都民ファーストの会が躍進し、自民が惨敗した昨年七月の都議選から一年を迎えた。都議会をより身近にと、本紙は記者の似顔絵付きで「傍聴記」の掲載を続けてきた。計四十四本の記事から、都議会のこの一年を振り返ってみた。
小池百合子知事が率いた都民ファは、知事にどこまでものが言えるのか。最初の傍聴記は、そんな忖度(そんたく)の懸念を伝えた=表中の(1)。知事の発言に拍手が多くなるなど、議場は様変わり=(2)。だが、議会は都政のチェックも重要だ。質問時間を生かすよう、都民ファにはあらためて注文した=(3)。
小池知事は昨年九月、国政で希望の党を立ち上げると発表。知事が辞めるのではと不安な職員や、十月の衆院選に向けた都議の様子を紹介した=(4)。希望は、知事の「排除」発言もあって衆院選で敗北。都議会では、公明の影響力が強まる見通しを伝えた=(5)。
国政での民進の分裂は都議会の会派にも影響=(6)。自民と共産がそろって都を批判するという珍しいケース=(7)=や、都民ファを離党した都議が知事を批判する場面もあった=(8)。自民は四十一年ぶりに当初予算案に反対した=(9)。
都議選で多くの政党が公約に掲げたのが議会改革だ。だが、主に非公開の会合で改革を議論しており、その実態を批判した=(10)。本会議のペーパーレス化=(11)=などが決まった一方、都議のボーナスを据え置く条例案は否決された=(12)。午後十一時すぎまで延々と続ける議会のあり方も疑問視した=(13)。
都議会にはおかしな規則も。傍聴者のえり巻き禁止=(14)=や、委員会室の給茶機は事実上、議員しか使えない点=(15)=など。政策面では、市場移転の問題が多く議論された=(16)=一年だった。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201807/CK2018070502000123.html
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