「小金井市議会基本条例(案)市民説明会」とコミセン主催による「市議との懇談会」がこの土日にあり、どちらにも参加をしてきた。議会基本条例を制定する議会が多くなり、議会報告会が各地で行われているが、内容について疑問視する意見が多い中、ひとつの可能性を感じた手法だった。
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koganei 小金井市議会は、2010年3月に議会基本条例の制定を求める陳情を採択したことから議会基本条例を策定するため協議を続けてきており、このほど、条例案がまとまったことでパブリックコメントを募集し、同時に市民への説明を行うために行ったもの。私が参加したのは、8月29日で次回は9月6日にも行われる。

 説明会の構成は、条例を制定するに至った経緯や条文の説明を行った後に、会場から質問や意見を受け付けるというもの。ここまではオーソドックスだが、参加者と議員を小テーブルに分けて全体説明会では聞けなかったことなどをテーブルにいる議員と意見交換をする方式としていたことが特徴的だった。

 全体でとなると全員が意見を言えないことや議員からの発言も杓子ばったことが多くなることが多い。このようなテーブルで行うほうが、より密度の濃い意見交換ができ、議員の人柄も分かるからだ。
 
 割合までは分からないが、このような小テーブルで行う議会報告会(意見交換会)が増えていることもあり、これからの主流になるように思えている。

 残念だったのは、テーブルトークの時間が短かったこと。雨ということもあり参加者が少なく議員のほうが多数だった。次回は保育もあるそうなので多くの方が参加されることを望みたい。

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■コミセン主催の意見交換会

 8月30日には、吉祥寺東町コミュニティセンターで「市議との懇談会」があった。こちらも小テーブルに議員と市民が分かれて意見交換を行うという内容だった。主催は、吉祥寺東町コミュニティセンターと本宿コミュニティセンター、吉祥寺南町コミュニティセンター三館による共催。毎年開催されており、各コミュニティセンターを順番に回って年に一回開催している。議会報告会が議会主催なのにたいして、市民側が主催しての会となる。

 意見交換会は、以前は横長のテーブルに議員が並び市民と対面する方式としていたが、最近はこのような小テーブル方式が続いている。ケースバイケースではあるが、このほうが話をしやすいのだと思う。参加者としても、そう感じている。

 この日の意見交換会は、事前に議員にアンケートがあり、その内容から意見交換を行っていた。この地域の病院が縮小されていることへの対応や外環道路問題などがテーマだった。司会者の方は、結論を導くための会ではなく、あくまでも意見交換。出された意見から次へつなげたいとの思いで行っていると話されていたが、そのとおりだと思う。今後もさらに続けてほしい。さらに言えば、議会こそが主催して行うべきだとも思った。


■議会改革とは

 武蔵野市議会では議会改革の懇談会が行われており、議会報告会もテーマとなっている。そこで出されている意見は、報告だけでは意味がないだろう。テーマを設定し、個人的な意見も含めて意見交換をしていくこと。広聴機能として行うことが必要ではないかとの意見が強い。この日のような形式がヒントになると思った。

 互いに意見は違っていても、双方の考え方を理解し、意見が違う者同士の最善策を考えていくことが本来の議会ではないだろうか。
 そう考えれば、議会内でだけで決めるのではなく、日常から市民と議会との接点を多く増やし意見を聴くこと。聴くだけではなく議員からも意見を言い、最善策を考えていくこと。そして、話し合いを元に政策を作ることや議会活動に反映すること。それが議会改革の本筋ではないか。あらためて思えたのがこの二つの会だった。
 
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