2018年9月28日金曜日

URの割引制度がコミュニティの阻害に 継続的な家賃減免などを求める意見書を可決 武蔵野市議会

<武蔵野市議のブログより>

武蔵野市議会は、9月18日の本会議で高齢者や子育て世代が住み続けられるようにUR(都市開発機構)へ家賃減免などを求める意見書を全会一致で可決した。
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 意見書の内容は、高家賃のため空き家が多くなっているなど先に審議した陳情の内容に沿っているものだが、注目したいのは、URが始めている家賃を3年間に限って2割引になる家賃割引制度(定期借家契約)について書かれていることだ。

 期間が限定されていることから、入れ替わりが多くなり、コミュニティ形成の疎外となることや子育て環境にとって重要な居住の安定性を損なうと指摘しているためだ。

 武蔵野市内には、サンヴァリエ桜堤と緑町パークタウンの二つの団地があり、この制度を採用。その割合は、サンヴァリエ桜堤で約15%、緑町パークタウンで約16%となっているという。

■建替え後 20年で減免がなくなる
 
 家賃の減額制度は、URに制度としてはある。しかし、建替えにより新しくなると家賃が高額となるため20年間にわたって減額する内容で、20年を超えると制度の適用がなくってしまう課題がある。

 サンヴァリエ桜堤は、1959年に建てられた旧桜堤団地の建て替えで1999年(平成11年)から2005年(平成17年)にかけて完成。緑町パークタウンは、1957年(昭和32年)に建てられた旧武蔵野緑町団地が1993年(平成5年)に建替えとなったことから、この減免がなくなる時期となっている。

■過去にも意見書を可決


家賃制度等を求める意見書_ページ_1 意見書は、武蔵野市とURは両団地を「地域医療福祉拠点団地」とすることを発表しているが、このままではこのこととの矛盾が起きてしまうこと。そして、長年住み続けてきた高齢者や、子育て世帯等が安心して住み続けられるよう、期限限定ではなく、継続的に家賃の引き下げを国に求める意見書なった。意見書はURにも届けられるが、実際に引き下げとなるかは分からない。

 武蔵野市議会では過去にも同様の意見書を可決しているが現状に動きは見えていない。
前回にも書いたが、政治的な決断が必要だろう。
 
 以下は意見書の「記」以下の部分。

 1 高家賃を引き下げ、空き家を解消するとともに、住宅セーフティネットとして高齢者世帯等が安心して住み続けられるよう、家賃減免を実施すること。

2 子育て世帯が住み続けられるよう定期借家契約ではなく、子育て世帯向けの家賃減額制度を創設すること。

3 緑豊かな屋外環境と住宅の良好な維持管理を行い、武蔵野市、住民と十分な意思B樋のもと団地のコミュニティ形成に努め、団地を地域の樹止拠点として発展させること。

 【参考】
UR団地の家賃引き下げを  武蔵野市議会、陳情を可決(2018年09月13日)公団家賃を考える(2006年03月03日)
 
http://blog.livedoor.jp/go_wild/archives/52526984.html

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