<河北新報より>
宮城県議会は11月12日に今の任期が満了し、10月16日告示、25日投開票の県議選で改選される。「改革派」と呼ばれた浅野史郎前知事との対立をきっかけに約20年来、議会改革や条例制定に力を入れてきた。東日本大震災からの復旧、復興期と重なった4年間の取り組みを振り返った。
◆議会改革
各会派の議員でつくる議会改革推進会議は1月、震災から3年間の活動内容をまとめた「県議会震災記録誌」を発行。9月には災害時の議会や議員の対応を定めた「災害対応マニュアル」を作成した。
震災は、前任期(2007~11年)の2月定例会会期中の11年3月11日に発生。新年度当初予算案や震災対応の費用を工面する大型補正予算案の議決のため、混乱の中で本会議を開会するなどの対応に迫られた。
安藤俊威議長は「震災を経験した議会として、当時の対応を記録に残す使命があると考えた。議会改革とは直接関係ないかもしれないが、全国の議会が災害に備える際に参考にしてもらおうと思った」と語る。
改革メニューとしては、山形県議会と共同での政策提案や、膨大な議会関係資料を携帯タブレット端末などで閲覧できるようにするペーパーレス化の案もあった。どちらも実現に至らず次の任期に持ち越された。
◆議員提案条例
春の統一地方選で行われる予定だった11年の前回県議選は、震災特例で約7カ月延期され、同年11月13日投開票の日程で行われた。
今任期に議員提案で成立したのは小規模事業者への伴走型支援を金融機関などに促す「中小企業・小規模企業振興条例」、子育て環境整備やいじめ防止をうたった「みやぎ子ども・子育て県民条例」、県警の立ち入り調査を盛り込んだ「危険ドラッグ規制条例」の3本。
危険ドラッグ規制条例をめぐっては、罰則付きの立ち入り調査について仙台地検が憲法違反の恐れを指摘したことから、議員提案で慣例の全会一致に至らなかった。
3本は前任期(6本)の半数にとどまった。1998年以降に成立させた議員提案条例は28本。このうち政策条例が26本を占め、本数は減少傾向にあるが、全国の地方議会ではトップクラスを維持している。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201510/20151007_11019.html
0 件のコメント:
コメントを投稿