2015年7月30日木曜日

議会改革事項の提案(2)

<船橋市議のブログより>
 
さて、一番提案の多かったものを大きい会派順に掲載させていただきました。

 他会派のご提案に協議前にコメントをするのも品がないので、自分の会派のものに対する説明をさせていただきます。

 ICT化(議員・(理事者)共に同一機種)

 執行機関のICT化を促す意味も込めて、議会が率先してICT化を進めるべきであると考えます。

 ここで言っているのは、船橋市の文書取扱をはじめ、「文書」を取り巻くルール作りが異常に遅れていて、ガラパゴスというか原始時代以前というかまあ、ひどいものです。

 決裁=ハンコ。ハンコ=特に意味は無い。特に意味は無い=無造作に押印する。といった具合に、なんと言うんでしょうか?そこには「意思」とか「意識」とかは存在せず、書類がまわってきたから、「押す」。まあ、簡単に言えば、「回ってきた証拠を残す」という感じでしょうか?そこには「証拠」の意識もありませんから、本当に何と言うんでしょうかね?

 以前にも、ブログで書いたのですが、文書を回す意味さえも無くなってきています。手書き修正は当たり前。その責任の所在も不明。というようなことで、包括外部監査人に指摘されたら、包括外部監査人が事務を知らんからダメなんだと平気で宣う始末。

 上から下まで、「文書」の意味さえもわかっていないのです。

 世の中、電子ファイリングはもとより、電子決裁など文書管理システムの思想がゼロです。

 WebSiteにおける情報発信をするために、自ずと整理が必要になってきて問題意識を持つ者がいて、改善が進むものだとばかり思っていました。CMSの導入時にしっかりとそう信じていた私がバカでした。

 WebSiteへの情報掲載を考えた時、様々な拡がりがあるのです。

 例えば、会議情報を考えてみましょう。

 市役所で行われる会議の情報。(これも、何度申し上げても改善されないのですが)

 市役所では公開して行うべき会議が日常茶飯に開催されています。その開催情報を掲載デッドラインを決めずに掲載しています。(各課まかせ。基本パターンは決まっているようですが…。)

 どういうことか?公開ではあるけど、あまり知られないで行いたい会議は、情報を上げない。ギリギリに情報を上げる。傍聴者がこない。そっと決めたいことを決める。決めたものは「◯◯審議会で御協議いただき、決定いたしました。」と、議会を説得する材料作りの会議であったりします。

 で、会議の議事内容の概要くらいさっさとWeb上にアップして閲覧できるようにするべきなのに、そんなルールも無いのです。ましてや、会議録なんていつまでに(会議開催後何日後に)Web上にアップするかなどを決めてもいません。先般も、ある会議体について勉強会をしたのですが、これなんかひどいものです。会議録作成の委託費を予算化していないため、職員が会議録を作成しているということ。世の中舐めてるのかと思いましたね。

 会議録を作成するのって、素人には大変難しい作業です。こういうものはプロに任せて、決まった日時に仕上げる。そういう意識で会議をやってもらわなければ、会議の効率的運用、運営ができません。

 私は、議会の会議規則を少し修正して執行機関用の会議条例を提出してやろうかと考えているくらいです。

 会議一つとってもこういう状態です。外部に公開する会議でこの状態ですから、内部の会議に関して書類として残す。情報を共有する。などの考え方がまったく整っていません。てんでんばらばらに勝手に仕事をしている。そういう市役所です。

 情報共有ができていないということはどういうことか?そうです。まったく同じ内容の事業を違う課で行っていたりしています。

ぜ・い・き・ん・の・む・だ・づ・か・い!!

 別の意味で、国が公文書等の管理に関する法律が制定されているので、「どうすんのよ」と担当に投げた時、地方は努力義務程度ですから。と。言われておしまい。

 まったく自分のところの遅れ具合を理解していないのです。そりゃそうです。ハンコの使い方を包括外部監査人に指摘されて、悪いのは「包括外部監査人」で俺たちじゃないと平気で言える市役所ですから。

 さて話を戻さ無いと、止まらなくなっちゃいます。

 我々にいただく様々な資料は手書きのものはほぼ100%ありません。だとしたら、デジタルでいただければと思いますが、デジタルで要求するといただけないものがあります。この小役人的発想が嫌いなのですが、だから早くルールを決めろよ。ということです。

 そもそも、権限を決めて庁内LANへのアクセスだってさせりゃいいのに、それも小役人発想で前向きには考えない。個人メールアドレスさえも未だに与えない。あげくは、パソコン端末を職員一人に一台も与えない。すべて小役人的屁理屈の列挙によってです。食わず嫌いの、無知による業務の遮断です。これらによって、どれだけ市民の生活に影響が出ているか・また出ていないと強弁するのでしょうね。ありえません。

 前述のように、縦割りによる弊害を少しでも無くす手段が「電子化」なのに、その地頭が無いのです。無いから発想できない。なので、縦割りを無くすための横串をさせない。愚の骨頂とはこのことか。と。

 まあ、とにかく議会という外圧で文書管理をしっかり考える機会を執行機関に与える意味がここにはあります。

 ゼロからの出発のため、最新最先端で何ができるかの視察等を行い、そこから船橋市議会として必要なものを取捨選択すべきであると考えます。

 これはですね。議会の側も、これまた携帯電話さえもつかっていないという議員さんもいるようです。

 議員という人種は、頑なな人でないと務まらない部分がありまして、「携帯電話を持たない」などと頑なな人がいるようです。同様に、「わからない」の一言で、電子機器、電子端末に対して食わず嫌いで、それを屁理屈で否定する議員さんがいるのです。困ったものです。

 だいたい、世の中の状況を把握できていなくて、市民の方々と対話などできるのでしょうかね?

 情報通信白書


近々に新しい年度のものが出るでしょうけど、この一部でも読んで欲しいものです。

 で、私は議員(とりあえずこの問題を議論する立場)が、同じ情報を持ち、その土台のもとで、協議するように、「まずは知ることから」と思っています。想像や希望をいうのではなく、現実をしっかりと見つめ、できることは何で、どこまで進展していくかをイメージし、私たちはこれで良い。という結論を導くために、最先端のものを視察し、理解をし、段階的に導入を計れば良いと思います。ただし、段階的に進めるためにも拡張性を十分に考慮したものでなければ、結果的に無駄な支出をした。となると議会としては恥ずかしいことです。
 
ただし、最低でも将来をきちんと見通し、拡張性を担保しておくことを希望します。

 これは機器類の将来性もさることながら、議会運営とはどうあるべきか?そしてどう効率的な議会運営をするべきか?そして調査、研究、過去から現在への政策等の変遷などをしっかりと扱えるものとするべきだと考えています。従って、データベースの構築は、徹底的に行い、常にブラッシュアップするべきものだと考えます。

 なので、将来の議会のあるべき姿を考えながら年次計画を作っても良いのかと思います。

 新たな機能を追加する場合などの拡張性、汎用性がないと、むしろ予算増を招くことになりますので、ベンダーロックインだけは確実に避けたいと思います。

 船橋市役所の電子化で避けて通れない話。それがベンダーロックインです。

 まったく電子化の思想の無い船橋市役所においては、セキュリティー意識ゼロ、コスト意識ゼロでここまで来て、市民の皆さんに申し訳ない莫大なお金を特定の会社にじゃぶじゃぶ払っています。

 せめて議会だけでも、しっかりとした予算効率の良い、電子化をしたいものです。

 また、安物アプリの寄せ集めは希望しません。

 一見、安価に見える無料アプリや、無償公開アプリの寄せ集めをあたかも、優れたもののように言うベンダーもどきがいます。しかし、前述の汎用性拡張性の観点から望みません。結局、安かろう悪かろうの、安物買いの銭失いになりかねません。見極める力をつけるためにも、視察や情報収集を徹底的にしたいものです。
 
 これに関しては、議会事務局も対等の立場で議論の中に入るべきだと考えます。

 もっと言えば、二桁億くらいの予算かなあ~と漠然ですが、あるいはもっとかもしれませんけど、「議会運営システムの構築」の方が良いのかもって思います。

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