2015年1月31日土曜日

枕崎市議会が定数2減の14に 統一選から適用

<読売新聞(鹿児島)より>

 枕崎市議会は27日、臨時会を開き、議員定数を現行の16から14に削減する条例改正案を賛成多数で可決した。今春の統一地方選での市議選から適用される。

 提案理由の説明で、茅野勲議員は「厳しい財政状況の中、議会自ら行財政改革の推進を図っていく必要がある」と述べた。

 前回市議選が行われた2011年には、定数を18から16に減らしていた。

 

2015年1月30日金曜日

川口市議会第25回議会改革推進委員会(最終回)、傍聴

127日、第25回議会改革推進委員会(最終回)を傍聴してきました。
これまでの委員会での協議結果は報告書に纏め、212日開催予定の議会運営委員会にて報告されます。

今日の委員会でも3つ程の全会一致が見られたが、「議会基本条例の制定」、「議会だよりの発行」など我々が注目していた検討項目は全て先送り(次の議会での調査研究課題)となりました。

「議会改革とは何か」、「議会(議員)の果たすべき役割は何か」等を、全議員が共通認識として理解しない限り進展は難しいと考えます。

議会改革の本質を熟議する為、426日に誕生する議員全員を対象にした「研修会」(専門的知見の活用)の開催が必須でしょう。

 

2015年1月29日木曜日

議会、大学をブレーンに

1月25日付朝日新聞(地域総合、首都圏)に【議会、大学をブレーンに】の記事が掲載されていたので概要を報告します。詳しくは同紙にてご確認ください。

◆地方議会が地元の大学と連携して外部の知見を積極的に採り入れ、「政策提案ができる議会」に変わりつつある。

◆大津市議会は「議会としていつ何をすべきか」を定めた「議会BCP(業務継続計画)」を全国に先駆け制定したが、協力したのは同志社大学の新川達郎教授。同議会は「龍谷大」「立命館大」「同志社大」とパートナーシップ協定を締結している。

◆石川県加賀市市議会は、金沢大法科大学院と連携協定を結ぶ予定だ。きっかけは「市民主役条例(自治基本条例)」。地方議会にとって連携する大学や法科大学院は「かかりつけ」と言える。

◆議会と大学側との連携を取り持ったのは議会事務局とのこと。議員側に「変わろう」との意思があれば議会事務局も積極的に動いてくれる筈。

2015年1月28日水曜日

議会改革作業部会と会派代表者会議

<松坂市議のブログより>

23日の午後、議会改革特別委員会の作業部会と、それに続いて、会派代表者会議があった。

松阪市議会には全員参加の議会改革特別委員会と、そのもとで10人を選任した作業部会とがある。

わたしは、この特別委員会や作業部会を設置する前の議会改革検討委員会(2010年設置)以来の部会員だったが、昨年夏からは無会派の若手議員に譲って、ひといき、議論の模様を外から見守ることにした。

23日、これからの検討項目について話し合うというので、傍聴に出掛けた。

しかし、各委員から意見が出ない。

そこで、委員(部会員)外議員として発言した。

(松阪市議会では、すべての委員会等で、委員以外の議員が十分に発言できるよう、運用をゆるくしている。)

今後、協議をお願いしたい項目として、以下の5項目をお願いした。

①委員会のテレビないしはネットでの中継

 すでに、市役所内ではネット中継がなされており、通常、委員会に出席しない市長らもそれぞれの部屋から見ている。これを一般が見ることができるようにすることは技術的に何の問題もない。

②通年議会の検討

議会基本条例が出来てからというもの、議会報告会を開催することや、広報広聴委員会の設置と「議会だより」のリニューアルにのみ満足してしまっているような風潮に、正直、わたしはうんざりしていた。改革の本筋は、議会審議過程にあり。

③常任委員会の1日1委員会化及び、一人の議員が複数の委員会に重複して所属できるようすること

県議選に3人の市議が転出することで、議員数は25となる。議員減を前提として議員数が少なくても委員会運営に支障がきたさないよう、1人の議員が複数の常任委員会に所属できるようにする。地方自治法上は法改正され、これを認めている。1日1委員会の開催となれば、同時開催で傍聴できない他の委員会の傍聴も可。

④議員間討議

すでに制度化はされているが、不活発なのでありようを抜本から検討し直す必要がある。通年議会の問題と連動して議論する必要がある。

⑤タブレットの導入

議員全員に「i-pad」等のタブレットを配布し、議会で活用できるよう、してほしい。毎議会に配布される膨大な議案や資料がデータで見ることができるので、効率と効果に期待がもてる。すでに議会運営委員会は、タブレットを導入済みの議会の視察調査を行っている。わたしのように、タブレットやスマホを使っていない議員も、使い方をマスターすれば審議等においておおいに便利になる。

作業部会で了承され、今後、この5つの課題を中心に議論していただくくことになった。

続いて開催された会派代表者会議。

図書館改革問題での特別委員会の設置について、26日に、もう一度、協議されることになった。是非、設置して、十分に議論の場を確保したい。

3人の議員減に伴って、議員の人数が少なくなった委員会への委員の補充等が行われた。特に、建設水道委員会は7人の構成でしたが、2人の議員が議員辞職したことに伴い、他委員会より人数が少なくなったことに伴い、7人いる総務企画委員会から1人が移動して、6人でそろえることに。この結果、文教経済委員会のみ7人で、他の3委員会は6人で構成することになった。わたしが以前見てきたアメリカの議会では議員数9人で、委員会も4つぐらいあった。1人の議員が複数の委員会を担当するのは当然だ。 

 

2015年1月27日火曜日

武蔵野市議会 傍聴者へ手話通訳派遣へ

<武蔵野市議のブログより>

 123日の市議会運営委員会で、希望する傍聴者へ手話通訳者を議会として派遣することが決まった。

  これまで、議会としての対応などはなかった。今後、事前に手話通訳者が必要な傍聴者は事前に議会事務局へ申し込むことで派遣される。派遣されるのは、手話通訳者と要約筆記者の2名。傍聴者が多い場合や長時間になる場合などは、その都度、協議する。

  対象となるのは本会議、各常任委員会、特別委員会と全員協議会。傍聴が可能なすべてとなる。 

  この派遣は、先に「手話言語法(仮称)の制定を求める意見書の提出に関する陳情」を議会が採択したことで議会としてできることを考え、まずは行ったもの。今後も、より傍聴しやすくする取り組みは続けたい。


 

2015年1月26日月曜日

1年で1000軒も新聞をとる家庭が減った!(八潮市)

<八潮市議のブログより>

12月議会の委員会で、八潮市広報について「何部位作成していて、折り込みは何部か?」という質疑が某議員からでた。私は自分の通信を発行していて、新聞折り込みにしているから、大体の数字は分かっているつもりだったが、何と1年の間に1000部も減っていることが分かった。

 私が毎回お願いしていた折り込み業者は、いつも八潮市全域に折り込みする場合は26500部必要だと言って、いつもその枚数を印刷屋さんから送ってもらっていた。折り込み料金は1部4.5円、ただ私の場合は長年利用している為、これよりもわずかに安くしていただいていたのだが・・・。

 しかし、実際は1000部も減っているのに、相変わらず26500部と言う業者にちょっと疑問を感じて、思い切って業者を変えることにした。商売は顧客との信頼関係が大事です。

 新しい業者は、市の広報「やしお」を折り込みしている業者で、今までと同じ値段で引き受けてくれると言うのもうれしかった。だって、私は政務調査費からの支出ではなく、全額個人の持ち出しでやっているから、少しでも節約したいのだ。

 1000部減ったとしてもわずかな金額なのに、ちょっと得した気分になったと思ったが・・・。

 待てよ!その分読む人が少なくなるということだ!喜んでいいのだろうか・・・。

 やはり・・・ポスティングにした方がいいかなー

 私は新聞が好きだから、他のことを節約しても読みたい方だから、(テレビは観なくてもどーってことはないが・・・)新聞を読まない日は何だか落ち着かない。だから、視察で出かけた先でも新聞を買っている。

 それにしても・・・1年で1000軒も新聞をやめる家庭があるという事実に愕然としています。八潮だけが特別ではなく、これは全国的な傾向だと思うが・・・。

2015年1月25日日曜日

地方議会に政策立案能力を求めるのは机上の空論か? 住民に寄り添う真の議会を創り上げた飯綱町議員の手腕

<ダイヤモンドオンラインより>

【机上の空論に過ぎない?本来の役割を果たす議会はあるか】

前回、あるべき地方議会の姿についての私見を記載したところ、痛烈なご指摘が寄せられた。

 いずれも地方議会の実態を熟知する方々で、「机上の空論に過ぎない」「地方議員にそこまで求めるのは無理」「求めるレベルが高すぎて、かえって地方議員になろうとする人の意欲を失わせてしまう」と手厳しかった。

監視機能すら果たせぬ地方議会に政策提言まで期待するのは、そもそも非現実的だというのである。そんな力量のある議員が地方議会にいるはずもなく、不可能なことだと一蹴されてしまった。「書生論に走るのではなく、現実を直視せよ」との厳しいご指摘である。

確かに、お粗末な実態を見続けていればいるほど、絶望感や諦観に囚われてしまうのだろう。それほど地方議会の劣悪化に拍車がかかっている。いまさらくどくど言うまでもないことだ。

しかし、それでも日本は広い。本来の役割を果たすべく日々努力を続けている地方議会も、ごくごく少数ながらも間違いなく存在する。議員間で研鑽と協議を重ね、議会として政策提言をまとめ上げ、さらには条例化まで実現させている議会である。「そんな地方議会があるなんて信じられない」と首を激しく振る人も多いと思うが、嘘ではない。代表的な事例が長野県飯綱町の町議会だ。

 「議会は追認機関から脱却し、是々非々で臨まなければいけません。そして、議会として政策提言を行い、2(執行部と議会)で善政競争する2元代表制の内実化、実体化を目指すべきです」

こう明言するのは、飯綱町議会の寺島渉議長。「学ぶ議会」を合言葉に改革の道を邁進する飯綱町議会の、文字通りのリーダーである。寺島議長は、「一過性や単発の議会改革ではダメです。多分野で継続的に進めることがポイントだと考えます」と語る。

いまや全国でも指折りの活性化した地方議会として知られる飯綱町議会だが、本格的に議会改革に取り組むようになったのは、つい7年ほど前のことだ。それもある事件がきっかけで、早い話が改革に腰を上げざるを得ない立場に立たされたからだ。当時の飯綱町議会のレベルは、平均以下だった。

長野県飯綱町は、200510月に牟礼村と三水村が合併して誕生した。長野市の北部に位置する農業の町で、人口は約12000人である。

小規模自治体同士の合併協議は、すんなりとは進まなかった。互いの本当の財政状況を探り合う展開となり、疑心暗鬼が広がった。旧牟礼村側は相手の水道事業を不安視し、旧三水村側は向うの第三セクターの経営状況を疑った。双方ともに相手の不安を打ち消す発言を繰り返し、両議会もそれにお墨付きを与えた。

 

【飯綱町議会の改革は待ったなし 6つの議会像と8項目の課題に集約】

こうして対等合併が成立したが、その直後である。とんでもない事態が勃発した。旧牟礼村の第三セクター(スキー場)の経営破綻が表面化し、損失補償していた飯綱町が金融機関に訴えられてしまったのである。町は全面敗訴となり、約8億円もの負債を肩代わりするはめになってしまった。

実状を何ら知らされていなかった住民は皆、憤激した。怒りの矛先は町のみならず、チェック機能を果たさなかった議会にも向けられた。「議会はいったい何をやっていたんだ」との批判が集まり、議員は行く先々で罵声を浴びることになった。その議員たちにとっても、3セク破綻は「寝耳に水」のことだった。

住民から厳しい視線が注がれた飯綱町議会は、いやでも改革に取り組まざるを得なくなった。不幸中の幸いと言えたのが、議会運営や議会文化などを異にする2つの議会が1つになったばかりという点だった。議会運営のルールを新たにつくり上げるタイミングだったのである。

住民の信頼を失墜した議員は、目の色を変えて学習や研修、視察や自由討議に打ち込んだ。そうした過程を経ることで、すすめるべき議会改革の論点が明確化していった。6つのあるべき議会像と8項目の取り組むべき課題に集約された。議会だよりにそれらを明記した上で全戸配布し、議会改革の実行を住民に宣言(20088)したのである。つまり、議会として住民に改革を公約したのである。

あるべき議会像は、「住民に開かれた議会」「町長と切磋琢磨する議会」「活発な討論が展開される議会」「政策提言のできる議会」といった6つだった。

飯綱町議会は住民に信頼される議会を目指し、具体的な取り組みに乗り出した。まずは住民に信頼されるように努力をするというもので、自分たちの方から住民の中に深く入り込み、住民の生の声に耳を傾けて意見交換することを重視した。そのための工夫を積み重ねていったのである。住民懇談会の開催もその1つだが、ユ二―クなものもあった。

飯綱町議会の議員定数は、200910月に18から15に削減された。町は50集落からなっており、議会内で住民の要望を幅広く把握するための新たな取組が必要なのではといった声が広がった。15人の議員がはたして、町のあらゆる分野・階層を代表しているかとの疑問も出された。若い世代や会社員の議員はおらず、議会構成が町民の縮図とはいいがたかった。これでは、政策提言に限界があるのではと考えられたのだ。

 

【政策提言に住民の力を借りよ 政策サポーター制度を創設】

こうした問題意識から、「政策サポーター制度」なるものが創設された(20104)。発案者の寺島議長は、「サッカーのサポーターを見て、議会でもできないかと思ったんです。政策提言に住民の力を借り、さらには議会への住民参加を進める意味もあります」と語る。住民による議会支援であり、かつ住民と議会の協働による政策研究である。

こんな仕組みになっている。まず、議会側が研究テーマを決める。公募と要請で政策サポーターとなる住民を集め、平日夜間に議員と共に研究と自由討議を行ってもらう。3時間ほどの会議が6回実施され、政策サポーターには日当3000円が支給される。

研究会が終了したら、議員が政策提言書をまとめ上げ、町長に提出するのである。第1回目の政策サポーターは、公募2人に要請10人の計12人だった。「行財政改革の推進」と「都市との交流・人口増加」を研究テーマとして政策提言を行った。

2回目のメンバーは公募3人に要請12人の15人となり、20136月から1年間にわたって2つのテーマで研究・協議を重ねた。「新たな人口増対策」と「集落機能の強化と行政との協働」についてである。議員側はサポーターとの会議を元に政策提言書を練り上げ、町長に提出した。

こうした住民との協働による議会の政策提言に対し、執行部側も真摯に対応している。すでに時間外保育料の一部無料化が実現されるなど、成果を上げている。また、議会側も提言するだけではなく、議員提案による条例化も実現させている。昨年9月に可決成立させた「集落振興支援基本条例」である。

飯綱町議会は議会・議員が住民の中に深く入り込む努力をする一方で、住民が議会に足を運びやすくなるような策も講じている。中学生による「模擬議会」や一般質問を日曜日に開催する「休日議会」、さらには夜6時から開会する「夜間議会」などである。

昨年の6月定例会では、一般質問を夜間に実施したところ、わずか3日間で2013年の1年間の傍聴者数と肩を並べたという。また、飯綱町議会は20148月から「議会だよりモニター」を57人に増やした。議員が作成する「議会だより」を議員が各モニターに直接配布し、まずは読んでもらって意見や要望、感想などを聞いたり、議会活動を住民たちの話題にしてもらうということを狙ったのである。

寺島議長は「一人でも多くの住民に(議員個々のではなく)議会の応援団になってもらいたい」と語る。議員個人の活動ではなく、議会として活動を「見える化」し、住民に信頼される議会に変えていこうと懸命なのである。

 

【「学ぶ議会」と「自由討議」が二大柱 政策立案を果たしてこそ存在意義がある】

ちなみに飯綱町議員の報酬は、月額16万円。年間の議会活動日数は、議員平均で121日間(2013年度)に及ぶ。「学ぶ議会」と「自由討議」を旨とする議会とあって、議員同士の切磋琢磨が当たり前となっている。議場で居眠りしたり、沈黙したままの議員はもはやいないという。

中央官庁のコントロール下に長らくいて、前例踏襲主義に凝り固まってしまった自治体職員に、新たな発想での政策展開は期待できない。住民二―ズに合致した効率的な政策立案を進める上で、議会の果たす役割は重要である。執行部への監視もできない議会は論外であり、政策立案を果たしてこそ議会の存在意義があると思うのである。そして、それは決して絵空事ではない。

 

2015年1月24日土曜日

市民団体が福岡市議会基本条例案を発表

<読売新聞(福岡)より>

 福岡市議会の改革を求める市民団体「市民に開かれた議会を実現する会」(代表=斎藤文男・九州大名誉教授)は19日、同会が独自に考案した「福岡市議会基本条例案」を発表した。議会の情報公開などを定めたもので、賛同する市議を募り、同市議会に対して2月、条例制定を求める請願を行う方針だ。

 議会基本条例は、立法機関としての議会の役割などを明確化したもので、各地で制定が進んでいる。

 福岡市議会は委員会の採決時に傍聴者の退席を求めるなど、市民団体が2012年度に20政令市を対象に行った情報公開度ランキングで最下位だった。2013年11月に同会が発足し、約1年かけて独自の条例案を検討してきたという。

 同会の条例案は、議会を市民の代表、立法機関、行政の監視役と位置づけた。委員会などの会議を採決を含めて公開することや、会議録には発言者の氏名を載せて公表することのほか、政務活動費の使途を審査する審査委の設置などを定めている。

 市民団体が直接、議会に条例案を提案することはできないため、全議員にアンケートをとって賛同者に紹介議員になってもらい、議会基本条例の制定を求める請願を行うという。

 同会の斎藤代表は「議員だけでつくる議会基本条例は議員に都合の良いものになりがち。市民の意見を聞いてほしいとの思いから、(条例案を)つくった」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/news/20150119-OYTNT50424.html

2015年1月23日金曜日

女性議員は増えるか?

<宮崎市議のブログより> 

安倍首相の掲げる女性の活躍の推進として女性議員を増やすことも取り上げられていますが、私は、地方の女性議員はそれほど増えないと思っています。

国会議員は、地方議員とまったく異なり、一緒に議員としてくくることはできません。

なぜなら、国会議員は、一言で言えば秘書がなんでもやってくれるからです。

若い女性でも議員になることができます。

でも、地方議員は、特に党をあげてやってくれるところ以外の議員は、すべて自分でやらなければなりません。

年4回の本議会以外でもやることはたくさんあります。

議員個人として報告会をする場合は、自分でチラシを作って、会場を決めて自分で来てくださる方に声をかけて集め、パワーポイントを作成し、アンケートを作り、終わったら報告書を作成する。

私は年に2回ほど議員の便りを出していますが、それも自分で作成し、封筒貼り作業もして、配布する。

夜の会合にはなるべく参加して、顔を出し、覚えてもらって、いろんな情報を集めるように努力する。

それを見ているほかの男性議員からは、「あんたのところのダンナさんは夜のご飯はどうしてるの?

一人?偉いね~。よく我慢してるね。優しいんだね~」と言われます。

偉いのは私ではなくダンナさんです。

男性議員は、なんでも奥様が手伝ってくださるようで、家事もしなくていいし、封筒貼りも、住所書きもポスティングもやってくださるようです。

偉いですね~。奥さんは。

独身でしたら、女性も男性と同じように、仕事ができるでしょうが、子どもがいて、家事をしながら、議員活動はできるものではありません。

議員は、市のため、地域のため、他人のために時間をつかっていきます。

それを、わが子が小さいときに出来るかと言えば、ほとんどの女性は嫌だと思われるのではないでしょうか。

子どもが小さい頃は、仕事をしていてもなるべく一緒にいたいと思うものです。

結局、女性が議員になろうとすると、子どもが育ってからということになります。

私も53歳の時に、一念発起して議員に初挑戦しました。

まるっきり一人で決め、一人で友達主婦を集め、お願いをして、女性だけで選挙を戦いました。

ほとんど素人でしたので、私は情熱だけで友達や主婦たちにお願いをして、動いてもらいました。

主婦の友達に選挙カーに乗ってもらったときは、夕方になると、旦那さんが帰ってくるから夕食の準備をしなければならないと、途中で降りてしまったり、子どもの塾の送り迎えがあるからと、途中で抜けたり・・・で

女性は、夢や情熱やお金などではなく、本当に実生活なんだということをつくづく感じました。

家庭、家族を守っているのは母親なのですね。

夢や情熱は家庭や子どもに求め、子どもが卒業してから、改めて地域活動へと向かっていくのだと感じました。

私も子どもとともにPTA活動をし、子どもが卒業して地域活動にどっぷりと浸かりました。

そこで、地域の課題を見つけ、市の活性化のために議員になろうと決意しました。

ということは、女性が議員になろうとすれば、子どもが卒業したあとの45~50歳過ぎということになります。

議員になるには体力もお金も使います。

更年期症状になる年齢でもあります。親の介護もしなければならない年齢です。

そんな実生活に根付いた女性が、そこまでして地域のため、住民のためにするかと言えば、よっぽど強い信念と情熱がないとできません。

崖から飛び降りるような覚悟がいります。

結局、地方の女性議員は、私のような、男のような気質の、体力のある、人としゃべるのが好きで、飲み会が好きな子育ての終わった女性か、独身女性かのどちらかになるのです。

今後の人口減少時代に、若い女性が少なくなって、高齢者ばかりの地方では党あげて女性議員を増やす環境を作っていかなければ到底できるものではありません。

そのような党でないかぎり、女性が自分でやっていくには無理があります。

安倍政権が本当に女性の議員を増やそうとしているのか、今の段階ではそのような気持ちは伝わってきていません。

それゆえ、今後、女性議員が増えることはないと思うのです。

http://ameblo.jp/waki-nori1901/entry-11978242182.html

2015年1月22日木曜日

地方議会改革元年へ! 地方議員の「給料」全国ランキング

<中央大学特任准教授のブログより> 

 
2015年のトピックは、1万5千人以上の議員を選ぶ統一地方選挙

昨年末に衆議院総選挙が行われ、次の衆院選は早くとも2016年の参議院選挙に合わせての衆参同日選挙などと言われており、2015年は、大きな国政選挙のない年になる。

2015年の最も大きな政治トピックが、4年に1度の「統一地方選挙」という事になる。

4年前の2011年の統一地方選挙では、当時、議員や首長など37,302人の地方政治家がいたうち、42.5%に当たる15,841人が選ばれた。

2014年は、地方議員の数々の不祥事で、地方議会に注目の集まる1年だった。

東京都議会でのセクハラヤジに始まり、兵庫県議による政務活動費の不正利用疑惑、年末には、地元、市川市議会でも政務活動費での切手大量購入による不正利用疑惑がメディアで報じられるなど、後も留まることなく立て続けに起きている地方議会を取り巻く様々な疑惑や事件。多くの有権者にとっては、政治に対する不信感が積もり、広がるばかりだと言えたのではないだろうか。

しかし、逆に言えば、これまで表に出てくる事のなかった地方議会に注目が集まる事で、問題が明るみに出て、多くの国民に共有してもらえた事は、地方議会が悪しき伝統から決別し、大きく改革を進めていく可能性につながっていく様にも思う。

その意味でも4月の統一地方選挙は、4年に1回の地方議会を大きく変更するチャンスである。

有権者の皆さんには、是非、市民本位の議会への変革につながる様、国政以上に関心を持ってもらいたいと思う。

 
◆地方議員報酬が最も多いのは東京都議の月額102万円

そんな中、今回は、地方議会に関心を持ってもらうため、全国の自治体議員の報酬について紹介していきたいと思う。

議員報酬の月額について調べてみると、都道府県議会議員で最も多く報酬をもらっているのが、東京都の1,022,000円だった。次いで、2位は京都府の960,000円、3位は埼玉県の927,000円、4位は神奈川県の902,100円、5位は福岡県で890,000となる。

市や区で見ると、最も多かったのは神戸市(兵庫)の930,000円。次いで2位が京都市(京都)の864,000円、3位が札幌市(北海道)の860,000円、4位が横浜市(神奈川)の857,700円、5位が広島市(広島)の817,000だった。

逆に額が最も少なかったのは、都道府県では、大阪府で651,000円、46位は滋賀県で672,000円、45位は鳥取県で719,200円、44位は島根県で722,000円、43位は岩手県で731,500円。

市議会や区議会では、極めて報酬の少ない自治体もあり、最も少ないのは夕張市(北海道)で180,000円だった。ちなみに812自治体中、811位がにかほ市(秋田)の220,000円、810位が白岡市(埼玉)の222,000円、809位が歌志内市(北海道)で230,000円、808位が北秋田市(秋田)で232,000円となっている。

同じ地方議員でも自治体によって報酬も大きく違う事が分かってもらえたのではないかと思う。

議員の報酬は、実際にこの月額報酬に12をかけたもののほか、ボーナスに当たる部分もあるため、それなりの年額になる事も見えて来る。

 
◆市民一人当たりは負担が最も多い都道府県は徳島県

では、実際に、市民一人一人の負担はどれくらいなのかを見てみよう。

公表されている議員の報酬月額に議員定数をかけ、それをその自治体の人口で割った「市民一人当たり議員負担」を調査してみた。

47都道府県で「市民一人当たり議員負担」が最も多かったのは鳥取県で、市民一人当たり月額40.3円となった。

以下、2位は徳島県で37.8円、3位は高知県で37.2円、4位は島根県で35.4円、5位は佐賀県で34.7円、6位は福井県で32.7円、7位は山梨県で31.1円、8位は秋田県で29.6円、9位は和歌山県で29.4円、10位は香川県で29.3円、11位は石川県で27.5円、12位は大分県で27.2円、13位は山形県で27.1円、14位は富山県で27.1円、15位は山口県で26.2円、16位は岩手県で25.6円、17位は青森県で25.4円、18位は宮崎県で25.3円、19位は沖縄県で24.0円、20位は長崎県で23.7円、21位は奈良県で23.2円、22位は愛媛県で23.1円、23位は鹿児島県で22.5円、24位は滋賀県で21.3円、25位は福島県で21.1円、26位は岡山県で21.0円、27位は長野県で20.9円、28位は京都府で20.8円、29位は熊本県で20.1円、30位は三重県で20.0円、31位は宮城県で20.0円、32位は広島県で19.1円、33位は栃木県で18.8円、34位は群馬県で18.1円、35位は岐阜県で17.8円、36位は新潟県で16.6円、37位は北海道で16.2円、38位は茨城県で15.8円、39位は福岡県で14.6円、40位は静岡県で14.5円、41位は千葉県で13.1円、42位は兵庫県で12.9円、43位は愛知県で11.8円、44位は埼玉県で11.7円、45位は神奈川県で10.4円、46位は東京都で9.7円と並び、最も市民一人当たりの負担が少なかった47位は、大阪府で7.8円だった。

 
◆市で最も市民負担が大きいのは歌志内市(北海道)の月額一人当たり457.7

都道府県同様に基礎自治体についても見てみる。全国812の市区の中で、最も市民一人当たりの月額負担が大きかったのは、歌志内市(北海道)の457.7円だった。

以下、2位は竹田市(大分)で310.7円、3位は尾花沢市(山形)で298.2円、4位は千代田区(東京)で297.9円、5位は熊野市(三重)で293.4円、6位は豊後高田市(大分)で290.8円、7位は美祢市(山口)で289.2円、8位は珠洲市(石川)で285.3円、9位は士別市(北海道)で280.5円、10位は三笠市(北海道)で278.7円、11位は紋別市(北海道)で269.6円、12位は多久市(佐賀)で265.3円、13位は陸前高田市(岩手)で262.6円、14位は勝浦市(千葉)262.0円、15位は串間市(宮崎)で259.7円、16位は尾鷲市(三重)で257.1円、17位は三好市(徳島)で256.9円、18位は宮津市(京都)で256.1円、19位は輪島市(石川)で254.4円、20位は垂水市(鹿児島)で250.1円となる。

基本的には、人口規模の小さい自治体の負担が大きくなる。地方の自治体が多い中、東京からも都心のど真ん中の千代田区がランクインしている。

逆に市民一人当たりの負担が小さい自治体には都市部の大都市が並ぶ。812自治体で市民一人当たりの負担が最も小さかったのは名古屋市(愛知)で16.9円だった。

次いで811位は横浜市(神奈川)で20.3円、810位は大阪市(大阪)で26.2円、809位は札幌市(北海道)で30.4円、808位は川崎市(神奈川)で33.0円、807位は福岡市(福岡)で33.9円、806位は世田谷区(東京)で36.0円、805位は浜松市(静岡)で36.1円、804位は広島市(広島)で37.9円、803位はさいたま市(埼玉)で39.2円、802位は熊本市(熊本)で41.9円、801位は江戸川区(東京)で41.9円、800位は千葉市(千葉)で42.0円、799位は八王子市(東京)で42.6円、798位は仙台市(宮城)で42.8円、797位は神戸市(兵庫)で42.9円、796位は足立区(東京)で43.0円、795位は京都市(京都)で43.2円、794位は大田区(東京)で43.6円、793位は練馬区(東京)で44.0円となっている。

今回は、地方議員の議員報酬に焦点を当てて紹介したが、実際には、この議員報酬以外にも話題になっている政務活動費など、さらには議員個人にいくものではないが、議会費として様々なコストがかかっている。

統一地方選挙の前に、一度、自分たちのまちの議会にはどのぐらいの税金が使われているのかを調べてみるのはどうだろうか。


 

2015年1月21日水曜日

毎日新聞に高橋亮平の地方議会に関するコメントが掲載されました

<中央大学特任准教授のブログより>

 
毎日新聞の地方議会に関する記事に高橋亮平のコメントが大きく掲載されました。

今年の4月は、4年に1度の地方政治を大きく変えていくチャンス。

是非、皆さんには地域の政治に目を向け、しっかりと考え、選挙に行ってもらいたいと思います。

以下、掲載記事

毎日新聞(2015.1.14

自治はどこへ 2015年 統一選

毎日政策を勉強

27歳・酒田市議 担当部署で教え請う

アルバイト生活から発奮 地盤なしですべりこみ

<本文省略>

候補の質、見抜く目必要

酒田市と同様、2011年の岡山県和気町議選では25歳の新人が初当選したが、この議員は詐欺事件で起訴され公判中だ。自治の担い手が不足する地方で若者が議員となるプラス面とマイナス面について、地方自治に詳しい高橋亮平・中央大学特任准教授に聞いた。


従来、地方議員になるには、世襲する▽政治家秘書から転身する——などの方法しかなかった。どの議員も特定の層の利益を背負い、その声を政治に反映させてきた。だが、最近の 無党派層は特定の団体や労組に入らず、自治会などの活動とも距離を置く傾向にある。地方の衰退に伴い選挙でしがらみのない若い世代が当選しやすくなれば、無党派層の声を吸い上げることが可能になったとも言える。

一方で、社会経験に乏しく、資質に欠ける者が当選するリスクもある。有権者が地方議会の役割を見つめ直し、候補の質を見抜く能力を高める必要がある。若いという理由だけで投票するのではなく、能力あるベテラン議員には働いてもらいながら新顔も迎え入れ、監視し続けることが重要だ。 


 

2015年1月20日火曜日

議員って何?

<敦賀市議のブログより>

こんにちは!最近話題の腹筋マシーンを購入しました。

どんなもんだろうと試してみたら、、、こりゃ、凄い効果!!なかなか理に適っていて、効果はテキメンです☆

さて、1/24(土)

昨年、話題になった兵庫県に行ってきます(笑)

といっても政務活動で行くわけではなく、今回は、ゲストパネラーとして依頼があったので、おもいっきり自分の想いを語ってきたいと思います。

ふくい若手議員の会の「若手議員と語ろう会」を参考に、伊丹市でも、このようなイベントをするので「是非、来てほしい!」という依頼がありました。

福井県内の若手議員の取り組みが、兵庫県まで波及していったことは、素直に嬉しい限りです。

議会や議員が市民みなさんと語り合うというのは当たり前のことですが、なかなか議会から議員から市民に接していくという行動が、今まで少なすぎました。

私も、議員になる前に個人で「市議会議員と語ろう会」を主催して、10人近くの市議や県議と語り合いました。

実際に、議員を身近に感じることができましたし、市政や県政の様子もよく理解することができましたので、実際に、自分が議員になってからも継続しています。

また、他の議員を巻き込んで語り合いの場をつくってきました。

福井県では、語り合いの場がどんどん広がってきていますが、その広がりが、昨年は石川県へと広がり、今年は、兵庫県へと広がっていきます。

新潟県、滋賀県、愛知県の議員も、わざわざ福井県まで、若手議員と語ろう会を視察に来られました。

今後、全国に語り合いの場が広がって、政治家が市民と、コミュニケーションをしっかりとって、意思決定をしていけるようになれば、税金ドロボーとか、議員定数削減!といった、議員や議会不要論というのはなくなっていき、よりよい街づくりに繋がっていくものと考えています。

それでは、また

http://azure.meblog.biz/article/24655096.html

 

 

2015年1月19日月曜日

明日(16日)は、市執行部と議会の新年会

<蓮田市議のブログより>
 

明日18時~市執行部つまり市長、副市長、教育長、各部長さん達と議会との新年会があります。会費は8000円。毎年やっています。後は、退職時期にも同じメンバーでまたやります。退職の労をねぎらい、祝う会です。

こんなことって、どこのまちでもやっているのでしょうか?是非聞いてみたいですね。執行部の皆さんとは、政策論をやりたいですが・・・・・あくまでも懇親会、親睦を深めることがメインのようです。

あと懇親会といえば、議会の委員会が終了後に委員会に属する議員と管理職職員のご苦労さん会もあります。

また、消防団員の皆様と議員の懇親会も、消防点検が行われた日の夜に開催されます。議員は自分の住所のある地区から招待状がきます。

私は、第6分団になりますが、ここ何年も私は招待状をいただいていません。招待状がこないのは、私だけのようです。

私に招待状が来ない理由は、私が「消防団家族慰労事業」に反対しているから・・・・・だそうです。

「消防団家族慰労事業」とは、消防団に入っている団員の家族を毎年、むさしの村に招待するものです。貸し切りバスでお連れして、むさしの村で演芸やお風呂でくつろいでいただく・・・・・・・。

私の父もずっーと消防団に入っていたので、父が出動した時は母が風呂をわかし、夜中じゅう待っていたのは覚えています。団員を支える家族の苦労、協力がなくてはならないことは理解しています。

しかし、議員になる前、行政改革審議会の公募委員になった時から、この「消防団家族慰労事業・むさしの村」は納得がいきませんでした。蓮田市の財政を考える時、市民の税金の使い道としては、一部の市民の娯楽に使うのは、如何なものか?

職業を持ちながら、市民の安心・安全を支えてくださる消防団員の皆様には感謝をしています。本当にありがたいと思います。

消防団員には、年間報酬と出動に応じた手当、また団員になった年数に応じて退職金が支給されます。団員本人に手厚くするには問題なしとしますが、家族には?  と言うのが私の主張です。

私は、消防団の敵!?なのか?

そういうことにしておきましょう。税金の無駄をチェック、無駄使いはノー・・・・・・が私の信条ですから、私も主張を変えるつもりもありません。

でも私が間違っている時もあります。「消防団家族慰労事業・むさしの村」が大きな意味をもつ事業なのかもしれないからです。だからいろんなこと、あれもこれも、当事者の皆さんと話し合って進めていきたいですね。世の中立場が違えば色んな意見があります。反対意見は排除するのではなく、聞く耳を持って、話し合う・・・・・・そんな土壌がほしいとつ・く・づ・く思いますね。


 

2015年1月18日日曜日

座談会「議会改革はどこまで進んだか~改革8年の検証と展望~」

<東京財団メールマガジンより>
 

【『北海道自治研究』12月号】

座談会「議会改革はどこまで進んだか~改革8年の検証と展望~」


中尾 修 東京財団研究員×神原 勝(北海道大学名誉教授)×広瀬 克哉(法政大学教授)×江藤 俊昭(山梨学院大学教授)


2006年に北海道栗山議会で議会基本条例が制定されてから、丸8年を数えます。

当時議会事務局長として制定に関わった中尾研究員は、『北海道自治研究』12月号で条例制定の広がりと現状、そこから見えてきた議会と市民、議会と首長、議員同士の関係について識者3名と対談しました。

この中で、基本条例制定が改革につながらないという課題に対し、「議会は住民の代表機関ですから、議員を選んだ住民の側も議会との関わりを十分認識するようにならないと、議会制度自体が健全に本来の目的を果たせない」とコメントし、浮かび上がる現状の問題を指摘しました。

さらに、規模が大きく議員の数が多い大規模議会については、同様の手法がうまく適用しないこともあり、「独自にみなさんで市民自治、議会報告会のかたちを考えるべき」であり、「議員、議会がどういう手法で市民と向き合うかは、その自治体の議員自身が考え編み出すことだ」と論じています。

 

2015年1月17日土曜日

来る地方選には、いっそあなたが出馬してみては?官治主義を打ち崩し、真の“市民派議員”になる方法(その3)


<ダイヤモンドオンラインより>

【準備不足で空中分解した減税日本の教訓 真の「市民派議員」になるためには?】

 
結局、28人でスタートした「減税日本ナゴヤ」の市議団は、議員の離脱や除名がズルズルと続き、とうとう11人にまで減少してしまったのである。離脱や除名された17人のうち14人は一人会派を名乗り、残り3人は1つの会派でまとまっている。つまり、庶民革命の看板を掲げて市議会に大躍進した「減税日本」の新人議員らは、わずか4年足らずで2つの会派と141人会派にチリチリバラバラになってしまったのである。事前の候補者選考と研修に甘さがあったと、言わざるを得ない。議員の仕事を軽く考えていたのではないだろうか。

ところで、「地方議員になろうか」と考えている方にお薦めの本がある。だだこの本は特定の組織や地区、それから自分や家族のために議員になりたいという方にはお薦めできない。「本来の議員活動を果たしたい」「地域住民の暮らしやすさの向上に貢献したい」と真摯に考えている方にのみ、お薦めである。

それは、昨年10月に発行された『最新版 市民派議員になるための本』(WAVE出版)である。著者は寺町みどりさんと寺町知正さんのお2人で、上野千鶴子さんがプロデュースした本である。市民型選挙の仕方から議会の基本ルールや仕組み、一般質問の組み立て方や決算書や予算書の見方など、本来の議員活動を行うために不可欠なノウハウやスキルなどが余すことなく書かれている。

『最新版市民派議員になるための本』のサブタイトルは、「あなたが動けば、社会が変わる」である。議員になることを目的にしているのではなく、議員としての役割を果たすべく立候補を考えている人にとって、必読の書ではないか。

社会経済状況が大きく変動している現在、地方議員の果たすべき役割はきわめて重要なものとなっている。もはや誰がなっても同じという牧歌的な時代ではない。選挙で当選することと議員になることは決してイコールではなく、当選をゴールと考えるような人は選んではならない。きちんと仕事をする議員の選び方や見抜き方については、拙著『トンデモ地方議員の問題』(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン)を参考にしていただきたい。

http://diamond.jp/articles/-/64924

2015年1月16日金曜日

来る地方選には、いっそあなたが出馬してみては?官治主義を打ち崩し、真の“市民派議員”になる方法(その2)

<ダイヤモンドオンラインより>


【信じられる候補者がいないならば いっそあなた自身が出馬してみたら?】

そうは言っても、現実はきわめてお寒い状態だ。今年は多くの地域で議員選が予定されているが、本来の議員の役割を果たせそうな候補者がどうにも出そうにないと落胆している方も多いのでないか。そうした場合は前回(連載第123)でも述べたように、「この人ならば」という人を探し出し、出馬を説得してみたらいかがだろうか。それもダメとなったら、ご自分が覚悟を決めて出るということも選択肢に入れてみたらどうか。

しかし、その場合は一点だけ留意しなければならないことがある。議員になるには相当の準備(勉強と心構え)が必要だということだ。なぜなら選挙で当選するよりも役割をきちんと果たせる議員になることのほうが、数倍も難しいからだ。こんな笑えぬ実例がある。

住民の議会・議員不信が議会リコールにまでつながったのが、名古屋市だった。高額な議員報酬(当時、年間1600万円)の半減を主張する河村たかし市長が主導したもので、特権の上に胡坐をかく議員たちに対して庶民の怒りが爆発した。議会リコールは成立し、市議は全員失職となった。

20113月に出直し市議選となり、地域政党「減税日本」を旗揚げした河村市長は、一般公募で候補者をかき集めた。リコール署名活動の余勢もあって28人が当選し、このうち27人が全くの新人だった。減税日本は市議会内に「減税日本ナゴヤ」という会派を結成し、市会(定数は75)の最大会派に躍り出た。市民の多くが「庶民革命が成功した」と快哉を叫んだ。

しかし、その喜びは長くは続かなかった。新人議員のほとんどが準備不足のまま立候補し、河村人気に乗って票を集めた人たちだった。議員としての資質や覚悟、心構えや知識、能力などを鍛え上げた上での出馬ではなかった。その上、新人議員をみっちり指導する体制もなかった。

 新人たちの多くは、議員になってみたものの右も左もわからぬまま、右往左往することになってしまった。一方、リコールされて臨んだ逆風の選挙を勝ち抜いた現職議員らは、手ぐすねを引いていた。自分たちを徹底批判した新人議員たちを攻撃の的にしたのは、言うまでもない。準備不足のまま議場に入った新人議員らは、初めて体験する議会で集中攻撃に晒され、すっかり萎縮してしまったのである。

議員報酬の半減はなんとか実現したが、その後はさっぱりとなってしまった。それどころか、減税日本ナゴヤの議員の不祥事が立て続けに発覚し、多くの市民を愕然とさせる事態となった。政務活動費の不適切な使用や領収書の偽造、当て逃げや薬事法違反、さらには議会リコールで集めた署名を選挙活動に流用していた者もいた。自分たちが「今の議員はけしからん!」と批判してリコールした議員と同じか、それ以下のことをしでかしたのである。


2015年1月15日木曜日

来る地方選には、いっそあなたが出馬してみては?官治主義を打ち崩し、真の“市民派議員”になる方法(その1)

<ダイヤモンドオンラインより>

【チェック機能だけでは不十分 二元代表制における地方議員の意味】

地方自治の世界は国と異なり、首長と議会がそれぞれ住民によって選ばれる二元代表制となっている(二元代表制が採用された理由や意味、そして、それが日本社会にとって最適な仕組みなのかについての議論はさておく)。二元代表制の下での地方議会の役割は、執行機関を監視することだと言われている。行政のチェックである。

しかし、チェック機能だけが議会の役割ならば、これほどたくさんの議員は不要と考える(実際は、チェック機能も果たせない追認議会がほとんどだが)。多人数で、しかも住民と接する機会(時間と余裕)のある議会側は、民意を幅広く集め、政策立案につなげていく使命もあるはずだ。

執行機関サイド(自治体職員)とは違った発想での政策を、議会として作成するもう1つの役割である。政策立案の複線化の一翼を議会として担うものだ。それにはこんな意味がある。

今の自治体の政策立案は執行部のみとなっている。しかし、実際は各自治体がそれぞれ独自に立案しているというよりも、中央官庁などが作成するメニューに依存している傾向が強い。多様な住民二―ズを丁寧に汲み取って地域の実情に合った施策を創り上げるのではなく、中央官庁などが作成した出来合いのメ二ューをそのまま採用しているのである。国が提示するメニューには交付金や補助金、交付税措置といった財源手当ても添付されているからだ。こうして中央官庁の官主導による政策立案が全国共通のことになっている。

全国の自治体はいままでこの流れに沿って行政運営してきたので、執行部の面々(ほとんどの首長を含む)は住民サイドに立った政策立案に不慣れで、かつ不得手となっている。というより、自治体職員はそうした発想や責務を持ち得ずにきたのである。それで住民二ーズとずれた施策が各地で同じ様に実施され、限られた財源が同じ様に有効活用されずにきているのである。

いつまでも中央官庁などに政策立案を丸投げし続けていてはいけない。自治体職員自らが企画立案すべきなのだが、それだけでは不十分だ。中央官庁や自治体執行部発とは違ったもう1つの政策立案をする必要があり、その担い手は今の仕組みでは議会しか見当たらない。

もちろん、今の議会や議員たちにその能力や意識、気概などを持った人はほとんどいないが、中央官庁主導の官治政治の流れを変えるには、議会・議員に本来の役割を果たしてもらわねばならない。議会が政策立案で執行部側と切磋琢磨することが理想であり、行政への監視機能だけでは不十分だ。

では、こうした機能を果たすために求められる議員の資質とは何か。議員個々が見識や自分の意見、政策、理念を持っていることを大前提とし、多様な意見に耳を傾けられ、冷静に話し合える器を持っていることが不可欠となる。コミュ二ケーション能力である。

 つまり、異なる意見の持ち主ともきちんと議論ができる人でなければならない。「自分の支持者の意見だけが民意」と考えるような人はNGだ。また、議会はたくさんの職員を抱える行政と対峙しなければならないので、職員ときちんと渡り合える得意分野を持った議員が望ましい。

地域は多様な人たちで成り立っている。議会も多種多様の経歴を持つ老若男女で構成されるべきと考える。多様な議員が侃侃諤諤の議論を重ねながら、最終的に議会としての意見をまとめ上げる。それができるような資質をもったメンバーを、議員に選び抜かねばいけない。議員定数や報酬の削減は、別次元の話である。