2月25日の武蔵市議会本会議で「川内原発を初めとする原発の再稼働を行わず廃炉とし、原発ゼロ政策への転換を求める意見書」の採決があり、賛成多数で可決した。
賛成したのは、民主生活者ネット、市議会公明党、市民の党、日本共産党武蔵野市議会、むさしの無所属クラブ、会派に属さない議員1名の計17名。
反対は、自由民主クラブ、市議会市民クラブ、会派に属さない議員1名の計5名。議員総数は23名だ(議長は採決に加わらない)。
この意見書は、総務委員会で審議された陳情が採決されたことで提出されたものだが、総務委員会には、公明党、むさしの無所属クラブからの委員がいないため、本会議での賛否がどうなるか分からなかった。
賛成討論をした公明党議員は、川内原発が安全とは言い切れない。地元同意がされたとなっているが、大飯原発訴訟で認められた原発から250km圏内の住民の同意はどうすべきかが明確ではないことなどを理由としていた。分かりやすい考え方だと思う。さらに、再生可能エネルギーの普及やさらなる省エネを進めること。効率的な火力発電にすることも求められているとしていた。私も同じ考えだ。まずは具体的にどのように廃炉にするかを考えること。このことこそ、今求められている。
以下は、意見書の文案
川内原発を初めとする原発の再稼働を行わず廃炉とし、原発ゼロ政策への
転換を求める意見書
東京電力福島第一原発の事故発生から約4年近くになりますが、いまだに事故収束に至らず、原因の究明もされていません。そのような状況のもと、原子力規制委員会は九州電力川内原発が新規制基準に適合していることを確認し、その設置変更を許可しました。今後、工事計画などの審査が進められる予定です。
しかし、平成26年5月21日の大飯原発の運転差止め裁判での福井地裁判決では、生活に影響を受ける範囲を原発から250キロメートル圏内とし、その範囲の住民の人格権を保障することなく原発を運転することは許されないこと、大きな自然災害や戦争以外で生命を守り生活を維持する権利が極めて広範に奪われる可能性があるのは原発事故のほか想定できないこと、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であることなどが記されました。
この判決文の内容からも、原発事故から広範な住民への影響を回避することは政府の責任であり、川内原発を初めとする原発の再稼働に反対し廃炉を求めるとともに、原発をベース電源としたエネルギー政策を転換し、できる限り早期の原発ゼロを政策目標として、再生可能エネルギーの普及促進、電力事業の自由化、送配電の仕組みの見直しなどの政策化を図り、早急にその実行に取り組むことを求めます。
よって、武蔵野市議会は、貴職に対し、下記事項について要望します。
記
1
東京電力福島第一原発事故の原因の究明もなされていない状況で、川内原発を初め現在停止中の原発の再稼働を行わず、廃炉とすること。
2
原発をベース電源としたエネルギー政策を転換し、できる限り早期の原発ゼロを政策目標として、その実行のため再生可能エネルギーの普及促進、電力事業の自由化、送配電の仕組みの見直しなどの政策化を図り、早急にその実行に取り組むこと。
以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出します。
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