2014年8月31日日曜日

市民の声を反映させる。

<多摩市議のブログより>

 今日は午前中に、レポートの表面のみ印刷。午後は障害者福祉計画の策定に関わる説明会に出てから、一般質問について担当所管へのヒアリングなど。

 障害者福祉計画の策定は当事者の意見をより反映させていくこととし、障害者に関わって活動している団体や事業者の方にも広く呼びかけ、障害種別に専門部会を設置する方式になっています。専門部会からのそれぞれの代表者が策定委員会に所属していくという手法ですが、策定委員会が直接、専門部会へのヒアリングも行うようです。これ、前回策定時と同様の手法を踏襲しています。計画によりよく市民の声を・・・・ということで、市民参加手法を用いているわけですが、実際に参加してどこまで意見反映されるのか?とやや疑問に感じながらも、行政の呼びかけに応じて、今日の説明会に参加している方もおられるような気がしました。

 市民の声を反映させる・・・・。

 一体、どんなところに市民の声を反映させたいと思っているのか、参加した市民個々人の意見が反映された反映されない別として、「参加してよかった」という経験を蓄積することが大事だと思っていますが、得てして・・・私の周りにはせっかく参加したのに「骨折り損だった・・・」気分の方も少なくないのですね。

 このあたり、なぜ、そうなってしまうのだろうか?・・・・ということを少し分析したり、見ていくことも必要かなと思っています。市民に参加してもらう場を作るために、行政職員は結構、準備その他に汗をかいているというか、一生懸命ベストを尽くそうとしているわけで、市民にとっても行政にとっても互いに満足度の高い場をつくるためにはどうしていくことが望ましいのでしょう?

 「参加疲れ」

 と言う言葉は、市民にも行政にも当てはまりそうな気がする今日この頃です。一方、議会は?と言われると、議会に対する市民の期待に応えきれているのかどうか。これまた議会への市民参加も思うように輪が広がっていないという現状も抱えています。「どうせ参加してもよくわからないし、つまらない。」ではなく、「次も参加したくなる」ような取組みをしなければならないはずなのですが、そこまで脱皮するにはもう少し時間が必要なのか、知恵と工夫が必要なのか?時間の経過とともに成長し、発展していけるというたぐいのものではなさそうだと個人的には感じていて、時間が立てば立つほどに何となく低調になっていく予感。さて、どう挽回策を練っていくのか・・・・新しい知恵が欲しいところですね。「前と同じように無難にやり過ごすでいいのか?」を行政に問う議会として、自ら前例踏襲で淡々と過ごしているようでは議会の説得力を自ら低下させるだけ。「人のふり見て我がふり直せ」・・・身に染みる言葉ですね。

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2014年8月30日土曜日

構想日本フォーラム

<宮代町議のブログより>

826日(火)
すこしがっかり「構想日本」フォーラム
昨晩630分からの「構想日本」203JIフォーラムに出かけました。久しぶりです。
タイトル「地方議員ーどん底から反転へ」にひかれたからです。
 結果、あまりわくわくした内容にはならなかった。まして、議員としての細胞が刺激を受けるほどでもなく・・・。なぜか・・多分、討論者の人選があまりにもイージーだったからではないか。(公募してみたら・・・)
ステージ上には、①兵庫県議会議員、②戸田市議(29歳の女性新人議員)、③岩手県葛巻町議員、④茨城県守谷市議、⑤北九州市議、⑥東京都港区議員(子育て中シングルマザー議員)という肩書の人たちがディスカッションのテーブルに着いた。
兵庫県議会議員は、話題の「号泣会見」議員の現場だから必要なキャストかも。2人の女性議員は、女性分野が苦手とみえる「構想日本」らしい人選、他の登壇者は、政令都市やそれなりに自治体規模が大きい市議会議員だった。
たった一人岩手県葛巻町だけ人口6000人という自治体議会。町村は報酬月額21万円というのが相場だが、葛巻はもう少し「多いよ」という。政令市の北九州市議会となると、報酬1300万円+政務調査費450万円、県議会なみの報酬だ。
 ところで、地方議員が、報酬の割に低レベルだというのがわかったのは、このところ東京都議会、兵庫県議会、大阪府議会などで(どうしようもない議員)がひんぱんにメディアに登場したから。
都道府県議会の低レベルは今に始まったことではなさそうですが、自治体議員や国会議員ほど人目にさらされることも無く、いったん当選しちゃえば4年間高収入と、スペシャルな待遇が続く(おいしいお仕事)だったのに、である。
 昨晩は、それなりに精力的な活動報告があり、先進事例と言っていい議会であり、有意義なフォーラムでした。しかし、「反転させる」という刺激的なタイトルに見合うと思われる材料があったか、というとがっかり。私は聞いていて消耗した。
(まっ、いいか、構想日本会員は無料だし、少しためになったから)程度の収穫だった。アンケートは途中で書くのをやめ、後刻、送ろうと思い、(アンケート)用紙はそのまま持ち帰った。
おもしろかった葛巻町
その中で、人口6000人の葛巻町の議長の話は面白かった。議長在職10年以上で県・町村議長会で表彰されたというつわもの(埼玉県ではありえないけど)
葛巻町は430㎢という広大な面積の自治体。国の補助金を活用して、すべての家庭に光ファイバー接続。だから議会傍聴はめったにいないけど、家庭に居ながらいつでも議会の様子は放映されている。議員は10名。通年議会をスタートさせた。
議員は住民の中にいかに出向いていくか、だ。。町の中では、議員は常に監視されているようなもの。町村議会で、報酬が安い。そんなところに何で立候補する?というわけで補選でも候補者がいない。議会から4人ほどに折衝して立候補を頼むほど。
※大きい自治体、県議などが「議会改革をやらなくては」「人口規模に見合った報酬」「ある程度の報酬は必要。ボランティアの議員活動では選挙ができない」と言っている。言葉は選んでいるが、これまでの発想、見解とちっとも変っていない。(これで≪反転≫できるかって!?
こんな新鮮味のない意見の中、葛巻町議長の中崎さんの言葉はインパクトがあった。賛成するとかしないとかじゃなく、(なるほどー)(わかる、わかる)という反応はできるのだった。
語録
〇「議会基本条例はブームだったけど、実際機能しているところは少ない。 〇議員はみんな「みなさんの代表として頑張ります」というけど「会派の中でやっているのが現実」 「執行に立ち向かうのに議員一人ではできない。議会が全部で向き合うから執行に物が言える そのために(条例にあってもなくても)議員間討議を活発にしなければならない 〇小さい町では住民の中に入って膝詰め談判だ。 
〇行政はアンケートを取る。住民は必ず「今の場所に、今の規模の施設を」というだろう。答えている人の多くは70代だ。議会は同じことをしない。保育園や学校に出向いて行って、違う世代に意見を聞く。
〇議会の仕事を絞る。地域の課題は何かを突き詰める。今年は何をやるか・・でもいい。〇議員それぞれの顔は(住民に)ワレている。地域に何をもってきて、というエゴはもう無くなった。
〇国の委任事務のような議案は専決処分でいい(くらいだ)。大事な議案で議員はまとまらなくては。
発言は面白かった。もちろん、(国の法改正などの議案は専決処分でいい)発言にそうだ、そうだと賛成するわけではないが、(なるほどー、そんなもんだ)
「何をするか」を絞り込んで本腰でやるのは、議会としての本旨なのだと思う。地域がどう生き残っていくかなんだという議長の発言を裏打ちしているから面白いのだ。
県議や大きい市の議員が「みなさんの意見の見える化を図る」「サイレントマジョリティー」の声を生かしたい」「年に4回議会のあと駅頭で自分のチラシを配る」「身近な会合・イベントに出かけ住民の声を聴く」「政策立案能力を磨く」と言っているのと、葛巻町の住民接点はかなり違うようだ。
ポスターでやるか、膝づめでやるか
つまり、ポスターやキャッチフレーズで選挙をやるのと、膝詰で選挙をやるのかの違い。あるいは「どこでも顔を売らなければダメ」と、「顔がワレちゃっている」のとの違い。
年頭あいさつ、夏祭りなどに、あちらにもこちらにもいっぱいいらっしゃる雲の上議員。「顔見せだけが仕事なんじゃないの」とかんぐりたくもなる。
ポスターやキャッチ選挙がうまくいって当選すると、立派な仕事をする人もいるが、中には「おいしいお仕事」がバレて、号泣会見になったり、ロリコン逆切れ会見になったりする人が出てくる。
フォーラムが終わって
フォーラムが終わると、お目当てのパネラーを取り囲み、名刺交換をするかたまりができる。構想日本のおなじみの光景だ。(この後、毎回、場所を移して懇親会4000円 私は1回だけ参加したことがある)
私は、真っ先に葛巻町議長のところへ。名刺をだしながら(少々イレこみ気味に)「面白かったですよー。名刺ください。私はこういうものです」と私。葛巻町議長「あ~、宮代町?! うちの町の材木使ったんじゃないの。よく知っているよ」
そうなんですかー。広大な森林を持つ葛巻町から、わが宮代町の(住民こだわりの木造庁舎)に、たくさんの国内産材木が運ばれ建設されたんだけど、葛巻の木も・・。私「自慢の庁舎なんですよ、うちの役場。それにしてもおもしろい議会ですね。今度研修にいきたいですよ」議長「ぜひ来てください。埼玉県議会も来たよ」私「へぇー、県議会が・・。参考になったかな」
議長「総合条例あるよ」 私「議会の総合・・?」 議長「そうだよ」  そりゃー、面白い。
※ 地方議会を「反転させる」と銘打ったフォーラム、年収2000万の県議会、それに近い報酬の大きな自治体議会。議員削減には議員自らがが後ろ向き、なんて言っていた人もいました。
そんなことより、増やしたらいいじゃないの。報酬を半分にして議員を増やす方が「反転」の可能性があるよ。そう発言したかったけど、発言しないまま、時間切れ。消化不良。
「ある程度の報酬は必要」といった議員。自分の顔が入った大小の封筒を発注したり、事務所を持ったり、、、。最初に高額な報酬ありきだから、そんなものが必要経費になるんですよ。
葛巻町議長が言っていた語録のとどめ:「待機児童の解消に取り組んだ? 40年後はどうなの。うちは高齢化率50パー、だけどしょげていないよ。10年後、40年後成長している」
消化不良だったけど、エキサイティングなフォーラムでもありました。

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2014年8月29日金曜日

地方議会改革のカギ握る議会基本条例

TBS Newsより>

 議員の政務活動費の使い方や問題発言など、地方議会の基本的なあり方が問われている中、今回は「地方議会の憲法」とも呼ばれる条例に着目します。

 「議会の『見える化』というのを進めていこうということで議論して、議長席の背面の所に150インチの大型スクリーンを設置して」(四日市市議会 中森愼二議長)

 情報公開の徹底を目指す三重県四日市市議会。各議員が議案に対しどう採決したか、傍聴者が一目でわかるように、議場内に大型スクリーンを設置する方針です。早稲田大学のマニフェスト研究所がまとめた地方議会の改革度で、四日市市議会は全国2位にランクしています。さらに、全国でも珍しい試みを始めました。

 「8月定例議会に意見募集を行う議案の資料等を掲載している」(四日市市議会事務局 大森陽司課長補佐)

 27日からの定例議会で審議が予定される保育の実施基準見直しやいじめ防止対策など、4つの条例案をホームページ上で公開し、市民から意見を募っています。審議の参考材料にするというのです。議会が主体となって開会前から市民の意見募集を行うのは異例です。

 こうした活動の根拠となっているのは、議会基本条例です。

 「議会は、議会活動に関して市民等に対し情報を公開し、市民等と情報の共有に努めなければならない」

 議会基本条例とは議会や議員の果たす役割などを定めたもので、「地方議会の憲法」ともいうべきものです。

 「(特に若い)市民と議会の距離をぐっと縮めていくきっかけになればと」(四日市市議会 中森愼二議長)

 しかし、全国およそ1800ある議会のうち、制定されているのはおよそ500議会にとどまっています。四日市市議会以外にも、情報公開などで改革が進んでいるとされるベスト100の議会では、96議会がこの議会基本条例を制定しています。これらの議会の多くは、情報公開や住民参加が基本条例で保障されています。例えば、四日市市議会ではこんな条文もあります。

 「議長は、議会における決定事項について、積極的な情報の発信に努めなければならない」

 では、基本条例が制定されていない議会では、どのような弊害が・・・?セクハラヤジ問題に揺れた東京都議会。日本最大の地方議会である都議会は、議会基本条例を制定していないのです。議会改革度のランキングでも、47都道府県中、42位と低い評価。ヤジ発言について、認めた議員以外のヤジについての調査は先月末に打ち切られました。その経緯について、議長や議会から詳しい説明はないままです。専門家は、情報公開を進める基本条例がないことが、調査があいまいなまま終わってしまった1つの理由と指摘します。

 「本来、条例があると、それを守らなければ いけないとなるので、条例がない故に罰せられないという逃げ道があることにつながる」(早稲田大学マニフェスト研究所 中村健氏)

 都議会事務局によれば、基本条例をつくる動きは、今のところないということです。

 一方、議場での発言やツイッターなどの情報発信について、基本条例で制限を設けている議会もあります。宮城県の岩沼市議会です。

 「確たる事実に基づかない発言及び情報発信を行ってはならない」

 もともとは、特定の議員が議会や他の議員の中傷を繰り返したことから、去年、基本条例を改正して付け加えたということです。ですが、この改正については「言論の封殺につながる」など、懸念する声も上がっています。市民に開かれた議会にするにはどうしたらいいのでしょうか。議会基本条例がそのカギを握ります。(2523:30

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2014年8月28日木曜日

栗山町議会「政務活動費」について町民意見(パブリックコメント)を募集

<八潮市議のブログより>

20140401日時点)で、全国で合計570自治体(31.9%)で制定されている議会基本条例、そのきっかけを作ったのは北海道栗山町議会の条例でした。

 兵庫県議会の号泣議員問題以来、脚光を浴びている政務活動費ですが、栗山町議会では現在、議員一人当たり月額8千円(年額9万6千円)の政務活動費では十分な調査研究活動を行うには不足しており、足りない分は議員の持ち出しとなっている為、議員の自己研さんと資質向上を積極的に図るために、月額2万円へ変更することを検討しているそうです。

 そこで、栗山町議会のHPで、「政務活動費」について町民意見(パブリックコメント)を募集し、9月定例議会提案に向けて参考にしたいとしています。意見募集期間 8月19日〜31日(13日間)

 あれだけ有名な栗山町議会なので、町民からどんな意見が出てくるのか…とても興味があります。しかも次回からは定数を1名減とする条例も可決しているそうです。

 パブコメの日数が13日間というのは少し短すぎると思いますが、政務活動費の増額についてもきちんと町民から意見を求めるという姿勢には、賛同できます。 
  http://diary.e-yazawa.her.jp/?eid=876619

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2014年8月27日水曜日

本当はどういうことになっているのかが見えない。

<多摩市議のブログより>

 行政がやっていることに批判だけしているのが空しくなるこの頃。というのも、行政の活動にはそれに必要な予算があり、そして予算を決めている、最終的に「これで良し!」と太鼓判を押すのは議会なため。

 なので、今、行政の活動をいろいろ見ていてチグハグさを感じるとき、「今まで気がついていながら指摘できてこなかったんだろうな」ということ、「見落としてきてしまったな」とか・・・・議員活動10年以上たっている私にも責任の一端があるんだろうと思うわけです。そして、もちろん・・・・もっとその前から課題にすべきだったことが先送りにされてきて、結局は今の時代に現役を担っている世代がツケを払わされているような気持ちにもなります。

 個人の生活を考えても、収入に合わせて、少しずつ生活が向上していくことはいいことですね。でも、むやみやたらに贅沢をするのではなく、やっぱり将来に備えた貯えもするでしょうし、リスクを想定したうえで生活設計があるのが普通かなと思います。あればあるだけ、得られた収入は得られた分だけ消費に回し、贅沢三昧・・・・私はそういうタイプではないなあと思います。

 ですので、多摩市の財政を見るとき・・・・・収入があった時代は収入があっただけ支出してきたんだろうな思われる状況、特に財政力に支えられて、次々と公共建築物を増やしていった時代、議会もまたそれを良しと認めてきたこともまた事実として受け止めざるを得ないわけで・・・・その結果責任を決めた当時の議会ではなく、今の議会、我々が負わされていると考えると複雑な心境ですね。そして、また、私たちの決定もまた未来につながるんだなあと思うとそこにある重たい責任も感じます。

 そんなことで、今日は9月定例会に先立つ議案説明でしたが・・・・補正予算として提案されてきた「庁舎管理経費」に思わず食ってかかってしまいました。今の多摩市役所建物は傷みに傷んでいて、老朽化対策が必要だとは認識しますが・・・・空調電気設備の改修に今後3年間で約7億円、そしてまた給排水設備の改修に今後少なくとも数億円が必要とのこと。「やむを得ずの対応」ということですが、10億円は下回らない工事をしなければならない・・・・と。

 庁舎問題は常に課題になってきて、耐震問題も含めて議会でも指摘されてきたことです。現在の庁舎が手狭であることは周知の事実、場所移転も含めた検討も過去に行われてきました。それでも、表に出てくる議論にはならず今に至る・・・・・「庁舎の建て替えをした市長は次の選挙で落選する」とか言われたりするからか、判断や決断が先送りに先送りされてきた結果の「今」を実感させられるものです。

 今の市役所建物については平成40年度末までは使用し続けるというのが議会答弁になっているので、今から15年ほどの間にどうするかの結論を出さなければならないことだけは明確になり、第5次総合計画の見直し作業の中で、庁舎問題への結論も出していきたいとしていますが・・・・・本当に15年間もこのままにしておくのだろうか?・・・・・・15年と言わず、5年でも前倒しすることはしないのだろうか?というのが私の考え。例えば、今の市長の任期中に責任を持った決断をするとか・・・・。

 あわせて、庁舎機能の充実とばかりに、防災・災害対策の観点では例えば健康センターを本庁舎内に移すことも議論の俎上には上がっているため、それへの対応もしていかねば・・・というのが認識。ここは議会からも「防災対応」の観点で充実が求められているという・・・・上手に議会を使っている感じ?!・・・・・つまり、災害対応は15年後まで先送りにされていいのか?という課題もあるわけで、仮にも15年間今の市役所建物を使い続けるとしたら、当然に移転させるためのスペースが必要・・・・そこに見えてくるのは「増築」!

 そんなことを考え合わせると、結局のところ、市役所老朽化対策をどうするのかを15年間議論している間にも、今の建物を維持したり、機能を充実させるために10億円か、もっとそれ以上のお金が必要となるわけですね。

 本当にこれでいいのかどうか?・・・・・・・・とてもとても疑問です。ただ、当面はここを使い続けることが必要なので、建物改修の約10億円の支出は認めざるを得ないのかもしれませんが、ここもまた辛いところ。それなら建物の完全リノベーションでもやるとか・・・・新庁舎の建設云々はやらないとか、そういう選択をすべきなのか?とか・・・・・・・いろいろ考えさせられます。

 いずれにせよ、一体全体本当はどういうことになっているのかが見えないわけで、情報が小出し小出しに提供されるような気分は拭えずに、ちょっとした憤りや不信感も感じてしまう。さて、どうしたものか?と思いますね。行政も議会も市民も運命共同体のようなもので・・・・決して今までを「失政」とは言わないまでも、過去があって今があって・・・その継続性の上に私たちが今後を考えていかなければならない厳しい状況にあるなと感じています。行政は継続性があると言われますが、議会に継続性がある・・・・なんてことは言われません。でも、議会の過去の判断が今にも確実につながっているわけで、私たちが結果責任を負わざるを得ないのは先にも書いた通りです。
「ツケを回された!」という憤りを持つことはできても、その憤りをぶつける先はないですね。黙って、現況を受け止めて、どうしていくかを考えていくしかない・・・何とも辛い立場です。

 そして最終的には市民がその結果について全責任を負っていくのですね。

 さて、一般質問の通告書も完成して、明日は提出。開会までは約一週間。決算審査もあるのでまた勉強しないと!ご褒美スイーツ。新商品のプレミアムロールケーキ。ホイップに隠し味ではなく塩味が。☆3つですね。

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2014年8月26日火曜日

ICTを活用した議会改革〜議会ホームページを考える〜

<江東区議のブログより>

火曜日は、地域の方との打ち合わせののち、午後からは、ローカルマニフェスト地方議員連盟の早稲田定例会へ。
川崎のNTTアドバイステクノロジ社で、ICTを活用した議会改革についてお話を伺いました。

議会ホームページの役割、住民が求める議会ホームページとは何か、等、白熱した議論が続きました。
自治体のホームページのリニューアルについては、私自身先進事例の視察調査を行い、議会でもたびたび提案しているところですが、この日の講義&ディスカッションでは、議会ホームページに特化し、ICTを活用して議会を見える化し、住民が参加しやすいものにするか、ということについての議論でした。

NTTAT社との共同研究で、見やすい議会ホームページにリニューアルした流山市を例に、参加した議員の議会ホームページの現状や課題をシェアしました。私もたくさん意見を述べさせて頂きました。

北川先生からも議会改革頑張れと喝を入れて頂きました^ ^
また、マニフェスト大賞の元実行委員長を努められた川崎市の福田紀彦市長もその後の意見交換会に駆けつけて頂き、お話しすることができました。

江東区議会の見える化の推進にもしっかり生かしていきます。

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2014年8月25日月曜日

鳥羽市議会視察レポ

<大府市議のfacebookより>

【鳥羽市議会視察レポ その1 視察内容メモ】

【視察内容】
1 ICTを活用した議会改革について
● iPadの活用
議会全員の共有として平成23年に2台を試験導入。その後活用したいとの意見が相次ぎ、政務活動費での購入が進み全議員が活用するように。通信費月額6000円も政務活動費で支払っているが、政務活動以外にも使えるため、按分精算を検討中。資料の閲覧、グループウェアの利用以外に、危機管理の面でも有効。(登庁ルートが阻まれる事態には、インターネットを経由してカメラを使って会議に参加したなどの活用事例がある)
● グループウェアの活用
平成24年から会議の開催通知、会議資料はメール配布に切り替えた。スケジュールも事務局と議員が同じグループウェアで共有し、HP掲載も連動。災害時の通信手段としてFacetimeアプリを導入している。官庁からの速報(iJAMP)も議員に配信。
● 外部SNSなどの活用
議会のユーストリーム配信、ユーチューブ配信については、議会中継コストの面から有効との判断で進めた。
議会情報を提供するため、ツイッター、LINEも活用している。
●使いこなせるかどうかの個人差については、できることから始める一方で、使わざるを得ない環境も作り慣れていく仕掛けが必要。また、ICTはあくまでもツールであり、目的のために活用する、目的と手段を混同しないことが大切との体験談であった
2、 会派制の廃止について
現在の任期より定数が2減で14になった。それに伴い会派制を廃止。廃止すべきかどうか議論はあったが異論はそれほどなかった。議員同士横のつながりは持ちつつ、会派という単位には至らず、会派制に戻したいとの意見も現在のところない。全員で共有できることは良い。デメリットを敢えて挙げるなら、まとめるのに時間がかかる点である。なお定数削減については、立候補者が少ないとの情報があり、それでは信を問えないと
改選直前に削減したという背景がある。
3、 通年議会について
本年5月より開始。通年議会でなく「通年会期」で、51日から430日までを会期とした。招集は任期の始めに市長が招集するが、以降の毎年は自動的に招集されたとみなす。定例として集中審議するのはこれまでどおりの年4回とする。
緊急で会議を開催する場合や、継続審議、所管事務調査などの対応がしやすくなる。
定例会単位で会期が閉じないことによる「一時不再議」の取扱いは、事情変更があった場合は同一会期(=同一年内)でも採り上げることができる運用で対応。発言の取り消し等は20日以内と別途規程した。
4、 議会基本条例について
平成21年の議長が就任あいさつで制定を表明。大きな異論はなく同7月から任意の策定委員会で協議し、2212月定例会で全会一致可決、234月施行。25年見直し改正。特徴をいくつか以下に記す。
反問権は53項に規程、逆質問あり。市長だけでなく「長及びその職員」も可能としている。
11条、適正な議会費の確立=議会は自ら予算要望書を作成し市長に提出することができる(予算編成権は長の専権事項であるが議会予算は自らが確保するためのアクションを取ることができるとした)
132項、事務局人事に関して議長は市長と予め協議できるとした。
5、 議会報告会、意見交換会について
議会基本条例を検討している時期に先行して開始した。47町内会を複数年のうちに全て回ることとし、平成25年度は27箇所で開催。市民来場者数は約500名。約1ヶ月ほどの間に議員を3チームに分けて分担して回る。議員は期数と所属委員会からムラのないようチーム編成。離島まで全てまわる。広報手段は市広報に折込、回覧板、議会だよりと議会HPに掲載など。
自分の支持者支援者でない人からも意見を聞くこと、様々な角度から問われることから議員の力が試されるし磨かれる。会場で出された質問、意見は回答を作りHPに掲載する、議会だよりに掲載するほか、町内会長さんへ届けるなどしている。会場で出された意見を委員会で抽出し議論し政策提言していく仕組は現在はまだなく、今後の課題とのことであった。


【鳥羽市議会視察レポ その2 所感および大府市議会に思うこと】

鳥羽市は市域が広く、離島もあれば陸路も交通が限られるために、市民が傍聴に来ることや有事に議員が参集することが困難な地理的な背景と、市の経営自体が厳しく予算を割けないという課題が背景にあり、その中で合理性と正当性が認められて実のある改革が進んできた。

ICT化については、操作や活用の習熟に議員間の差が大きいことがいずこの議会でも検討課題に挙げられる。しかし、鳥羽市議会も平均年齢が決して若い議会ではなく、私見導入して触れてみて有効性が認められたとのことである。実際、ノートPCよりタッチパネル式のほうが、視力に課題を持ち始める年齢にも有効であることは各地で耳にする。大府市議会でもかつては議員控室にPCがなかったものが今や必需品となっていることから、必要性と合理性を踏まえ積極的に導入を考えるべきである。個々の電子機器の活用ど同時に、特にグループウェアの活用は切望するところである。議会内の情報共有や、有事への対応としても有効であることが、鳥羽市議会の実用の事例から確認できた。議会中継について、ユーストリームやユーチューブの活用についても、現在の大府市議会の形態とコストと運用面での比較検証をしてはどうだろうか。

会派制について、当市議会においても定数削減が進み、次の任期から20名を切ることとなった。現在の大府市議会の会派制の運用は、会派に所属しない議員に対して、共有することや意見を汲み取ることについて欠けていることは否めない。個人的には、20名を下回った時点で会派制が必要な定数ではないと考えるが、会派制の廃止に異論が大きいのであれば、会派に所属しない議員にも情報が伝わり意見を汲み取るしくみ=会派代表者会議と議会運営委員会へのオブザーバー参加=は最低限認められるべきである。会派を組むかどうかは議員個々の考え方として認められねばならず、会派に所属しないことを理由に他の会派所属議員と情報格差があってはならない。

通年会期について、大府市議会でも現状では休会中の付託などの手続きで所管調査などを展開しており、臨時会についても極力専決せず随時招集しており、通年制を導入することで現在の活動状況と格段に変わり活発になるかというとそうでなない。しかし、休会中の付託や急な招集などの手続きが簡明になることは違いなく、そのため後々に活性化につながる可能性は大いにある。大府市議会の現在のやり方と、改めて法令で定め都度の扱いを簡便にすることと、どちらがいいかという比較ではないか。それ以上の部分は、有事に発揮されるのかもしれない。

議会基本条例については、特別委員会でも言及したとおり、大府市議会なりに活性化を進めてきたとの自己評価であるなら、余計に後戻りしないための明文化をし、定めるべきは定めていかねばならないとの考えである。また、執行部への政索提案としての条例づくりも前向きに考えるべきではあろうが、議会内は議員みんなで自治をするものであり、自らの法務、法制を一度冷静に考えてみるべきだ。議会基本条例はランキングや競い合うためのツールではないことは言うまでもなく、議会内を自らの自治として法制を見直し明文化して定めていくべきで、そのための準備や力をつけるステップは、大府市議会では進めてきていると考える。

議会報告会・意見交換会について、市民の代表や団体などから意見を聞くことを始めたのは大府市議会でも一歩進んだところではあるが、市民との対話は自分の支援者や特定の選び出した団体のみからでは不十分である。議会としての報告は、個々の主張が聞けないなら無意味との見解もあろうが、あくまでも議会として伝えるべきことはあるし、市民も、どのような見解や議論をもとに条例や予算を決定しているのか、個々の見解でなく議会としての説明をもらってしかるべきだ。議会として、どのような発言があり経緯をもって決定したのかを伝える習慣をつけ、加えて意見をいただくことが、まさに市民との顔の見える双方向であり信頼づくりである。鳥羽市議会における報告会からの市民意見は、政策形成に繋げる仕組は今後の課題とのことであるが、先日の飯田市議会しかり、委員会視察した会津若松市議会しかり、議員個々の研鑽と関心を起点とした事務事業調査や提言ばかりでなく、意見交換会で広く市民からいただく意見の中から課題抽出する仕組も、市民のための議会として将来的に持つべき仕組と考える。

大府市議会は自分たちなりに進めてきた、との自己評価を否定はしないが、そう思うことが時に先進事例に学ぶ謙虚さを損なうことにもなりかねない。当市議会はまだ後進であるとの自覚を持ち、やらねばならないことは山積である。それに取り組むだけの力は事務局とともにつけてきたのがこの任期であるため、改選を経てこれからの大府市議会が一層の改革・活性化を果たしていくよう今後とも提言してまいりたい。

最後に、鳥羽市議会において、議会基本条例や議会報告会の開催を強く押し出した当時の議長(第56代)・中村欣一郎氏(現県議)にも駆けつけていただき、鳥羽市議会の本会議場で現議長 野村氏ともども大府市議会に力強いエールをいただいたことを記し、感謝とともに報告の結びとしたい。

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2014年8月24日日曜日

待ったなしの議会改革

<八潮市議のブログより>

どうも生活のリズムが少しおかしい。夜の睡眠が浅いせいか、朝食を食べると眠くなる。新聞を広げて読み始めると眠くなり、マッサージチェアに横になるといつしか眠ってしまっていることが多い。8月に入ってからこういった習慣がついてしまい、何とか今のうちに矯正しておかないとまずいなぁと焦っています。

明日は9月議会に市長から提案予定の議案説明会、1週間後には議運(?)、そして予定では9月1日から〜19日までいよいよ決算議会が始まります。

今週後半からは、かなりハードなスケジュールとなっているので、眠ってなんかいられなくなるかも…

今、9月議会の冒頭までに締め切りの「議会改革項目」を拾っています。平成20年に検討した項目の中には「今後、検討」とされた項目がいくつも並ぶが、平成23年に行われた改革を検討した議運では「すべて現状維持」とされている。

これほど議会改革が叫ばれながら、こんなに遅々とした歩みをしているのは八潮市議会だけではないだろうか?
先日、参加した全国市議会議長会のフォーラムでは、3つの議会改革先進地(流山市議会、可児市議会、大津市議会)の例が紹介されていた。

今、地方議会(議員を含めて)に対する風当たりは、これまでよりもはるかに高まっています。このままで何も手を打たなければ、遠からず…議会不要論が出てくることは確実。

議長会のフォーラムで紹介された可児市議会では、議会改革の前に、市民が議会に対してどのように感じているか無作為抽出2000人を対象にアンケート調査を行ったそうです。議員の政務活動費を使い、議員たちが手弁当でアンケート項目の選定、封入、回答分析まですべてやったそうです。

市民の議会に対する生の声を把握するために、八潮市議会でも同様なアンケートを実施したらどうかと思います。どんな厳しい結果が出るかもしれませんが、それを真摯に受け止め、改革の方向を定める必要があります。

そして、一人会派も含む超党派で作る「議会改革委員会」をつくり、手弁当で議論をすることが必要だと思っています。それができるかどうか…八潮市議会にとっては正念場。

議会改革度ランキングは一応の目安だとは思うが、それでもあまりに低い数字はやっぱり恥かしい。

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2014年8月23日土曜日

議長選挙や委員会の所属の割り振り(松阪市議会)

<松阪市議のブログより>

松阪市議会は、年に1度、8月のこの時期に、議長や副議長、議員の所属委員会等の入れ替えがあります。
地方自治法で定める議長の任期は4年ありますが、「申し合わせ」により、1年となっています。
自民党会派と民主党会派は一年おきに議長を交互に回していくという流れを断ち切っていないからです。
よって、これまでは民主党系の議長、自民党系の副議長だったのが、これから1年間は自民党系の議長、民主党系の副議長ということになります。

従来、密室の会派代表者会議というところで候補を内定し、立候補者もいないのに、本会議ではわたしを除く全員が一致して同じ人の名前を記名するという“珍事”が起きる議長選が続いていました。それを議会改革によって立候補制とし、オープンな場での所信表明会、候補者への質疑応答を行うようにしました。

所信表明で「松阪市議会の議会改革は全国でトップランナー」と述べられた自民党の水谷晴夫議員が当選されました。

事前に報道された通りの議長選出結果となりました。選挙以前に、会派間の調整は済んでいたということになります。

これまでの議会改革で、会派に属さないことによる不自由は無くしてきましたが、会派間が水面下で行う調整には手が出させません。
もちろん、そのような調整に参加したいとも思いません。

会派間では了解済みの話なので、質疑応答も、会派所属議員からは質問は出ません。
質疑応答も、質問のできる範囲を所信表明にあった事柄と限定し、答弁を含めて5分以内という制限が付いています。選挙規定を設けた際、質問の範囲と答弁の時間に限定を付けることで了承がとれたところによるものです。

議長、副議長が決まると、所属委員会の入れ替えがあります。

常任委員会というところは、地方自治法でどの議員も一つ以上の委員会に所属することとなっており、どこにも入れないというわけではありません。
4つの分野に分けられている委員会のうち、希望する委員会に所属できるかどうかが関心事となります。
わたしは、ここ数年、まちづくり基本条例や住民投票条例に関する審査のほか、特定秘密保護法や集団的自衛権行使容認に関する請願を取り扱う総務関係の委員会(総務生活委員会から総務企画委員会に名称変更)への所属が続いていました。
そこで、久しぶりに、環境や、福祉などの社会保障などの民生部門を扱う環境福祉委員会に入って、このあたりのことを徹底的に勉強してみたいと考えていました。
今年6月、地域医療や介護保険に関する法改正があったことに伴う地域包括ケアの制度設計に関わるのがこの委員会です。

希望通り行くかどうかは、希望者の多い少ないが影響します。
議会運営委員会で、各会派及び無会派から希望を確認すると、それぞれの定員は7人のところへ総務企画委員会は5人でしたが、環境福祉委員会へは9人の希望がありました。

以前は、これも会派の大小で有利、不利が存在し、所属議員の多い会派は複数の議員を一つの委員会に割り当ててきたところですが、いまでは重複のあった会派から人数を減らすよう指示が出るようになりました。
そんなわけでわたしは、このところ、ずっと第一希望の委員会に所属できています。
わたしが議員になった11年前は、わたしの希望を聞かず、いつの間にか、人数の不足したところにわたしの名前が入っているのを、所属議員一覧を承認する段階の本会議で初めて知り、「異議あり」と発言し、発言を求めたたため、騒ぎとなったことがあります。それがわたしにとっての初議会です。

ただ、きのう、人数割を調整する議会運営委員会を傍聴(委員外議員として発言権はあります)していて気づいたことを一つ紹介しておきます。
文教経済委員会への希望議員が多く、だれが他の委員会に移らなければならないかという話になったときのことです。

「●●議員は文教経済委員会の委員長候補だから他の委員会に移るわけにはいけません」という発言が、該当議員とは別の会派に所属する議員から飛び出しました。
所属委員会もまだ決まっていないうちから、それぞれの委員会の委員長の内定も、会派間のウラの調整で申し合わせているということを露呈する発言です。
そんなことはその議員をその委員会に所属させる理由として通りません。
議会運営委員会の“外”から、「それはおかしいだろう」と声を上げさせていただきました。

おそらく、議長や副議長の“内定”とともに、各委員会の委員長、副委員長の選出についても、会派間で「貸し」と「借り」のやりとりがなされていたのでしょう。

ちなみに該当議員は、他の委員会に移られました。

それぞれの委員会は、きょう19日の本会議で所属委員を承認したあと、委員長、副委員長を選任しますが、あらかじめ決められた議員が「指名推薦で決めたいと思います」と発言し、事前に申し合わされた名前を推薦します。それに異議がなければその人に決まります。
これに異議をはさむと選挙ということになりますが、あらかじめ申し合わせに参加した会派の議員は同じ名前を書きますので、結果は動きません。
所属委員会の委員長、副委員長は、本人の適正や能力とは関係のないところで決まっていくのが常です。

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2014年8月22日金曜日

四日市市議会、市民意見も審議の場に HPで異例の募集

<朝日新聞(三重)より>

 三重県四日市市議会は27日開会の8月定例会から、市提出の議案について事前に市民にインターネットで情報を提供して意見を募る。行政にはパブリックコメントの制度があるが、議会の取り組みは異例。専門家は市民の政治参加を後押しするとして評価する。

■四日市市議長「意見の固定化防ぐ」 HP募集の狙い聞く

 四日市市では年4回の定例議会に先立ち、市当局が予算や条例について市議に説明する。市議会は今回、その際に示される資料を議会開会の約1週間前にホームページに載せ、メールやファクスで市民から意見を募ることにした。集まった意見は関係の委員会が始まる前日に全議員に配り、審議の参考にする。
 中森慎二議長が5月の議長選で提案したのがきっかけだ。議会が定例会が終わるごとに開いている市民への報告会や意見交換会の参加者が減り、特に若者や女性の参加者が少ないことに危機感を持っていた。
 インターネットなら意見交換で時間や場所を選ばない。2010年から本会議や委員会のネット中継を順次始めるなど、ほかの議員も議会改革に理解があった。議長になってすぐ呼びかけると話は順調に進んだ。「いろいろな年齢層の意見を把握し、議会活動に反映したい」と語る。
 行政の側のパブリックコメントは1999年に導入が閣議決定され、国から地方自治体へ広まった。法令や政策を決める過程で、案をホームページなどで公開して意見を募り、最終案に反映したかどうかも公表。四日市市も議会提出前の条例案などで実施している。
 市議会による今回の取り組みについて、早大マニフェスト研究所の中村健事務局長は「議案をチェックする議会が意見を募る点で従来のパブコメと本質的に異なる。市民が政治参加できる機会が増える」と評価。ただ、「意見をどんな位置づけで扱うか明確にする必要がある」とも指摘する。
 対象議案の選び方も課題だ。定例議会のたびに広報広聴委員会で「市民の関心が高そうなもの」(中森議長)を4、5件選ぶ。数十件に及ぶ全議案では多すぎるので確実に処理できる数から始め、様子を見ながら増やすことを検討する。
 中森議長は「議員があまり接していない層の意見を知り、議論の参考にする。集まった意見を議会の意思にするものではない」とも説明。市民が、自分が送ったメールと同じ主張の議員にネット中継で気づくなどして「市政への関心が高まる」と述べ、市民との距離が縮まることを期待する。
 8月定例会で意見募集する議案は20日、市議会ホームページ(http://www.city.yokkaichi.mie.jp/gikai/)に公開する予定だ。

■四日市市議会の改革、高い評価

 四日市市議会の議会改革に対する評価は高い。日本経済新聞社産業地域研究所の今春のアンケートでは、全国790市と東京23区で改革度1位。全国1444の地方議会を調べた早大マニフェスト研究所の議会改革ランキングでは、三重県議会に次ぎ2位だった。
 「情報を積極的に公開し市民参加も進んでいる」(同研究所)とされる。市議会のネット中継に加え、06年に市民とのテーマごとの意見交換会(シティーミーティング)を全国に先駆け実施。11年からは各常任委員会ごとの議会報告会の実施を条例で義務づけた。
 ただ、市自治会連合会が議員定数削減の請願を12年に議会に提出し、同年に採択されたが、来春の市議選での対応は未定だ。小川泰雪会長は「自分たちの身を切ることになると改革できない」と話す。
 それでも中森議長は、できるところから始める議会改革の大切さを強調する。「(地方)議会が一つ一つ積み上げてきた評価は、東京都議会のセクハラヤジや兵庫県議の号泣会見で一瞬にして崩れた。つらいが、これからも地道に取り組んでいきたい」

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2014年8月21日木曜日

川口市役所記者クラブでの発表

当会では、出来るだけ多くの市民に「議会情報」を伝えるために川口市役所記者クラブを、時々有効に活用(資料発表)しています。
819日には、初のダブル発表(下記)を行いました。

■大人の社会科見学「川口市議会傍聴ツアー」

910日の午前中に2名の一般質問を聴き、終了後昼食を食べながら意見交換を行うものです。
議会を身近に感じて貰う取り組みで今回の開催が4回目、これからも定期的に行う予定です。

■市民団体により「川口市議会だより」発刊のお知らせ

2年目に入った川口市議会だより5号は、6月議会「空転」の実態や議員定数問題などを掲載しています。
この議会だよりは、川口市議会による「議会だより」発刊を促すことが狙いですが、今のところ動きは全く見えません。

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2014年8月20日水曜日

「当たり前の議会へ」改革の一歩になれば・・・

<八潮市議のブログより>

みなさーん
議員が視察に行ったりした時の報告って誰が書いているかご存知ですか?

他の議会のことは分かりませんが、八潮市議会では、常任委員会の視察報告は、随行した職員がずっと書いています。常任委員会には委員長・副委員長を始め、その他委員も含めて7人います。

今回、岡山での全国市議会議長会主催のフォーラムでは、抽選の結果、事務局員は漏れて参加できず、随行員なしでの参加でした。

一応、全体の統率者は朝田議員に決め、いつもお金を管理している随行員がいない為、食事の際の飲み物や、車中での飲み物や八潮から秋葉原までの切符の購入など、大蔵大臣は私が引き受けました。

それから…参加報告書は、参加した議員全員で書くことを提案し、決定!

本来は、事務局員が随行するしないに関わらず、参加した議員が書くのが当たり前だと思うし、また、常任委員会の委員長報告なども、事務局が書くのではなく、委員長報酬をもらっているのですから委員長が作成するのが当たり前ですが、実態は事務局が作成したものを委員長が目を通して、問題がなければOKを出す仕組みになっています。

実は、随分前に、尾張旭市に視察に行った際、ここのベテラン議会事務局長さんから、「尾張旭市では委員長報告もすべて議員が作成してます。委員長報告なのだから委員長が作成するのは当たり前でしょう?」と聞いて、「そうだよなーそれが当たり前だよなー」と感動しながら納得しました。

一緒に視察した議員も聞いたはずなので提案したこともありましたが、現状維持。つまり事務局が書くことに変更なし…でした。

しかし、今回は事務局は不参加だったんで、議員が書くしかない。それで、みんなで書こうと提案しました。

会計報告は、一昨日、報告書は先ほど書き上げて、議会事務局に送りました。

これがきっかけとなって、これからは議員自らがすべての報告書を書くようになれば…これも議会改革の一歩かな?と思っています。

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2014年8月19日火曜日

「議員の質を私が変える」~LM推進地方議員連盟・マニフェストサミット

<岐阜県議のブログより>

地方議員、いま、リスペクトされない職業の最右翼では? 次々に報じられる不祥事。何をやっているのかわからない、存在感の希薄さ。それでいて報酬は不当に高いと思われている・・・ 志を立てて地方議員を目指し、専業として地方議員を真っ当にやっている(と思っている)自分とすれば切歯扼腕たる状況です。 今年のLM推進地方議員連盟・マニフェストサミットは「議員の質を私が変える」という大上段なテーマを掲げて開催されました。恐らく、参加者である地方議員の大半は私と同じ思いでしょう。 早稲田大学政治経済学術院の北川正恭教授(元三重県知事)、山梨学院大学の江藤俊昭教授、TBSの杉尾秀哉記者(キャスター)、ジャーナリストの津田大介さんがパネルディスカッションを行いました。 このなかでは、政務活動費の使途不透明問題、セクハラヤジ問題など最近の地方議員・議会の不祥事について、こうしたことは以前から潜在的な問題であったことや問題に当たって議会自身の自浄作用が不十分であったことが指摘されました。 そして、地方分権の推進にも関わらず、このままでは地方議会不要論に押しつぶされるとも指摘され、これに対して地方議員はネットなども使って住民との距離を縮めるとともに住民と双方向の関係を作ってゆく必要性や、地方議会の一層の公開と住民参加、議員間討議を含めた協議の場づくりと政策競争がさらに求められると意見が出ました。 TBSキャスターの杉尾さん、マスコミの地方議員に対する観点、納得です。 マニフェストサミット、NEWS23でも放送されました。http://www.tbs.co.jp/news23/feature/f201407300000.html また住民と双方向の関係を築くためのネットの活用や、ネット活用などに関する議員間の討議も行われました。このなかでネット選挙解禁以降、過去に行われたネット選挙対策を見ると候補者陣営と有権者との間にギャップがあること(候補者陣営はPRばかりで双方向性がない、有権者の知りたい情報を考えない)、ネットも含めた議員の広報については情報流通の在り方を考えていない(有権者の視点で何を伝えるべきか考えていない、見せ方を考えていない)など指摘がなされていました。 横浜市議会の黒川まさる市議、実にシステマティックに広報に取り組んでいます。 戸田市議会の斎藤直子市議、マスコミ出身らしく動画を使っています。 今回のサミットで感じたことは、改革を目指す議会・議員と旧態依然の議会・議員の差がますます開き二極分化の状況になりつつあることです。自らを鍛えなおすとともに(昨年度の議会改革度ランキング全都道府県中44位の)岐阜県議会も少しでもいまの県民感覚に合致したものにするために努力が必要だろう! 岐阜県の改革度ランキングは、何位?

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2014年8月18日月曜日

会派視察~ニセコ町

<多摩市議のブログより>

 ただいま活動報告のレポート配布中です。暑さにバテバテでなかなか思うように配布できないです。でも今月中には配布完了させたいと思います。

 さて、昨日に引き続き会派視察の報告です。今回の北海道視察で最もメンイだったのは実は「ニセコ町」でした。会派の中で私としらた議長以外は10年ほど前に、ニセコ町にヒアリングに行ったことがあるそうです。ですので、「その後のニセコ町」を知るという意味でもとても有意義な視察でした。

 多摩市と同様に自治基本条例(ニセコ町の場合には「まちづくり基本条例」と言う名称になっています。)を制定していますが、条例には「見直し条項」が設けられているため、見直す箇所があるかないかは問わずとも、4年を超えない中で一度は条例全体の見直しを行うことになっているところがまずは大きな違いですね。必ず、点検作業が行われるため、条例が風化しないというか、忘れ去られることがないというか、ちゃんと根づいたものとなり、時代錯誤もなくなり・・・・という効果抜群です。多摩市の場合には何年たっても・・・・どこか誰かが「見直そう!」と言いださない限りは、そのまま生き延びていく条例となっています。自治体の「憲法」と意識をすれば、日本国憲法同様に可変的すぎても困るのかもしれませんが、しかし、条例として絶えず時代環境、状況に適合しているものなのかどうかを見極めていく作業ができることは市民に条例を定着し、そしてまた、議員にも条例を意識する機会にもなり、やはり羨ましいことです。

 ニセコ町。人口規模なども全く多摩市とは異なり、即比較することもまた難しいわけですが、しかし、行政にとって都合のいい・悪いではなく、できるだけ情報を公開していこうとする姿勢、今では業界関係者?には広く知れ渡っている「わかりやすい予算書」の全世帯への配布、、、さらには、予算編成時の各担当部署の町長への予算査定ヒアリングまでもを公開しているという点。「町民に隠すことはない。」というよりも、「町民に知ってもらうことが何よりも重要であり、必要。」という立場から可能な限りオープンにしている点は見習うべき点が多いですね。写真は例えば、「今年度の道路工事の場所についての『わかりやすい予算書』での説明」・・・・ものすごく具体的ですよね。そしてまた財源の内訳、国や道からの補助金がどれだけあるのかをきちんと示すことによって、一見、予算が大きく見えるものであっても町負担は「これだけ」を理解することができるとの話です。

 各担当部署の町長予算査定ヒアリングについては、傍聴者の町民の皆さんからは・・・「例えば、職員は町民からの要請に応えて、一生懸命仕事をしている。伴う予算も起案している。でも、町長が予算を認めなかったんだ。」ということも明らかになり、当初は職員の抵抗感もあったようですが、それほど心配することもなかった気がするとの感想があることを教えていただきました。むしろ公開する方が、調整に対する町民理解の広がりが見えてくるということですね。同じこと、多摩市でもやるとなるとおそらくものすごい抵抗感あるでしょうね・・・きっと。規模が大きくない自治体だからこそ、できることなのかな?とも思ったわけですが、片山町長は「規模の大きさは関係ないと思います。」と。

 財政民主主義。

 この言葉を改めて思い起こしました。説明をしてくださった職員の方も「1円からも税金。町民に対する予算責任を果たしていく。」との話が。さらっと口から出された言葉、あまりにも自然体でした。

 そしてまた・・・・。このところの多摩市は不適切な事務処理問題など・・・相次いでいるわけですが、ニセコの町役場はすごい!文書管理、ファイリングも徹底されていて・・・・。庁舎内見渡す限り・・・・机の上に乗っかっているのはパソコンのみ。都内の某民間企業オフィスに伺ったときの光景が広がっていたのもびっくりでした。

  文書管理システムの導入で飛躍的に文書の管理に効率性が増したということ。そしてまた、仕事のフローなども後からでも共有化でき、人事異動しても「前にどうだったのか」をきちんとトレースできるようになっているそうです。とにもかくにも見通しの良さ。各職員さんの机は広々。庁舎が狭いとか云々とかって問題ではないですね・・・・きっと。仕事が捗りそうと見ている方の印象です。

 情報を適切に公開していくために、情報を適切に保存をしていく。

 それが徹底されていることは、こうした様子からも推測するわけですが、やはり、ここまでたどり着くための職員全体の意識共有という点では組織の大小問わず、きっと苦労はあったはずですね。組織規模が小さいからできるとか、大きいからできないとか・・・そういう問題ではないとの片山町長さんの弁ですが、そこにはリーダーシップ、職員の意識改革、モチベーション向上が何よりも欠かせない。何となく曇より感漂う、我が多摩市と比較してしまいました。

 また、議会はどう?議員の意識などはどう変わっているのか?・・・についても尋ねてみましたが、町長さん曰く「非常にみなさんレベルが高く、質が高い議論をしている。」とのことでした。例えば「あそこの道路をなおさなければいけない。」との指摘があれば、「そう言えば、他にも同じような箇所があった。」というような格好で、全体に目を向けながら、仕事に取組んでいくような空気感があるとのことでした。議員、議会も自ずと仕事のスタイルが変わっていかざるを得ないのでしょう。必要な予算については、即対応しなければならないこともあるし・・・というわけで、臨時議会は月1度ペースで開くそう。これまたビックリ。随時、必要なタイミング、財源確保できた時点で補正予算を提出しているそうです。

 町民に情報公開することで、仕事はしやすくなっていく。それは、きっと町政に対する信頼感が高まっていくこと他ならないのでしょう。 どんなにか情報公開しても、信頼感が高まっているとは言い難い状況がある場合、そこにはどんな問題があるのかしら?と考えさせられますし、考えなければならないとも思っています。

 もちろん、ニセコ町も課題はあります。例えば町民の参加についても、参加者伸び悩みなどもあります。とは言え、「一人でも参加者がいれば説明することが大切。話を聞きたいという人がいたら、たった一人の人であっても説明しなければならない。」という意識で取組むことの必要性を感じるというのも職員さんの話。「なるほど。」と感じますね。参加者が少なければ、「やめる」という選択をしがちですが、決してそうではないところにもニセコらしさがある気がしました。「ニセコで育った子どもたちが、ずっとここで活躍をするわけではなく、いずれもっともっと広いフィールドで活躍をしてくれる・・・・でも、ニセコで育った子どもたちは、それぞれの環境で納税する一人として地域に参加してくれるようなそんな大人になってくるといいなあと願っています。」・・・これも職員さんから聞いたお話。多摩市で育つ子どもたちもそうなってほしいなあともちろん感じました。

 さあ、「もっとしりたいことしの仕事」・・・多摩市版でも作成できたらいいなあ。「ほとんど、興味を示さないだろうし、配布するだけ無駄」と言う考えを捨てて、やっぱり、興味を持ってくれる人を増やすための努力・・・・コツコツの積み上げが求められるのでしょうね。ニセコ町でも長年の蓄積があってこその今。取り組まなければゼロ。取り組めばちょっとずつでも前に進む。どちらを選ぶ?が問われている気がします。

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2014年8月17日日曜日

細胞が目覚めるー全国政策研究集会in千葉

<宮代町議のブログより>

前線に立つリーダーは面白い

「自治体議員政策情報センター」の政策研究集会1日目、中央学院大学6号館には、200人を超える自治体議員、市民が集まった。(センターに所属している議員、こんなにいたっけ?) まァ、いるかもしれないが、全国から全部があつまれるわけない。我孫子市民、中央学院から呼びかけた市民なども加わったのかもしれない。
ごく簡単な開会式には、我孫子市議会議長、我孫子市長、中央学院大学・学長が次々にあいさつし、檀上はそのまま「てい談」に。てい談のメンバーは、熊谷・千葉市長、稲村・尼崎市長、福嶋元我孫子市長(現中央学院大教授、前消費者庁・長官)
福嶋さんは、1999年から312年、我孫子市長を務めた革新市長、そのあとの市民派議員、首長に大きな影響を与えた人。2人の若い市長は、ともに1期目。尼崎市長の稲村和美さんは、「阪神淡路震災」のとき大学生だったとか。卒業して証券会社に勤め、その後兵庫県議に(あの有名なノノムラ号泣県議とは入れ違いで辞職市長に) 千葉市長の熊谷(くまがい)さんは市議から96万人人口の千葉市長になった人。ちなみに「阪神淡路」のときは高校生だった。いやー、若い、だけではなく話が実に明快でラジカル。
※若い政治家が、すべておもしろいというのではない。昨今、20代、30代というと「若い!」とそれだけで拍手喝采だが、とんでもない。若いというだけじゃ何の価値もない。それどころか、政策もなく、努力もなく、賞味期限の切れた情報と、キレの悪い頭を持った人もいる。年を取った人でも〝旬”の政策を持っている人は、細胞が若い。のだ。
公共施設→資産経営部
たとえば公共施設。造りすぎちゃって、更新費用が出せないのはどこでも同じ。公共施設という名のものは、市町村で32万、都道府県で10万もある。体育館だけでも全国の市町村1700に、5800棟以上存在する。バブルの時「隣の町にあるものはうちの町にもほしい」「県の施設だから市よりも立派なものを」と立てられた。
尼崎市長「公共施設はどこも苦戦している。一つ一つの議論はダメ。どこも市民にとってはほしいもの。全体像で考える」「議員をかました方が速いとまだ思っている市民。とんでもない、議員はほかにやることがある」
 千葉市長「資産カルテを作る。学校の統廃合は不可欠。だけど、跡地開発は基本的にない。跡に何かを作る、じゃなく売ったお金、返したお金をどう活用するか。タウンミーティング、懇談会じゃなく、ツィッター対話会で若い意見が拾える。」
福嶋さん「公共施設を利用している人たちを中心の議論は無理。多くの人を当事者にする。ソーシャル・メディアとは、少数派も口の重い人もはいる」
市民自治として
自分たちの居場所を自分たちで決める。立場が違った人が議論するが適切。
分科会では、(新)教育委員会制度(を読み解く)にでた。
教育委員会制度
「首長の権限強化」に、多くの参加者が危険信号を見ていた。安倍政権は、極端に「国家」から出発しようとしている。この手法が「教育改革」であり「防衛力強化」である。復古主義、究極の保守主義、いや、新自由主義である。
教育長の権限強化。その教育長を選任するのが自治体の「長」となると、教育そのものが、委縮することは確か。
教育再生とは何を目指すのか? 
草案で、新しくくわえられた263項、「国は、教育が国の未来を切り開くうえで書くことのできないものであることを鑑み、教育環境の整備に努めなくてはならない。
聞いているとまっとうな、理路整然な文言であるが、教育が国の未来を切り開く、のところは本来教育が子供の未来を切り開く とするべきではないか。「富国強兵」の道具としての、教育の強化なのである。
競争、評価、賞罰(教師たちの失敗は許されない)にウエイトがかかる。目的とするところは公教育の縮小+エリート教育への重点投資,切り捨ての色は当然濃くなってい行く。
当然、市町村の教育も商品化し、他との差別化でしのぎを削ることになる。
すとんと納得できる講師の話
3分科会、講師は埼玉大学の準教授(教育行政学)。埼玉大学の准教授がこんなに切れ味鋭くていいの? と思うくらい、スピーディーで、歯に衣着せない講義だ。ストンストンと落ちていく。かなり面白く、あっという間に時間が過ぎる。
今日も楽しみです。新しい角度から政治を見られたり、国策のはらむ危険性を具体的に分かったり、使い古されていない表現に触れたり、変な言い方だけど、≪細胞が目覚める≫時間でした。
先日、杉戸町の新人議員が、聴いたことのないような用語、いろいろなことをよく知っているのは共産党議員で、職員の説明を聞かなければわからない、というようなことを言っていたのでびっくりしました。新人さん、その井戸の中では限界ですよ!
 今日は2日目。ホットスポットからでた8000ベクレル以上の指定廃棄物の保管場所を見るツアーにも申し込んだ。行ってきます。

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2014年8月16日土曜日

市民会議と参加感

<武蔵野市議のブログより>

 時間が短すぎる。一緒に作った感じがしない…、といった意見が8月7日に開催された武蔵野市第五期長期計画・調整計画の市民会議で出されていた。武蔵野市の長期計画は市民参加による策定が特徴だが、誰のために、で考え直す必要がありそうだ。

 市民会議はこの日が5回目の開催で最終日となる会議だった。主に報告書案について協議が行われていたが、会議の感想などの意見が述べられているときに、このような意見が市民会議委員から出されていた。
 議論になっていない。意見の羅列で言っているだけで話し合う時間がないとの意見もあった。
 また、この会議が何を期待されているか分からない。参加した委員の役割も分からないとの意見も出されていたが、この市民会議の、ある意味で象徴している言葉だったと思う。

 参加感という言葉は、参加して出した意見がすべて反映するとは思っていないが、意見がどのようになったのかのフィードバックがないと得られないといった発言の中にあったものだ。

 誰のため何のための会議なのかをはっきりさせないと、聞いただけといった行政のたんなるアリバイのためとなる危険性がある。市政全般について、五回の会議で意見を出すという設定に問題はなかったのかと思う。策定までの時間に余裕がないことは理解できるが、ならばスタートをより早くすることを考えるべきだろう。課題整理をする、課題ごと、テーマごとに意見をまとめるなどの市民会議のミッションも含めて次回までには整理が必要だ。

100人会議は失敗か

 市民会議では、現在の長期計画の前の計画となる第四期長期計画の調整会議で、約100名が委員となる市民会議が設置された。市長が交代した後ということもあり、市民の関心が非常に高かったことも背景にあるが、多くの市民同士による議論が時間をかけて行われていた。今回もなるべく多くの市民が参加できるような会議にすべきだったと思う。

 この点についても意見も出されていたが、デメリットがあったので現在の10名方式にした。100人委員会の発展系としてより多くの人が参加できる無作為抽出のワークショップを開催している。長期間の策定となると参加できる人が少なくなると市側からの返答があった。

 今回の会議は、行政側からも意見をだしているのが特徴で、このことは評価できる。他の委員会でも行ったほうがいいだろう。

 しかし、何がデメリットなのか明確な答はなかった。以前で、長期計画は市民全体の計画、武蔵野という団体のために計画とすべきと議会で質問したことがあるが、その時の答弁は、あくまでも行政計画というものだった。つまり、市役所のための計画となる。

 デメリットは市役所の手間が増える、余計な時間がかかるとしたら考え直すことが必要だ。市役所は誰のために仕事をするのかと考えれば、答えは明白だろう。市民が納得できる、あるは、参加感を持てるために開催をすべきなのだ。
 市民同士で議論し、事務も市民に担ってもらうこともできる。というよりも、そのための手順を考えて計画すべきなのだ。

 どうも、職員が全てをやってしまおうという習性が武蔵野市にはあるようで、このあたりも変えていくべきだと思う。

 市民参加の方式に正解はないとの発言もあったが、そのとおりだと思う。
 100人委員会を再度復活させるとしても、今回の10名の市民会議への応募が16名であったことを考えると、市民が無関心なのか、市政に問題がないのか。あるいは、広報の手法に問題がなかったのかの課題整理も必要だ。そのうえで、どのように参加感が得られるのか。そして、何のために、誰にためには明確にすること市民会議には求められている。
 市民参加そのものを考えさせられた最終回だった。

 市民会議の報告書は近く公表される予定。

【参考】
武蔵野市 第五期長期計画・調整計画 市民会議

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2014年8月15日金曜日

会派視察~石狩市民図書館

<多摩市議のブログより>

 政務調査費改め政務活動費(=政活費)の使い方がクローズアップされ・・・・「とんでもない!」とマスコミなどでたたかれているこの時期に、いろはの会で北海道への視察でした。今年は多摩市で自治基本条例が10周年を迎えたわけですが、自治基本条例と言えばニセコ町であり、「ニセコ町のその後」をヒアリングしてみてはどうか?・・・・という提案があったことが発端で、道内でその他学べる事例をいくつか探した結果、石狩市民図書館、ニセコ町まちづくり基本条例、札幌市子ども権利条例の3つについて調査することとなりました。まずは石狩市民図書館の視察をちょっとだけレポートしておきます。

 石狩市は札幌市のベッドタウンにもなっている街です。人口は約6万人程度とのことです。もともと図書館がなかった時代から、市民の皆さんの文庫活動などもさかんだったそう。「図書館が欲しい」という市民みなさんからの要望がやっと実現して、念願の図書館建設となったそうです。伺った石狩市民図書館がオープンしたのは平成12年のこと。図書館計画そのものは市民の参加も含めて、平成4年ごろから始まっていて、足掛け8年ほどでようやく完成した図書館です。市民の図書館への思いが凝縮されているのは「石狩『市民』図書館」となっていることからも伝わってきます。一般的に言えば・・・・「多摩『市立』図書館」となりますね。

 石狩市民図書館の視察は、そもそも「名称」のつけ方もユニークであること、そしてまた「学校図書館等整備方針」があることを事前に調べていたことから、多摩市の参考になるのではないか?と思って選んだわけですが、やっぱり百聞は一見に如かず、実際に足を運びヒアリングをさせていただくと違いが見え、そしてまた取り組み方のヒントをいただくことができますね。

 何と言っても「図書館の中に街をつくる」をコンセプトにしていること。そのために館内エントランスを入ったところには、喫茶スペースがあり、

  地産地消・・・・地元の食材まで販売するスペースも。石狩港からの「ほっき貝」が550円もありました!イメージとしては永山図書館を出たところに喫茶コーナーやフリースペースがありますが、そんな感じですね。ただ、このスペースを活用して図書館がイベントを実施するとのことです。図書館が音楽のイベントまでやるというのがびっくり。石狩市には公民館と言っても学校跡地を活用していて、貸会議室を中心に事業展開されているようで、図書館が公民館の機能の一部まで担っているような感じでした。

 ということなんですが、いわゆる私たちのイメージする図書館というよりは、「市民が出会い、交流を深め、新しい文化をつくっていく」場としての図書館であり、そんな位置づけがしっかりと意識され運営されているような気がしました。やっぱり、これは図書館のビジョンと言うかコンセプトがはっきりと明示されているからですね。単に図書館法に基づいて、図書館を建設しただけでは、こうした取組みまでできていかないんだろうなあと。そして、多摩市でも暫定利用している旧西落合中学校跡地の図書館本館の今後をどうするかが課題になっていますが、やはり、図書館+公民館=市民の学習支援をしていく(社会教育)という要素を織り交ぜた施設づくりをしていかねばならないと思うものです。今の多摩市の図書館は本を貸し出ししているだけで終わっていて、その先、市民の交流を進めたり、市民が図書館での学びを活かし、まちづくり活動につなげていったり・・・・というところまで結びついていないのが実情。石狩市民図書館は市民ボランティアの方もとても活発で、学校図書館の老朽化した図書までの修理なども担っていたり、各小中学校などででも「図書修理ボランティア育成」の出前講座なども行っているのだそう。

 そして、この秘訣と言うか・・・・今、最も力を入れているのが「学校図書館の充実」で、小規模校以外には学校図書館司書を随時配置する計画があるのですが、これまた小中学校全校に学校図書館司書を配置している多摩市のやり方とは異なり・・・・・・。学校図書館司書さんは「市民図書館での勤務経験」が一つの要件としており、まずは市民図書館で1年は業務経験をしてから、学校図書館に配置するという仕組みにしています。いわゆる図書館のオンラインシステム含めて、学校図書館司書も理解することが必要ですが、市民図書館で勤務しながら知識を習得してもらい、市民図書館との連携もより円滑に進めていくためにもまずは信頼関係をつくることが大切との話を伺いました。

 ここも多摩市とは大違いですね。多摩市の場合は公立図書館の司書は公立図書館で、学校図書館の司書は教育指導課で・・・となっているので一応の連携はしているというものの、言葉だけに終わっているかなとも感じるからです。石狩市の場合には学校図書館司書経験者が公立図書館に人事異動なり・・・という人事交流を進めながら、街全体で図書館を動かしています。図書館が各地域にあるわけではないので、図書館に気軽に行けない人のために学校図書館を充実していくことも一つの方針になっていて、学校図書館でも地域への貸出を始めていますが、そのことも含めて、司書資格のある非常勤職員の方をとてもうまく活用していると感じました。

  あとは、やっぱり無人の貸出システムかな・・・・。これは人件費削減にも大きく貢献するものですね。ただし、もちろん導入費用、その他維持費用含めたコスト計算をする必要がありますが、有人の案内カウンターもありながら、自分で貸出手続ができる。ここもまた、新たな施設づくりでは検討事項になりそうです。

 図書館・・・・民間委託やら指定管理者やら・・・・という議論は?

 と尋ねてみましたが、もともと市長自身が「図書館をまちづくりの核とし、郷土愛や人との交流を育んでいく場所」にしていきたいという強い思いがあり、「公立」で存続させていくことに疑問の声はないということでした。

 さて、多摩市の図書館政策他どう取り組んでいけばいいのか。特に施設的には旧西落合小学校をいつまで「暫定的」に使い続けるのか?・・・・このあたりはもっと議論を深めなければならない点ですね。一朝一夕には行かず、やっぱり時間をかけてじっくりと取り組んでいかなければならないこと。いつまでも中央図書館どうするかの入り口論ばかり議論して、本当はもっと図書館の運営をどうやって発展させていくのか、市民の利便性を向上させていくのか、街の中に図書館をどう位置づけいくのか等など考えることがあるはずなのに・・・なかなかそこまで議論が及んでいないのが実情。少し、発想を変えたところで、「社会教育」の大切さにどう向き合い、どう取り組んでいくかを議論し、その延長線上に図書館や公民館の在り方を0から議論したら?とも思えてきました。

 ニセコ町、札幌市の視察レポートはまた明日以降に。

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2014年8月14日木曜日

暮らしに役立つ地方議会

<合志市議のブログより>

午前中、議会広報委員会。
5回目の今日は821日発行予定第34号の最終チェック。
オーソン・ウェルズが、最高傑作は?と問われて。
次回作と答えた(そういうニュアンスで)という逸話が残っているが、
委員全員で作り上げた作品みたいな広報紙は、
毎回今号がいちばん良いという気がする。
ということは、次の号はさらに良くなる(予定)ということなのだろう。

午後は上天草市議会の広報編集特別委員会のみなさんの
行政視察研修に対応した。
いつもは、こちらが出向くことばかりだが、
どちらも県内の合併自治体であること、ま、
同じ広報紙を作る議員同士ということで話も弾んだ。
市政、および市議会を取り巻く状況では、
共通のこともあれば、それぞれの違いもある。
お互いに良い刺激となり、迎える側としても有意義な研修となった。

NHKラジオ第一の「私も一言!夕方ニュース」では、
「どう取り戻す?暮らしに役立つ"地方議会"」について。

テレビ朝日系の予備校教師 林修氏の番組では、
議員報酬と政務活動費のことを取り上げていた。
そして、地方議会がいかに仕事をしなくて高い報酬だけを得ているか、
そういう誤解というか、理解へと水の流れのように流れた。

面白おかしく分かりやすくはいいのだが、
海外の議員の定数、仕事、報酬などと単純に比較されてもなあ。
日本の地方議会制度が十分機能しているというわけではないが、
ま、興味を持ってもらうのはありがたいことなので、
議会側から、市民に踏み出しているいま、
市民の方からも、もっと議会議員活動に関心を持って迫ってほしいものだ。

何度も書くことであるが、
中学校や高校で、政治についてきっちり教えてもらいたい。
それは公民という教科になるのだろうか、
もっと身近に、例えば「生活科」の中に位置づけられてもいい。
政教分離といえば、普通、政治と宗教を切り離すことと捉えるが、
実は、教育から政治を遠ざけてしまった、
国政のあり方に問題があったのだと言っていいかもしれない。
公職選挙における投票率の持続的低下は、
政治と生活を、教育の場で切り離すことが都合の良かった人たちがいた、
ということの当然の帰結である。


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2014年8月13日水曜日

議会改革に高評価 福知山市へ全国から視察

<両丹日日新聞より>  

 議会改革の参考にと、福知山市議会への視察が相次いでいる。1213年度は年間で各1件だったが、今年度は予定も含めて86日までで6件。市議会事務局によると「全国の市区議会を対象にした議会改革度調査で、昨年度より大幅に順位が上がったことが要因では」と話している。
 議会改革度は今年度発表の日経新聞社・産業地域研究所(日経グローカル)調査で18位(前回166位)、早稲田大学マニフェスト研究所の調査では前回の319位から一気に37位に上がった。昨年度から取り組んだ議会基本条例の施行や全ての役職の立候補制導入などが評価されたと見られる。

 今年4月以降、視察に来たのは富山県南砺市、鹿児島県南九州市、神奈川県海老名市、大分県国東市の各市議会。8月には鹿児島県霧島市、山形県米沢市の各市議会が来福する予定になっている。

 29日には国東市議会の議会活性化特別委員会(野田忠治委員長)の8人が来庁。福知山市議会の奥藤晃議長、議会改革検討会議の田中法男委員長、吉見純男副委員長が対応し、昨年10月から予算と決算の両審査特別委員会のライブ中継を実施していることや、本会議での賛否の結果を議会だよりに掲載していることなどについて説明した。

 国東市の野田委員長は「上位に位置する福知山市議会の生の声を聞きたいと思い視察しました。ライブ中継など市民に開かれた議会だと感じた」と話していた。

 奥藤議長は「視察が増えていることは議員の励みになる。改革度調査が躍進したことは喜んでいるが、市民に理解、評価されてこそ真の改革。引き続き改革を進めたい」と気を引き締めていた。


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2014年8月12日火曜日

議会報告会の課題  東村山市議会報告会を見て

<武蔵野市議のブログより>

 8月2日に行われた東村山市議会の議会報告会を見学させていただいた。二回目ということもあり、以前行われていた時よりも落ち着いていた感じはした。しかし、どこの議会でも同じように課題は残されていると思えた。

 議会報告会は、議会基本条例で定めたことから実施されたもの。東村山市議会は、マニフェスト研究所による議会改革度ランキングが400番台から52位へ。日経グローカルの議会ランキングでも419位から36位へと急上昇したことで注目されている議会でもある。

■論点の明確化

 今回実際された議会報告会は、6月定例議会の報告、意見交換を行うもので、金曜日の夜と土曜日の午後に開催されている。内容は審議結果を報告する前半と参加者と意見交換をする二部構成となっていた、

 報告部分では、議員から審議での論点を説明していたことを聞くと、議会での審議が論点を明確にするように行われているように思えた。採決のさいに討論(賛成、反対を議員が表明する)での論点を引用し、どのような理由で賛成した議員がいたのか、同じように反対した議員がいたのかが分かりやすくなっていた。

 議会基本条例ができる前と後での審議内容がどのように変わったのか、審議を傍聴したことはないので分からないが、議会報告があることで審議の内容が変わったのではないか、と思えるものだった。

 議会決定機関であり、決定する理由は何か。賛否の理由や何が論点、争点であり、どのような選択肢から決定したのかを説明する義務を持っている。このことを考えると、今回の説明手法は参考になるものだった。

■市民に理解されているか

 しかし、参加した市民からは、市長が行ったタウンミーティングで回答に納得できないので説明して欲しいとの質問があり、市長と議会とは別機関であり、役割が違うことを理解されていないように思えてしまった。

 議会報告会とはそもそも何のために行うものであって、受け取った質問や意見をどのように処理していくのかを理解してもらえる説明が必要なのだろう。東村山市議会で当然行っているとは思うが、伝わり理解されていないのでは意味がない。このことは、他の議会でも課題だろう。
 
 また、請願に反対した議員の考えを聞きたいとの質問もあった。議会全体としてでしか答えられないので、議員個人に別の場で聞いて欲しいとの返答だったが、市民側からすれば、議員それぞれの意見を聞きたいものだ。特に請願を提出した市民の方が参加されていたようなので、なおさらなのだろう。

 議会報告会は、議会として行うので議員個人の意見を表明しないとする議会は多いが、誰のために行うのかを考えると、課題ともいえそうだ。

■大きな二つの課題

 報告会が終わり、会場を出たところで参加した市民の人が「今回は優しい質問にしたよ」と話し合っているのを聞いてしまった。市民がどのような思いで参加しているかまでは分からないが、敵対関係ではなく、ともに市をよりよい方向へ向かわせるパートナーになれないものだろうか、と考えてしまった。
 ある東村山市議が「議会が伝えたいことと市民が知りたいこととのギャップが最大の課題なんだろうな」としていたが、ここの二つの課題をクリアすることが、議会報告会が活性化することにつながるのだと思う。

 いろいろと参考になる報告だった。回数を重ねると参加者が少なくなることが多いため、今後にも注目したい。

 そして何より、武蔵野市議会でも行うべきと、あらためて思った。

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