50歳以下の町議の報酬を月18万円から30万円に引き上げて若手の政治参加を促す長崎県・五島列島の小値賀町(おぢかちょう)の取り組みが、3年間で終了することになった。15日の町議会で廃止に関する条例が可決された。異例の試みだったが、期待された効果はなく、町民から「金で釣るな」との批判もあったという。
小値賀町は人口減少と高齢化が進み、町議8人の平均年齢は65歳を超えている。平成27年から50歳以下の町議に限り報酬を引き上げることを決めたが、同年の町議選で50歳以下の立候補者は一人もいなかった。
廃止を発議した松屋治郎町議(72)は「子育て世代に手を挙げてもらう狙いだったが、結果が出なかった」と説明。若手が有権者から「金目当ての立候補」との批判を受けることを恐れ、年配の議員にも遠慮するなど政治参加の妨げになる可能性があると指摘した。
来年春には町議選が予定されており、松屋町議は「立候補しやすい環境の整備など、抜本的な対策の議論が必要だ」と話している。
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