<八潮市議のブログより>
報道によれば、熊本市議会で先月28日、第3回定例会本会議の質疑で緒方ゆうか議員が龍角散のどあめを口に含んだまま演壇に立ったとして議員たちが非難し、その対応で本会議が何度も中断したとのこと。
議場での議員の飲食を禁止する明確なルールはないが、市議会会議規則にある「品位の尊重」に触れるとして急きょ懲罰特別委員会を設け、緒方議員への懲罰を陳謝と決めたが、事務局が作成した陳謝文を読むことを緒方議員が拒否したため、再び委員会を開き、さらに重い一定期間の出席停止となったそうです。
のどあめをなめた理由について、緒方議員は取材に対し、数日前から風邪と微熱の症状があったと説明。あめをなめて咳を抑えようとしたという。
懲罰となった根拠は、以下の熊本市議会会議規則にある
(品位の尊重)
「第134条 議員は、議会の品位を重んじなければならない。」である。
同様な規定は、八潮市議会会議規則にも規定されています。
(品位の尊重)
第151条 議員は、議会の品位を重んじなければならない。
一方、地方自治法にも(品位の保持)については、規定があります。
地方自治法第百三十二条 普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。
地方自治法にいう「品位の保持」とは、差別用語を使ったり、他人の私生活にわたる言論をすることである。
今回の件については、賛否両論があるようですが、私は、双方ともに非があったと思います。
緒方議員は、事前に「のどの具合が悪いので、円滑に議論をするためにのど飴を許可して欲しい」と、議長に申し出をすべきだったと思います。そして、仮に許可があったとしても、質問の際は、口から出すべきだったとも思います。
一方、懲罰を課した熊本市議会の判断は、明らかにやりすぎ。誰もやりすぎだと反対する議員がいなかったというのも驚きですが。今回のことは、議長が後で緒方議員に注意すればそれで済んだことです。仮に、多数派の議員が同じような行為をしたとしても、ここまでの厳しい懲罰は課せられなかったと思いますので、明らかに少数派に対するいじめの要素もあったと思います。
若い議員を育てるのは、長老議員の役目です。たとえ会派が違っても。
私も長年一人会派でやってきたので、理不尽な理由で、発言の取り消しを求められたことは多々ありました。今は、こちらも用意周到を期して取りかかるようになっているので、そういうことはなくなりましたが、往々にしてどこの議会でも多数派による少数派いじめはあると思います。
簡単な注意で済む話をことさら大きくし、熊本市議会全体のイメージダウンとなってしまったのは、本当に残念なことです。
今回は、一括否決された7件の請願について、緒方議員が質疑をしている中でのことで、質疑中も多くのヤジが飛び交っていたそうですが、それこそ、そもそも自治法にある品位の保持が保たれていなかった状況下でのことで、ヤジった議員たちには何のお咎めもなかったのも変です。
それから、熊本市議会では、議長席にある水差しとコップが、議員が発言する演壇には置かれていないことが分かりました。
八潮市議会では、議員の発言する演壇には、水差しとコップが置かれていて、私は、討論の前には時々コップに水を注ぎ、口を潤してから、討論を行います。特に、風邪をひいた時には、コップ一杯の水はとても必要です。
熊本市議会は、今回の反省を込めて、まずは演壇に水差しとコップを備えましょう。
http://diary.e-yazawa.her.jp/?eid=877899
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