2015年12月19日土曜日

「知事答弁外し」案可決 自公の賛成多数、民主など退席 予算特別委 /埼玉

<毎日新聞より>

県議会の予算特別委員会で、議員の質問に対する答弁者を知事から各担当部長に変更する案が14日、議会運営委員会で自公の賛成多数で可決された。議会で上田知事と対立する自民の「答弁外し」策で、上田知事の発言機会は極端に減る。変更に反対する民主など4会派は「活発な政策審議の機会を失わせる県民不在の議会運営を厳しく糾弾する」と抗議した。

 予算特別委は上田知事が就任した2003年、野本陽一県議(自民)の単独発議で、8回の審議を経て設置。翌年2月の最初の委員会から今年2月の委員会まで12年間、知事が答弁してきた。
 今回の変更は、予算特別委の正副委員長が提案。来年2月予定の同委では、7日程度続く質疑で各部長が答弁し、知事の発言は最終の総括質疑の2時間半に限られる。議員側からは、部長答弁では部局を横断する質問がしづらくなる。
 この日の議運では、自民議員が「10年以上たって委員会が極めて形骸化しているため見直しが必要」と述べたのに対し、反対議員は「変更は議会活性化どころか明らかな後退だ」などと反発。採決に踏み切ろうとする田村琢実委員長(自民)に対し、審議不十分として緊急動議で不信任決議案が提出されたが否決され、変更案を採決。民主、県民会議、共産の3会派の議員が退席し、残る自民・公明の全議員の賛成で可決した。
 変更案の可決後、少数会派で議運に入れない改革の会を加えた反対4会派が記者会見し「2兆を超える2月の予算特別委では、最終責任者の知事しか答弁できない」などと訴えた。それに対し、自民党県議団の小谷野五雄団長は「委員会で部長が対応し、知事が補足した方がよい答弁を引き出せる。県民のための議会改革だ」と主張した。【鈴木梢】

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