このブログは、書いたものかどうかとの戸惑いがあったが、お読みくださる方に国保の現状に(こういう問題もあること)をご理解いただこうと書くことにした。
6月議会に、病院会計(市民医療センター)の補正として1億5,500万円が追加提案された。その説明として、「支出」は医業費用(薬品費2名分)1億5,166万円、と聞いて驚いた。また事業概要調書の支出欄には今年度から3年間、同じ金額が並んでいた。支払いがずっと続くと云う事になる。
下記のURLはその議案資料である。
難病のムコ多糖症とのことで一人当たりの薬品費は7,500万円を超える。この診療に国保が適用されるのであれば、市の国保会計と、医療機関としてのセンターの「間」で所沢市民はどのように負担するのだろう…単純な思考だが、国保の会計に影響しないのか、この予算に常任委員会でどの様な議論がなされるのか…聞いてみたいと思った。
傍聴に備えて、にわか勉強をした。
高額医療を支える仕組みの中に、県単位の共同事業と云う言葉が出てきた。
①市町村国保の(負担をならす、調整する)共同事業と
②(保険料の平準化をはかる)保険財政共同安定化事業があった。
いずれも県内での高額医療の負担を平にする仕組みと考えればいいようだ。
①は医療費1件80万円超
②は医療費1件30万円超の医療費負担を調整する。
①も②も市町村国保の拠出がベースになっていて、
①には国と県の支援が入っている。
にわか勉強で分かったのは、医療センターの支出は、それが即、所沢市民の負担ではないと云う事だった。つまり国と県の支援を受けて、県内の国保被保険者がみんなで負担する組立てになっている。また「収入」はセンターが一病院としての売り上げを見込んだのだろう。
16日の健康福祉常任委員会ではさしたる議論は聞かれなかった。
センターが扱った高額医療はH27/9請求分で(500万円超が)5件3,330万円。センター受診者中、難病の方は3人おられるとのこと。
今回センターがムコ多糖症のお二人を診療することで、この方々の都内への通院負担が軽減されること。
国保そのものについては、広域化に備えての質問がいくつか聞けた。
この日の傍聴は4人。傍聴を終えて、友人たちと向き合ったが、国保のことも今回の薬品費のこともどのように考えればいいのか首をかしげる。「やはり議員さんには人の命を見切るような議論は出来ないし、国保財政の行き詰まりが見えていても高額医療費に手をつける議論も無理だろう。また国保自体が広域化と云う制度変更待ちになっている。」
一緒に傍聴したTさんは、先ほどご高齢のお兄さんを見送った。その際お兄さんの様子に「加療過剰ではないか、兄は医療をこれ程までに望んだのか」と大きな疑問を持ったと云う。それ故か「超高額で継続支出が予想される医療費を広域で分かち合っている。命の大切さは論を待たないが…治癒の見込みはあるのだろうか」、と浮かぬ顔であった。
お二人がよくなられることを祈るばかりだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/tokocitizen_c14/42693982.html
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