ができる。
候補者に問いかける市民が増えれば緊張感も生まれるだろう。
(2015年4月8日付「毎日新聞」朝刊インタビュー“大丈夫?私の議会”より)
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