<松坂市議のブログより>
松阪市議会では、2012年(平成24年)9月に議会基本条例を成立させるまでの間、2年半にわたってきわめて集中的かつ激しく議論を交わす中で議会改革を進めてきた。その結果、議会改革ランキングでも全国上位に躍進したが、その後5年間はパタッと動きがとまってしまっている。
基本条例に盛った市民意見交換会や政策討論会の実施を求めても議会運営委員会で認められないなど、基本条例に込めた精神は無視されるがごとくで、新たな改革も進まないので停滞感を強めていた。その5年のあいだに、平成24年の改革に至るプロセスを知らない議員が、28人の定数の6割近くを占める16人となったうえ、その中には今年7月の選挙で選ばれた新人が9人も含まれている。
そんな状況のもとである。
7日の本会議の終了後開かれた議会改革特別委員会で、山本芳敬議長が、「今後の議会改革の方向性について提案をさせていただきたい」と切り出した。
議長は、8月の議長選で「議会基本条例の基本理念にある、二元代表制のもと、市民代表のとしてその負託と信頼にこたえ、大局的な視点から意思決定し行動する議会を目指す」ことなどを訴えたことを振り返り、その後、4か月の間、議会改革先進議会である四日市市や会津若松市の議長らから話を聴く中で、議長として取り組むべき方向を見定めようとしたようだ。
現状の議会の認識として、松阪市議会も、会津若松市と同様、「目指すべき議会像として、独自の政策立案及び政策提言に積極的に取り組みと明記しているものの、まだまだ確立していないのが現状で、松阪市議会としても市民の意見を反映した政策提言ができるような仕組みを確立できれば議会としての存在感も増すのではないかと考えます」と述べた。
実は、現職の議長が、議論の継続のない中で、突然、発言を求め、議会改革の議論の方向性を述べ、議論を促すのはわたしが知る限り初めてである。
その意味で、「まだまだ確立していないのが現状」と、率直に切り出すのは画期的であると言える。
さらには、「今回、改選で9名の新たな議員も誕生されたことからも、改めて議会とはなんたるかを確認する意味において、また、市民感覚感情として、いまでもよく議会はわからないとか、議員はなにしているのかわからないと言われることが多々あります。市民の議会への関心の低さ、議会の役割の理解不足であると考えられます。そのことはまさしく議会からの説明不足であると思います」とした。
このような背景を受け、
「早々に簡単に確立できるものではないと思います。ある程度の時間をかけ、議員同士がじっくりと議論し、同じベクトルに合わせることから始めていかなければならないと思っています」として、2つの提案を行った。
1つは、小学校5年生でもわかるような議会白書を作成し、全戸配布すること。もう1つは、常任委員会への専門的知見の活用を挙げた。議案審査等において、専門家を議会に招致し、専門的な立場から参考意見をもらうというものである。参考人制度である、以前から必要に応じて実施はしているが、今回の提案はあらかじめ予算をくんでおこうというものだ。
この提案に対して意見を求められたので、わたしからは、3つめとして、常任委員会機能の積極的な活用について申し上げた。
http://blog.livedoor.jp/kaiju_matsusaka/archives/52281441.html
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