2015年8月20日木曜日

松阪市議会議長選

<松坂市議のブログより>

議長選に立候補させていただきました。

所信表明のために用意した原稿です。

 4万人を超える市民の思いを集めた、議会の解散を求めるリコール運動があったばかりの議長選です。松阪市議会が変わっていく意思を持って、より一層改革への足取りを進めるのか、それとも、現状を「良し」として改革から後ずさりしていくのか、市民の注目を集めるところです。

わたくしが、今回、立候補させていただくことにしましたのは、リコール運動で4万600人もの市民が議会に「ノー」を突きつけた、その重みを感じたのが一番の理由です。

確かに、法律上の数は超えられないのはほぼ確実です。しかし、4万人を超える人々が、いまの議会は解散しなければならないとして、ご自分の名前も生年月日も住所も書いて、ハンコをついたのです。

投票の秘密は守られる選挙とちがって、どこのだれそれという、こうした個人情報が公開されてしまうことを覚悟し、署名されたという重みを、わたしたち議会は受け止めなければなりません。

「有権者3人に一人」に近い「議会を解散せよ」という市民の声に対して、議会は本気になって変わる気だ。変わる意思をもって動き始めたのだということを市民の皆さんに見ていただかなければなりません。

わたしたちは、どう改革を進めていくか、その答えていくかを示さなければなりません。それは、たんに、議会はどうしてかを説明するだけでなく、これからの改革の方向を示し、それを実行に移していくかだと思います。

松阪市議会は、平成24年まで、2年半に及ぶ長く激しい議論を通して、議会基本条例を作り上げました。

しかし、せっかく作り上げた条例ですが、その条文が生かされた議会運営になっているでしょうか。

松阪市議会基本条例の基本方針のところにはこう書かれています。

一つ、議会は、積極的な情報の発信を行うことにより、市民に分かりやすく、市民が参加しやすい、開かれた議会運営を実現すること。

二つ、中立かつ公正を基本とした民主的な議会運営に努めるとともに、透明性の高い議会運営を実現すること。

三つに、独自の政策立案及び政策提言に積極的に取り組み、市民の視点で議員が十分な議論を行い、市議会としての合意形成を図ることにより、立法機能の充実及び強化を行うこと。

四つに、広く市民の意思を把握し、市政に的確に反映させるとともに、議員一人一人の資質を高め、議会権能の強化及び活性化に取り組むことにより、議会力及び議員力を強化すること。

基本方針は、徹底して、市民に見え、市民に開かれた議会とし、議会として市民意思を市政に反映していく議会にしていくべきことが書かれています。これらの4つが忠実に守られる議会が形づくられていれば、もしかしたら、リコール運動は起きなかったかもしれません。

4万人を超える「議会にノー!」と言う声が集まったということは、この4つの基本方針にきちんと取り組まなかった議会への不信が大きいものがあると受け止め、いま一度、議会基本条例をつくったときの原点に立って、この4つのところに忠実に、議会の体質改善に取り組みたいと考えます。

図書館改革をめぐる議論を例にとるなら、問題はたんに図書館改革に賛成だったとか反対だったかということではなくて、なぜ図書館改革が議会的にはいけなかったのかを、その理由が市民的には納得できなかったということだと思います。

そこで、

市民的関心の高いと判断される議案や構想が出てくる際には、十分な審議日程をもって、可能な限り早い段階で、議会として正式な場で、発言を希望する市民の意見を聴く機会を設ける議会版意見聴取会を設けること。

また、文書などによる市民の意見や質問も受け付ける。

議会として専門的知見を聴取する機会を増やすこと。

議会を、たんに質疑・質問と答弁の場に限定をせず、議決にあたって議案に賛否を決める前には、採決の日よりも前に、日程的に余裕をもって、議員間、必要に応じて、議員と市長、議員と市民の討論を行う日程を確保することで、議会が「討論のひろば」となるよう、議会として前に向かっていく。

これらの過程において、委員会の機能を最大限に活用することになることが想定されるため、委員会の役割はいま以上に大きくなります。

決定に至るまでのすべてのプロセスにおいて、議会が意識しなければならないのは、議会が賛否を決めようとする内容や賛否の理由などに、市民が十分に納得きるよう議会が努力し工夫をすることをすべてに優先しておこなうことです。

以上、リコール運動の4万人を超える署名を受けて、松阪市議会がさっそくに取り組むべき具体的な方向性を申し上げ、議長選における所信表明とさせていただきます。

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