2018年3月4日日曜日

本会議の動画 公開なし4割

<朝日新聞より>

◇報告会の定期開催は3割

 議会の本会議などを動画で公開するのは珍しくなくなった。一方で、朝日新聞さいたま総局と埼玉大学社会調査研究センターの共同調査では、県内の4割の議会は、「公開していない」と答えた。

 県議会本会議での議員の一般質問。216席ある傍聴席は傍聴者で埋まることがある。ただ、ほとログイン前の続きんどはその日に一般質問する県議の支持者で、一般の傍聴者はほとんどいない。

 日中にある本会議などを市民がこまめに傍聴しに行くのは容易ではない。そこで本会議のインターネット中継や録画を公開するのは「標準」になりつつある。

 一方、25議会は動画での公開はしていない。大半は町村議会だが、市議会では加須、桶川、八潮、三郷、ふじみ野の5議会あった。

 桶川市議会は「新庁舎移転を機に2018年度から導入の方向で検討」と答えた。ふじみ野市議会は「近隣自治体でやっていないのはうちだけ。公開していこうとの話は議会内である。近く対応するのでは」。

 一方、加須市議会は「特に議論はない」。三郷市議会は「中継する環境は整っているが、議会内から声が上がらないと事務局だけでは動けない」と話した。

 市民に議会活動を説明する別の取り組みとして、「議会報告会」を開く議会もある。3割の20議会が「定期的に開催している」と答えた。

 所沢市議会は、議会基本条例を制定したのを機に10年度から年4回開催。超党派の議員が議会の活動状況を説明し、市民と意見交換する場となっている。昨年11月の報告会は、2日間で計64人が参加。市議会のウェブ公開資料によると、児童クラブの運営主体が変わることや、学校へのエアコン設置に関する意見などが住民からあった。

 報告会で出た意見は議長に報告され、市長に報告されるものもある。参加した市議は「不特定の市民から意見を聴くのは、課題を把握する上で有意義なこと」と話す一方、「自分の意見だけを言うわけにもいかず、なかなか難しい」と打ち明ける。

◇支持者・地元向けでは無意味

松本正生・埼玉大社会調査研究センター長の話


 議会報告会は実施した方がいいが、支持者や地元向けの説明会では意味がない。不特定の市民を対象にすることが重要だ。動画配信に加え、議員個人の賛否結果も非公表の議会が8議会。どこも市町村議選だけでなく、国政選挙の投票率も低い点が共通し、市民が自らの地域に関心がないことをうかがわせる。

 埼玉大の学生たちと小学校などで模擬投票をしている。保護者参観時に実施すると保護者も興味を持って参加してくれる。「18歳選挙権」が実現し「主権者教育」が注目されているが、地方議会の議員が学校に行って自らの活動を説明する機会を設けたらいい。議員が市民のところへ出向く。議会を変えるきっかけになるのではないか。

◎本会議などを動画で公開していない議会
加須市、桶川市、八潮市、三郷市、ふじみ野市、伊奈町、毛呂山町、越生町、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、鳩山町、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、美里町、神川町、寄居町、宮代町、杉戸町、松伏町、東秩父村

https://digital.asahi.com/articles/CMTW1802281100001.html?rm=150

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