2015年3月28日土曜日

(天声人語)地方議員をどう選ぶか

<朝日新聞より>

 千葉県流山市議の松野豊さん(45)は驚いた。定例会最終日の3月20日。演壇の議会運営委員長が突然、松野さんの名を挙げて「改革を長年にわたり牽引(けんいん)し……」と発言した。議事の中でこんな謝辞が飛び出すのは異例だ▼はなむけだったのだろう。議員として実質最後の日だった。29歳で初当選し、4期務めた。4月にある次の選挙には出ない。「議会改革に明け暮れた16年でした」。市議会は全国の市区を比べた改革ランキングで2012年に日本一になった▼本会議に加え、委員会もネットで生中継する。採決にスマホを使い、全議員の賛否を公表する。市民への報告会を開く。議員同士の自由討議や、議員に対する市長らの「反問権」を活用する。情報公開、住民参加と議会の機能強化の三本柱で進めてきた▼きょう統一地方選が始まる。昨今、地方議員には逆風が吹く。それでなくても何をしているか見えにくく、遠い存在と思われがち。どう選べばいいのか、住民が困るのも当然だ▼松野さんは「有権者改革」が今後は必要という。議会や役所を変えるだけでは民主主義の質は高まらないと思うから。特に下がり続ける投票率を気にする▼投票先に迷ったら、何人かの候補者にメールなどで連絡してみては、と松野さんは提案する。例えば「なぜ立候補を?」と尋ねてみるのだ。すぐ返信がくるか、音沙汰なしか、反応ぶりにそれぞれの資質が見えるはずという。議員経験者ならではのアイデアか。ちょっと試してみたくなる。


 

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