2016年8月18日木曜日

議会図書室(3)

<船橋市議のブログより>


今月号の雑誌に議会図書室のことが書かれていました。何回か、勉強会でお話を伺った先生の記事です。


 このブログでも何度か議会図書室について書かせていただきました。

 過去記事はこちらをクリックしてください。

議会図書室を考える

議会図書室を考える(2)

議会図書室を考える(3)

議会図書室を考える(4)

 「公共図書館のミライ」と題した特集の中の記事です。

 月刊ガバナンス ぎょうせい刊 N0.181 8月号 P20





 国立国会図書館利用者サービス部政治史料課長 塚田 洋 氏の記事です。

前回の続きです。

■「根拠」と「発想」を引き出す二つの力

◆深層ウェブからの情報収集力

 司書の情報収集力は二つの力で構成されている。一つは「深層ウェブからの情報収集力」である。「インターネットで情報はいくらでも取れるので、もう図書館は使わない」という声はよく聞かれる。しかしこの場合の「インターネット」は、ウィキペディア、アマゾン、ツイッター等、グーグルのキーワード検索で得られる表層ウェブの情報を指すに過ぎない。インターネットの世界には、さらに深層ウェブがあり、ここに学術論文のデータベースをはじめ、政策づくりに役立つ信頼性の高い情報源が多数ある。司書は、深層ウェブの海から情報を探り当てる潜水士の役割を果たす(図2)。



 これですこれ。議会視察に関しても「インターネットで情報はいくらでも取れるので、もう図書館は使わない」と同じ理屈で言うアホ議員がいます。

 もう、どうしようもないアホだと思いますね。勉強したことの無いおバカさんは、この理屈をよく使います。そしてインターネットの情報こそが正しい情報で、市民国民の意見を反映していると。

 アホかって突っ込みたくなりますね。この瑣末な部分を議論していても仕方がありません。

 インターネットは巧みに賢く使うと非常に有意義です。そういう意味でも、先生の言う深層ウェブの情報を取る技術はなかなかのものだと思います。

 これとアナログな図書館情報ネットワークを組合せたら、それはそれは並大抵ではなく、強固なものであることは想像ができます。

 司書が深層ウェブから探し出すデータベースには、根拠(エビデンス)の確認に使えるものが多い。例えば、政府機関や自治体のサイトに掲載されていた報告書が、サイトの更新で見られなくなった場合でも、国立国会図書館の「インターネット資料収集保存事業WARP(ワープ)」のデータベースを使えば、すぐに呼び出すことができる。また、他の自治体の条例を調べたい時は、名古屋大学の「eLen(エレン)条例データベース」が威力を発揮する。全国の自治体の9割に当たる1606自治体の例規データ約100万本を、キーワード、自治体規模、地域等で自由に検索できる。参考にしたい条例を選び出し、条文ごとの比較表を作ることも簡単である。

 「司書が深層ウェブから探し出すデータベースには、根拠(エビデンス)の確認に使えるものが多い。」のは十分に理解できますね。

 そして、ここに紹介されたデータベースはすごい。船橋市議会の調査係にはこのデータベースを駆使した調査を行ってもらいたいものです。というか、そういう調査依頼をしないと。(笑)。

 むしろ、法務課はこの名古屋大学の「eLen(エレン)条例データベース」を使っているんでしょうかね?

 あるいは、各課の法規担当は自分の課で発議するような条例改正案などがあるときには、どうなのかというチェックするときに、どうしているんでしょう?

 本当にここに紹介されているデータベースはめちゃくちゃすごいものだと思うのですが、有効活用できていますかね?船橋市は。

◆図書館ネットワークによる情報収集力

 司書のもう一つの力は、「図書館ネットワークによる情報収集力」である。図書館の世界は組織の壁が低く、ひとりの司書の背後には、県立図書館や国立国会図書館、あるいは、特定の主題に強い全国の専門図書館がつながっている。優秀な司書は、この情報網を駆使して必要な資料を効率よく集める。

 先ほど書いちゃいましたが、この部分が底知れないものだとは容易に想像がつきます。これをインターネット検索と同列に扱うアホ議員がいなくなることを切に願います。

 司書が集めた資料は、政策づくりの発想(アイディア)に結び付くことが多い。司書は、個々の政策課題について、自治体の担当職員ほど詳しいわけではないが、「周辺視野の広さ」に強みがある。彼らは、全国の図書館が持つ膨大な文献情報の中から、関連分野や国内外の事例にも目配りして、政策づくりのヒントを探していく。図書館ネットワーク上には、様々な知識、経験を持つ司書がいることから、自ずと政策課題を多角的に捉えた資料が集まる。大阪府立図書館のサービスが評価される理由も、ここにある。

 司書のノウハウは、ビジネスの世界でも活用されており、その価値は実証済みである。例えば、深層ウェブにある情報源は、コンサルティング会社が調査報告を作成する際の基本ツールになっている。また、一流の企業経営者に読書家が多いのは、様々な文献にふれることが発想の源泉になるからである。










http://ameblo.jp/hasegawamasaru/entry-12188690834.html

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