<立山町長コラムより>
県内他の自治体議員における政務活動費の不正発覚以降、地元の新聞やテレビでは、連日のように「議会改革」をとりあげています。不正防止の手段として、領収証をホームページで公開することにはじまって、最近は、議案の賛否についても公開する媒体を拡大する方向に展開しています。立山町議会においても、9月定例会中に開かれた、議会改革特別委員会において、上記のことが合意されました。(※条例改正が必要な案件もあります)
さて、わが町では議員をはじめとする特別職や行政委員の報酬額が適正かどうかを、第三者に審査していただくよう、数年ぶりに特別職報酬等審議会を開催することになりました。議員報酬の目安に、議会の開催日数を取り上げた新聞記事を見たことがあります。議会が開催される日数自体は多くない。それなら、議員のなり手も少ないことだし、会社員でも兼務できるように、土日や平日の夜間に議会を開催したらどうかという案があることも承知しています。
私は、議員のなり手不足解消策としては、この案に賛同しかねます。この9月議会の町長提出議案は、平成30年度一般会計補正予算案をはじめ21議案ありました。この中には、固定資産評価審査委員選任の同意案件など、議員がその人物のことを根掘り葉掘り問い質すことは、慣例上、好ましくないとされる案件もあれば、一般の方々には馴染みのない文言を使った条例や税制改正の議案、つまり、一読しただけでは理解できないような議案もありました。それを議会開催日にだけ役場に出てきた者に、賛否を求めるというのはとても乱暴だと思うからです。
予算に関する議案は、これを取りまとめる財政担当課に予算要求した役場担当者の想いがあります。条例についても、国の法令改正に従って町条例も義務的に改正しなければならないものや、町民の負担を伴い、町民からお叱りをいただくことが目に見えており、自分が担当者でいるときには、議案提出を先送りしたいと思うような議案もたまにあります。
議案の可否を決めるのは議会ですから、最終的な責任は議会にありますが、その前に、難しい案件のため、地域や特定の分野などに通じている議員に予め相談に乗ってもらいたいことも多くあります。だからこそ、議会と当局側が本会議等で質疑が噛み合うようにするために、議会が開催されない日などを利用して、議案提出に至った背景や上位法令などについて、「町長、副町長でもいい。担当者のところに遠慮なく質問してほしい」と、19日の議会最終日に閉会の挨拶の中で話しました。
もちろん、町担当者から個々の議員に対し、説明させてもらうという姿勢が大前提です。
http://www.town.tateyama.toyama.jp/pub/column/main.aspx?servno=99
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