<KNBニュースより>
議会改革に取り組む富山市議会は18日、今年度2回目の検討調査会を開き、常任委員会のインターネット中継は今年度、実施せず、協議も今年度は行わないことを決めました。
常任委員会のネット中継は、去年4月時点で48あった中核市のうちおよそ2割にあたる10の市議会が実施しています。
議会事務局の試算=試しの計算では、4つの委員会室にカメラなどを設置した場合、初期投資はおよそ4500万円で、保守点検や配信料などの年間の経費は200万円余りかかります。
また、すでに視聴できる本会議のネット中継へのアクセス数は、開始したおととし3月の1日当たり1652件が最も多く、録画再生は、ことし3月の1日295件が最多となっていて、平均アクセス数は1日当たり28.7件です。
こうした状況に自民党と公明党の市議は「本会議の視聴者が多くないなか、投資効果があるのか。本会議の視聴を定着させることが先だ」「市政報告会を開いているが委員会をネット中継してほしいと要望する人は1人もいない。市民ニーズはない」「税金を使い道としてほかに優先することがある」などと述べ、今年度の実施は時期尚早だと強調しました。
これに対し、社民党や共産党など少数会派の市議は、「開かれた議会をめざす上で、委員会のネット中継は必要。一つの委員会室に整備し、その部屋で順に委員会を開けば、経費を削減できる」「どのように議員が質問し、当局が答えたか、その過程を見てもらうことは大事なこと。動画配信サービスを使い、100万円ほどの初期投資で実施している市議会もある」などと反論しました。
すべての会派の見解を聞いた上で、自民党会派に所属する柞山数男座長は、「緊急度は低い」として今年度中は実施しないことと、今年度はこれ以上、 協議しないことを提案し、反対の声が上がるなか、提案通りに決まりました。
このほか、議会としてのあるべき姿を明文化する議会基本条例については、来月、条例をつくっていない熊本市と福岡市の各議会と条例をつくっている下関市議会を視察することを確認しました。
会合を傍聴した2人のうち、1人の女性は、「自分の地域の予算案を審議する委員会には関心がある。審議は見たい」と話していました。
http://t.knb.ne.jp/news/detail/?sid=19019
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