<月刊ガバナンス7月号より>
青森県六戸町議会は6月7日、全議員(12名)が参加して議員研修会を開いた。同町議会では2016年から対話を重視したワークショップ形式の意見交換会を開催。研修会では町民の意見を踏まえた政策立案・政策提言の重要性が強調された。
六戸町役場の大会議室。中に入ると12人の議員が3つのテーブルに座っていた。議員研修会の講師は議会改革やファシリテーションに詳しい佐藤淳・青森中央学院大学准教授、「ワークショップがさっとできる議会は六戸町議会しかない」と話すと、一気に場の空気が和らいだ。
研修会のテーマは「議会改革<したふり議会>にならないために・・・議会からの『政策サイクル』」。佐藤准教授は、議会基本条例は制定したものの改革が進まない「したふり議会」が全国に多いとし、六戸町議会は「真の改革議会」に向けて取組んでいる議会の一つだと指摘。この二つのタイプの議会を分けるのは議会の評価・検証の有無であり、六戸町議会が議会基本条例18条で「条例を2年毎に検証する」と規定していることをポイントとして挙げた。研修会の後半で佐藤准教授は、対話を活かした各地の議会の取組みを紹介。六戸町議会については「議会として町民の皆さんとしっかり対話を行い、意見を聞くことができるようになった。それが一番の成果。次は出された意見をいかに議会の政策提言につながていくかが課題」と指摘した。
議会基本条例では議会への町民参加を進めるため、請願・陳情を「町民による政策提案」と位置付け、意見聴取機会を設定。4条では「町民、各団体との議会報告会又は意見交換会を年2回以上開催」と義務付けた。ワークショップ形式の対話で議員と町民との距離が縮まったのが六戸町議会です。
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