<松阪市議のブログより>
松阪市議会は、年に1度、8月のこの時期に、議長や副議長、議員の所属委員会等の入れ替えがあります。
地方自治法で定める議長の任期は4年ありますが、「申し合わせ」により、1年となっています。
自民党会派と民主党会派は一年おきに議長を交互に回していくという流れを断ち切っていないからです。
よって、これまでは民主党系の議長、自民党系の副議長だったのが、これから1年間は自民党系の議長、民主党系の副議長ということになります。
従来、密室の会派代表者会議というところで候補を内定し、立候補者もいないのに、本会議ではわたしを除く全員が一致して同じ人の名前を記名するという“珍事”が起きる議長選が続いていました。それを議会改革によって立候補制とし、オープンな場での所信表明会、候補者への質疑応答を行うようにしました。
所信表明で「松阪市議会の議会改革は全国でトップランナー」と述べられた自民党の水谷晴夫議員が当選されました。
事前に報道された通りの議長選出結果となりました。選挙以前に、会派間の調整は済んでいたということになります。
これまでの議会改革で、会派に属さないことによる不自由は無くしてきましたが、会派間が水面下で行う調整には手が出させません。
もちろん、そのような調整に参加したいとも思いません。
会派間では了解済みの話なので、質疑応答も、会派所属議員からは質問は出ません。
質疑応答も、質問のできる範囲を所信表明にあった事柄と限定し、答弁を含めて5分以内という制限が付いています。選挙規定を設けた際、質問の範囲と答弁の時間に限定を付けることで了承がとれたところによるものです。
議長、副議長が決まると、所属委員会の入れ替えがあります。
常任委員会というところは、地方自治法でどの議員も一つ以上の委員会に所属することとなっており、どこにも入れないというわけではありません。
4つの分野に分けられている委員会のうち、希望する委員会に所属できるかどうかが関心事となります。
わたしは、ここ数年、まちづくり基本条例や住民投票条例に関する審査のほか、特定秘密保護法や集団的自衛権行使容認に関する請願を取り扱う総務関係の委員会(総務生活委員会から総務企画委員会に名称変更)への所属が続いていました。
そこで、久しぶりに、環境や、福祉などの社会保障などの民生部門を扱う環境福祉委員会に入って、このあたりのことを徹底的に勉強してみたいと考えていました。
今年6月、地域医療や介護保険に関する法改正があったことに伴う地域包括ケアの制度設計に関わるのがこの委員会です。
希望通り行くかどうかは、希望者の多い少ないが影響します。
議会運営委員会で、各会派及び無会派から希望を確認すると、それぞれの定員は7人のところへ総務企画委員会は5人でしたが、環境福祉委員会へは9人の希望がありました。
以前は、これも会派の大小で有利、不利が存在し、所属議員の多い会派は複数の議員を一つの委員会に割り当ててきたところですが、いまでは重複のあった会派から人数を減らすよう指示が出るようになりました。
そんなわけでわたしは、このところ、ずっと第一希望の委員会に所属できています。
わたしが議員になった11年前は、わたしの希望を聞かず、いつの間にか、人数の不足したところにわたしの名前が入っているのを、所属議員一覧を承認する段階の本会議で初めて知り、「異議あり」と発言し、発言を求めたたため、騒ぎとなったことがあります。それがわたしにとっての初議会です。
ただ、きのう、人数割を調整する議会運営委員会を傍聴(委員外議員として発言権はあります)していて気づいたことを一つ紹介しておきます。
文教経済委員会への希望議員が多く、だれが他の委員会に移らなければならないかという話になったときのことです。
「●●議員は文教経済委員会の委員長候補だから他の委員会に移るわけにはいけません」という発言が、該当議員とは別の会派に所属する議員から飛び出しました。
所属委員会もまだ決まっていないうちから、それぞれの委員会の委員長の内定も、会派間のウラの調整で申し合わせているということを露呈する発言です。
そんなことはその議員をその委員会に所属させる理由として通りません。
議会運営委員会の“外”から、「それはおかしいだろう」と声を上げさせていただきました。
おそらく、議長や副議長の“内定”とともに、各委員会の委員長、副委員長の選出についても、会派間で「貸し」と「借り」のやりとりがなされていたのでしょう。
ちなみに該当議員は、他の委員会に移られました。
それぞれの委員会は、きょう19日の本会議で所属委員を承認したあと、委員長、副委員長を選任しますが、あらかじめ決められた議員が「指名推薦で決めたいと思います」と発言し、事前に申し合わされた名前を推薦します。それに異議がなければその人に決まります。
これに異議をはさむと選挙ということになりますが、あらかじめ申し合わせに参加した会派の議員は同じ名前を書きますので、結果は動きません。
所属委員会の委員長、副委員長は、本人の適正や能力とは関係のないところで決まっていくのが常です。
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