所沢市議会はH21に施行された議会基本条例をもっている。
条例の内容が評価され、これまでに各地の市議会が視察に訪れた。
議会のHPにその議会基本条例を改定する特別委員会の開催予定が出ていた。改定の意図を知りたいと思った。より充実を図るものであればよいが、後ろ向きの改定ならとんでもない。またこの委員会の構成委員が6名と少数であることも気になった。議論が尽くされればよいが、議論を尽くされないまま3対2で決められる様なものではない。
心配は余計なことであった。
7月30日の委員会、配られた資料は議会改革に先進的とされる、5市と所沢市の議会基本条例の対比表だった。5市は(四日市、鳥羽、会津若松、流山、大津)の各市だ。所沢の条項に各市の該当条項を併記してあった。
西沢委員長の発言から始まり、活動方針が協議された。この日は実質的には出発の合図が鳴らされたといったところ。
委員長の説明が続く。まず、対比表を参考にどのような改定を進めるか。
条例の見直し(追加)として、
議会・議員の政策立案能力の向上を図るため
~議会事務局の体制整備
~大学等の研究機関との連携
~専門的知見の活用について
これ(知見の活用)は所沢市議会が条例を制定したころは先行する事例が少なかったが、後発事例の鳥羽や流山によいものが見られるとのこと。同席されていた桑畠議長(制定時の委員長)の説明では(時代として早かったのか)当時の市側がその趣旨にストップをかけたとのこと。
委員長・議長に、近時判明してくる良いものを取り組もうと言う気分が感じられた。
他市での改定事例の有無を問われた委員長は、「早稲田マニュフェスト研によると、制定している議会の20%程度、当市議会も政治倫理と政務調査費等法改定に沿うものをやっている、他市も同様であろう。」
事務局が「会津若松市が請願を市民意見として採り上げることや、政策討論会の意見の規定を取りいれた」と補足。
委員長
災害対応の条項も遅れている。議会として災害時の対応を決めたが議会基本条例にはまだ反映していない(制定後の社会環境の変化と云えるが、これが決められていないと議員に災害時対応の保険が効かないという。)
この日は委員長と議長によるレクチャーの様であった。
他には、議決事件の追加(議会の議決範囲の拡大)が話し合われた。
委員長が全員に意見を求め、赤川・荻野・矢作の委員が、
市民活動や広聴広報を促すものを条例に位置付ける、
通年議会の設置、
費用を伴うもの(費用発生)について定めが有るとよい等の提起が有り、
最終的に各会派へ持ち帰り、検討して、会派の提案を出すことがきめられた。
工程として調査・視察・参考人招致・案文策定・パブコメを経て来年6月議会かその辺を目指す。
専門的知見の活用は尤もである。また議員同士の実質的な討議・審議がより一層公開されることも必要だ。それにはこの日話題ならなかったが、常任委員会のネット中継など他にも検討することはあるだろう。
所沢市議会は片山善博教授からエアコン問題で厳しい論評をうけた。それでも、議会基本条例が「議会の見える化」を後押ししてきたことも事実。よい改定になること期待しよう。
次回は8月24日午後1時。 記:さかぐち
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