武雄市議会(杉原豊喜議長)は10日、議員報酬を来年4月から月額5万円、13・9%引き上げる内容を盛り込んだ条例案を賛成多数で可決した。次期改選からの定数削減や政務活動費の半減を審議会が考慮して大幅アップを答申していた。報酬引き上げは2006年の合併後初めて。議員報酬総額は本年度と比べ2400万円増の総額2億1800万円になる。定数削減されると年間1100万円減る。
引き上げ後の報酬額は、議員が41万円、議長は3万5千円(7・7%)増の49万円、副議長は5万5千円(14・3%)増の44万円、手当がなかった常任委員長と議会運営委員長は42万5千円となった。期末手当も0・15カ月分引き上げて3・10カ月とした。
議員定数24は9月議会で次期改選の2018年4月から20に減らし、政務活動費は来年度から1人当たり半減の年間10万円に引き下げることを決めた。これを受け11月末、区長会などでつくる市特別職報酬等審議会が答申した。
議案審議で反対討論に立った朝長勇議員は「第三者の調査で市議会の改革度は低い水準との指摘があり、同僚議員の政務活動費の不適切な支出も明るみになったばかり」と指摘し、「(定数が削減される)次の改選まで見送るべき」と主張した。
賛成の立場からは、若年者が議員を目指すことにもつながるという声が挙がり、牟田勝浩議員は「全国でも高水準で議会改革が進み、武雄市議会は他市よりも有名になった」と引き上げに賛同した。
子育て中の母親(44)は「暮らしが豊かになった実感は薄く、議場外も含めた議員活動が市民に理解されているとは言えない状況で疑問」と首をかしげた。
条例成立で来年度から市長月給は6万円(6・7%)増の95万円、副市長は76万円(14・6%増)、教育長は67万円(9・1%増)となる。
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