2015年12月23日水曜日

定例会最終日


<船橋市議のブログより>

平成27年第4回定例会が閉会しました。定例会の最終日は、議会の議決を得るために提出された議案の最終的な結論を出したり、陳情や請願の結論を出したりする日です。

 議事の流れ、議場の様子を見ていて、感じたことがあります。

 かねてから思っていたし、考えていたのですが、「委員長報告書の配布」を事前に行うべきです。

 何を言うか?議会の活性化、議事の活発化により、質問者の数は様々なルールを決めた昔に比べて大きく変化をしてきています。

 私が議会改革の軸に考えているのは、「会議の効率的運営」と「会議の進化(深化)」そして船橋市特有の話ですが「議会の権威の向上」です。

 その中の、効率的運営です。権威主義者というか、「議員を履き違えている」議員は受け入れないでしょうが、実態から申し上げます。

 報告をする委員長は概ね(会派内の)年功序列でのみで就任していると言っても過言ではなく、委員会運営のための条例を熟知し、その原則を理解し、就任している委員長は皆無です。さらには、委員長に就任しておきながら、委員会条例さえも読まないような委員長もいます。

 議会事務局が用意した原稿(次第書)を読み上げれば良いと思っている委員長がほぼ多数だからです。ところが、その原稿を事前に渡されるのですから、読む練習くらいはすれば良いのですが、それさえもしない委員長がいます。

 それが明確にわかったのは、今回の委員長報告で「漢字の読めない委員長」がいたからです。

 そういうことを「恥」とも思えないというのは、あまりにも残念という他ありません。

 この際はっきり申し上げておきますが、委員長の中で安定的に安心して見ていられるのは私が所属する健康福祉会の委員長のみです。

 委員長報告も非常に流暢で、自分のものになっている報告です。

 そもそも、委員長報告書作成というのは、委員長自らが行うべきものであるにもかかわらず、議会事務局任せになっているのが実態です。

 かく言う私だってそうだったのですが、それならそれでの原則論を理解したり、自分で最低限やるべきことが「何か?」くらいはわかっていなければ委員長失格です。

 そういうことを考え合わせて、総合的に私が思った結論は、「委員長報告書の配布」です。議員には前日までに。傍聴席には、各種資料と合わせて。同時にWebSiteにアップ。です。

 まず今回もそうだったのですが、議会としての、議事機関としての意思を表す日ですので、比較的過去から見ていても傍聴者の入る日です。

 この日には、その流れがわかるように、議員に配布される資料も出せるものは出すべきではないかと思うのです。

 どうせ自分のものとして読み込んで、報告書を読み上げることができないのであれば、事前に出来上がっているメリットを他に振り向けるべきだと思うのです。それが事前配布です。

 今、議事の中で長いと1時間以上も読み上げるような委員長報告を全て、議長が、「委員長の報告を求めます。」と言うのではなく(こう言ってから、委員長報告が始まります)、「委員長報告は事前に配布した通りです。」の数秒に短縮すれば良いのです。

 そうすれば、本会議時間の大幅短縮が図れます。

 次に、議事に関係のない執行機関の職員には出席を求めないことです。厳密に言うと、執行機関側が出席者を決めていますが、十分な協議をして、議会側も最低限の人員で了とすべきです。

 昨日も、委員長報告の読み上げの際に、「黙想」している執行機関職員が数多くいました。私が議員に就任してから今日まで、最終日の議決を終了するまでに執行機関の職員が発言をしたシーンを見たことがありません。

 ということは、最終日の本会議は「無為」な時間でしかないのです。だからみんな「黙想」しちゃうんです。

 昨日、もう高校の時の同級生が「熟黙想」しちゃっている姿にはハラハラしました。

 僕はその同級生のためにも「無為」な時間はなくして差し上げたいと思います。

 もっと言えば、議案の提案者は、市長です。最終日は市長だけの出席だってかまわないのではないかと思うのです。

 その代わりではないのですが、「議場への出席」の意味、意義をそして本会議の意味、意義を議会内で大いなる議論をして「定義付け」をすべきです。

 それがひょっとすると議会基本条例かもしれませんが、そうでないと、過去からの慣習、慣例でただ漠然と惰性でやっているような部分が現代には合わないというものが数多くあるのです。

 その一つが議場出席者です。

 国会を見るとわかるのですが、法案の採決の際、採決後に頭を下げるのは所管大臣のみで、総理などは議席にいる姿が映し出されたりします。

 他の自治体でもすでに、議場出席者の効率的運営を始めていたり協議に入っている議会が多数あります。

 船橋市議会の場合、本会議の初日だってそうです。

 市長が提案理由の説明をしますから、出席はしていただかなければなりませんが、あとは誰も発言のシーンはありません。

 ここでご存じない方もいらっしゃるでしょうから、法的な部分を振り返ってみましょう。

 地方自治法です。

 第百二十一条  普通地方公共団体の長、教育委員会の教育長、選挙管理委員会の委員長、人事委員会の委員長又は公平委員会の委員長、公安委員会の委員長、労働委員会の委員、農業委員会の会長及び監査委員その他法律に基づく委員会の代表者又は委員並びにその委任又は嘱託を受けた者は、議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない。ただし、出席すべき日時に議場に出席できないことについて正当な理由がある場合において、その旨を議長に届け出たときは、この限りでない。

○2  第百二条の二第一項の議会の議長は、前項本文の規定により議場への出席を求めるに当たつては、普通地方公共団体の執行機関の事務に支障を及ぼすことのないよう配慮しなければならない。

 さてこの条文をお読みいただいて即座にお分かりいただいた方は少ないかもしれません。また、船橋市においては市長をはじめ、「なんで俺ここにいるんだろう。」と「?」「??」「???」の状態で座っている人が数多くいると思います。

 ちょっと細かく書いてみましょう。

 まずは誰が?

 「普通地方公共団体の長、教育委員会の教育長、選挙管理委員会の委員長、人事委員会の委員長又は公平委員会の委員長、公安委員会の委員長、労働委員会の委員、農業委員会の会長及び監査委員その他法律に基づく委員会の代表者又は委員」

 です。(蛇足ですが、我が船橋市議会は私が議長在任中も含め、公平委員会の委員長は出席したことがありません。)

 そして、

 「並びにその委任又は嘱託を受けた者は、」

 に基づいて、副市長、各部局長、行政委員会の事務局長などが出席しています。

 では何のために?

 「議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められたときは、議場に出席しなければならない。」

 です。

 私は、この下線部をしっかりと議会と執行機関で協議をして運用すれば良いと思うのです。

 そうしないと、行政需要がどんどん増えてきて、職員定数が決められている中で、仕事量が膨大に増えている実態を鑑みますと、メリハリのある行政運営が求められます。

 そういう意味では、管理職者が、ただ漠然と、惰性で議会に時間を取られるということは避けるべき重要な事柄だと思います。

 ここは一度立ち止まって、双方で議論する時期にあると考えます。

http://ameblo.jp/hasegawamasaru/entry-12107871770.html

 


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