<川口市議のブログより>
12月15日(土)川口革新懇が2018年第2回フォーラムを開催
「命も、くらしも、平和も憲法から」と題されて青木会館3階 大会議室 13時30分から開催されます。
金子幸弘もパネリストの一人として報告します。
とりあえずレジュメができたので掲載しておきます。どうぞご参加ください!
日本国憲法と川口市政について
2018/12/05
川口革新懇
日本共産党川口市議団 金子幸弘
住民自治の徹底で住民が主人公の市政を
団体自治を重視して川口市独自の創意工夫を
明治憲法の下では国民は臣民であり民主主義とは言えない国家でした。なおかつ中央集権国家であり、地方自治の規定はありませんでした。日本が再び戦争をしないために、そして民主主義を根付かせるために日本国憲法で地方自治が位置付けられました。
地方自治は日本国憲法の重点の一つであり、その本旨は住民自治と団体自治とされています。
・住民自治とは…地方行政が当該地域住民の意思に依拠して処理されること。地方公共団体の議会の設置,その長,その議会の議員などの当該地域住民の直接選挙制、直接請求権、請願権など。
・団体自治とは…国家のもとに一定の地域を基礎とする団体
(地方公共団体)
が,自己の目的,意思,およびこれを具体化すべき機関をもち,上級統治団体である国家から独立してその地域内の行政を処理すること。
☆住民自治を考えるうえで、住民が主人公の市政を目指すことが大切です
「主人公」と「お客様」は違います。
住民が主人公となるためには住民への情報提供、合意形成はもとより、主権者である市民が自ら考え、運営し、責任を持つことが大切です。
川口市の特徴①二元代表制をとる地方政治~議会だより・議会広報を発行していない、議会基本条例もない川口市
⇒地方政治は市長と議会がそれぞれ選挙で選ばれ住民の声を代表する対等な立場であり、議院内閣制の国政とは違います。なので本来は地方議会の中にいわゆる与党野党という概念はない。議会として市長・行政を監視する立場。
その議会として住民に対して情報を公開して活動を伝える議会だより・議会広報を発行していないのは埼玉県内で川口市だけ(埼玉県40市、22町、1村)
また、全国的に議会とは何か、議会の権能をどう生かすかという観点から議会基本条例の制定がされています。
○中核市(2018年4月1日時点54市)の「議会基本条例」制定状況 64.8%
【制定済】35市
旭川市、青森市、八戸市、盛岡市、福島市、郡山市、宇都宮市、八王子市、横須賀市、金沢市、長野市、豊橋市、岡崎市、豊田市、大津市、枚方市、姫路市、尼崎市、明石市、西宮市、奈良市、鳥取市、松江市、倉敷市、呉市、福山市、下関市、高松市、松山市、久留米市、長崎市、大分市、宮崎市、鹿児島市、那覇市
【制定していない】19市
函館市、秋田市、いわき市、前橋市、高崎市、川越市、川口市、越谷市、船橋市、柏市、富山市、岐阜市、豊中市、高槻市、八尾市、東大阪市、和歌山市、高知市、佐世保市
○埼玉県内での制定自治体 2017年7月時点
さいたま市(2009年)、熊谷市(2015年)、秩父市(2016年)、所沢市(2009年)、飯能市(2012年)、本庄市(2013年)、東松山市(2011年)、春日部市(2012年)、蕨市(2015年)、戸田市
(2012年)、和光市
(2010年)、富士見市(2011年)、三郷市(2012年)、坂戸市(2012年)、幸手市(2014年)、鶴ヶ島市(2009年)、伊奈町(2013年)、三芳町(2010年)滑川町(2016年)、嵐山町(2011年)、ときがわ町(2008年)、宮代町
(2011年)、杉戸町
(2015年)
○議会基本条例を制定した自治体での具体的な活動について
→情報公開・市政参加の強化…高校生議会の開催、議会報告会の開催、市民目線での議会改革をする上で議会モニターの設置、政策立案する上で専門家からの助言を得るための議会サポーターの設置など
→政策検討会議、大学との提携
→議会図書室への司書の配置
☆団体自治は川口市が中核市となったことで、より発展の可能性を持ちます
地方自治体の第一の仕事は住民福祉の増進であることから、権限を活かして、今後とも市民の生活の実態や要求をもとに創意工夫した市独自の施策を実施していくことを求めます。
川口市の特徴②中核市となった川口市 市独自に住民に役立つ施策を行わせるチャンス
⇒民泊事業 川口市独自に厳しい規制
一般住宅に旅行者などを有料で宿泊させる「民泊」を解禁する「民泊新法」(住宅宿泊事業法)が2018年6月に施行されました。新法は自治体に届け出ればホテルが営業できなかった住宅地でも年180日まで営業を認めることから住民と宿泊者のトラブル多発を懸念する声が上がっていました。
こうしたなか、川口市は全国的に見ても独自に規制強化をおこなう条例を制定しました。
そもそも日本共産党は当該の法案について、観光需要への対応と住民の日常生活の保持をどう両立させるかを基本に国会で審議してきました。
川口市議会でも、そうした観点から、住宅宿泊事業へのルールの厳格化といわゆる違法民泊への取り締まりをしっかりすべきという立場で日本共産党市議団は条例案への質疑を行いました。
質疑によって確認した市独自の規制のポイントは①川口市の条例案における営業可能日数を180日とする商業地域の面積は142.7haで市全体の約2.6%、人口は約3万人(約5%)と制限されていること、②違法民泊については市民からの苦情、インターネットでの調査をもとに把握、住宅宿泊事業法の届出もしくは旅館業法の許可を受けるよう市保健所、消防、警察と協力して指導する、③学校への配慮については、ほとんどの学校が商業地域以外の規制対象区域にあり、7月15日から9月16日の間(62日間)のみしか営業できないように制限する、しかもその期間は概ね夏休み期間に該当することから学校への影響を最小限に抑えること、④本条例は施行後、3年以内に見直して必要な措置を講じることを定めています。施行後についてもアンケートなども実施して意見集約を行い市民、旅行者の双方が気持ちよく過ごせるよう規制内容を検討するとしています。
日本共産党川口市議団として今後も本事業について注視してまいります。
⇒特別養護老人ホームに多床室整備
日本共産党川口市議団は、中核市として持つ特別養護老人ホームの認可権限を活かして利用料の負担が低い多床室の整備をと求めてきました。
日本共産党都議団の提案で多床室整備を進めた都議団のことも紹介して、中核市となる川口市の特養への認可権限を活かして多床室整備を進めるよう川口市議会で2017年に一般質問を行いました。
埼玉県は原則として個室型施設にしか補助金を出していませんが、川口市は市独自に①多床室型施設にも補助金を出す②個室型施設は市街化区域にのみ建設を限定③多床室型施設は市内全域に建設可能として施設の偏在是正と多床室整備を進める施策を始めています。
なおかつ、川口市は④特養の設備を市内業者から調達する場合には整備補助金を増額して市内業者への発注機会を増やします。
最後に
日本国憲法は個人の尊厳、基本的人権の尊重を柱としていて、そのためにも地方自治が位置付けられています。地方自治の発展のためには住民自治と団体自治の力を発揮することが大切であり、改めてその観点から川口市を見てみました。
日本や世界の平和のためには、憲法9条のみならず、ひとりひとりの人間が大切にされる政治を貫くことを求める日本国憲法全体の遵守と具現化が大切です。
ちなみに投票率が低いことも川口市の特徴です。
民主主義とは何か、地方自治とは何か、主権者とは何か、日本国憲法がどんな日本を目指しているのか、こうした点を考えていく川口革新懇の存在が川口市を変えていく力になると思います。
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