最近、倶楽部の用事が増えて、毎日午前中は2-3時間くらい仕事をして、午後から図書館へ出かけるようになった。今日(1月21日(土))は午後2時から政策討論会へ出かけるので、昼時に図書館を往復した。所沢市議会第6回政策討論会は、新設された「こどもと福祉の未来館」で開催された。テーマは、「子供の笑顔輝く未来へ-子供の貧困対策について-」で、主催は市議会の健康福祉常任委員会だ。
「子供の貧困」は、私にとって、聞きなれない言葉だ。どういう意味だろう?足立区子どもの貧困対策担当部長秋生修一郎講師は、日本の子供の6人に1人が貧困状態にあると言う。これはびっくりだ!私たちは皆同じくらいの給与をもらってきたし、中間層が多い国だと教わったはずだ。いつのまに可処分所得に格差ができたのか?しかも、相対的貧困率は、OECD先進国の中でも米国に次ぐ4位とトップクラスだ。これは大変だ!知らないうちに日本は米国と同じように格差が広がっていたのだ。
足立区の対策を聞く前に、足立区と所沢市の簡単な比較をすると、面積は5/7と小さいが、人口は約2培だし、財政規模は約2.7倍と大きい。30年後の平成55年の人口構成は、子供が大人を肩車したような逆三角形が予想され、子供が弱いと大人も共倒れになる。今から、未来を考え、貧困の連鎖を断ち切り、夢と希望を叶える健全な子供を育成することが大切だ。これが基調講演のテーマ「未来へつなぐあだちプロジェクト」と秋生講師は説明した。
足立区の高校中途退学者は、この10年間で半分以下に下がったが、それでも23区内では突出している。歯科検診で「虫歯あり」の判定を受けた子供の割合も都平均より1割以上高いし、「未処置の虫歯」がある子供の割合は都平均より2割から3割も高い。医療費は無料なのになぜ治療しないのか?親が、乳歯はどうせ生え変わるから、と言う。自分も親からそう言われたから。これが貧困の連鎖だ。
あだちプロジェクトは、「子どもの貧困対策実施計画」を策定した。基本理念も良い。その上、「①全庁的な取組み②「予防、連鎖を断つ」⑤リスクの高い家庭への支援など」取組み姿勢が素晴らしい。授業が遅れた生徒の補修教室や夏季勉強合宿など学力向上だけでなく、一人で生きるための煮炊きや料理の体験をさせるなど社会的な孤立や健康上の問題も解決し、予防する内容になっている。さらに、予防のための居場所づくりや相談機能の充実など都・国の連携と地域やNPO等も巻き込んで強力な推進体制を構築した。すごい!
基調講演後に、所沢市の現状調査が公表された。就学援助人手児童数は16.87%と所沢市も6人に1人が貧困状態だ。背景に、母子家庭や父子家庭が増加している。
ここで休憩となったが、意見を書かされた。トイレに行く暇もない。そして、政策討論会が始まった。健康福祉常任委員会のメンバー8人が、司会の指名で一言ずつ話す形式だ。4つの常任委員会は、2年間同一メンバーで、1年ごとにテーマを決め、一緒に視察や研修を行なって、共通認識を合意形成したうえで、政策立案や提言を行う手順と知った。少人数の8名であるが、発言は会派によって異なるが、なかなかシャープでボケが少なかった。また、検討や調査に時間をかけるよりは、すぐにでも実行したいと意欲が感じられた。良い政策立案や政策提言が出ることを期待して、私の感想とする。
終わりに、秋生講師の置き土産の言葉を皆さんに伝えたい。「皆さんは、地域で元気な姿を見せてほしい」。「子どもをみたら、褒めてやってほしい」。以上
記:いしどう
http://blogs.yahoo.co.jp/tokocitizen_c14/43013632.html
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