◇県議選の37・68%越え期待
19日の市長選・市議選告示で始まる統一地方選の後半戦で、投票率をアップさせようと、川口や和光、熊谷の商店会などが選挙セールを行う。投票を済ませた客に割引などのサービスをする。過去最低を更新した前半戦の県議選の37・68%を大きく上回るよう期待をかける。
◇50%へ願い込め/川口
川口市の前川中央商店会(60店舗、岩谷三郎会長)は、同市議選(定数42)に向けて「投票率アップ かってに応援隊」を立ち上げた。ご当地グルメ「前川メンチ」を商標登録するなど、街のにぎわいづくりに取り組んでいる。岩谷さんは「選挙権年齢引き下げの動きがある中、特に若い層に『棄権はもったいないよ』と呼びかけたい」という。
前回の市議選投票率は初めて40%を割る39・06%。20代は20%台前半だった。12日に投開票された県議選(南2区)でも35・08%と県平均を下回った。
市選管発行の投票済み証明書か、投票所前で撮った写真の持参でサービスが受けられる。期間は投票日翌日の27日~5月2日。梅干し専門店の岩谷さんは梅製品を、そば店とレストランは前川メンチ丼と定食を、それぞれ500円で提供する。居酒屋では焼きメンチが5割引き。価格設定には「せめて投票率50%」の願いも込めている。
今のところ、特定の立候補予定者を支援していないことが確認された7店舗が参加を予定。店頭ポスターや商店会のフェイスブックなどでPRを始めた。投票率と集客アップの相乗効果を期待する岩谷さんは、12地区60商店会(約1800店舗)による市商店街連合会の副会長を兼ね、「将来の全市的な取り組みを視野に入れた活動の一助にしたい」とも話している。問い合わせは、商店会にメールで。アドレスはisowa@icloud.com。
◇和光
和光市でも一般社団法人「地域デザインプラットホーム」が、同市議選に向けて、投票した人に市内の店舗でサービスを受けられる企画「選挙でお得に!選ん得?」に取り組む。
サービス期間は20日から5月4日まで。参加する飲食店や美容室、洋菓子店、酒店など20店で投票済証明書を提示すれば、おつまみやドリンクなどのサービスを受けられる。同法人でインターン実習している立教大学4年生が企画した。詳しくは「地域デザインプラットホーム」(048・462・1000)。
◇熊谷
熊谷市で同様のキャンペーンを行うのは市内の商店会などで作る「まちなかモール委員会」。期間は一部の参加事業所を除き、投票日から2週間だ。
同委員会は参加店を市内全域から募ろうと、熊谷市と合併した旧3町を管轄する「くまがや商工会」にも参加を呼びかけた。5月10日まで参加店を募集する。
ただ、現時点で参加している8事業所のうち5カ所は中心市街地にある。参加店がなく、そもそも商店や飲食店が少ない農村地域を地盤とする立候補予定者は「市中心部の投票率だけが上がり、周辺部の候補者が不利となる恐れがある」と不満を漏らす。市選管は「選挙の公正公平を害する状況ではないと考えている」としている。
問い合わせは「まちづくり熊谷」(048・501・8855)。
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