2017年8月21日月曜日

8/18 9月市議会の準備体操

<朝霞市議のブログより>


そろそろ9月定例市議会が始まるなかで、課題の洗い出しを行っています。

●9月の市議会で一番大きいのは決算審査です。
2016
年度の市の財政運営を点検するのですが、決算というイメージからくるお金の使い方の公正さを点検するということではなく、市の業務が市民の生活を高めたか、質を改善したか、意味があったのか、大きな政策の方向性は間違っていないか、などを議論します。自治体の議会では、NPOなどと違い「事業報告」という議案がないので、決算でやるしかありません。ここを「すでに使ったお金の審議だから」と甘々に対応すると、不正や、市民の全体の便益を考えない政策を行政側がやりたい放題になります。市議会の決算審査で説明のつかないことはしたくない、というマインドを作る意味があります。
また不正ということと関係ありませんので、たとえ支出が公正でも、市民が納得のいかないお金の使い方や、もっとまともな政策が打ち出せたのではないか、納得性を作る手続きが手抜きだったのではないか、などということも指摘できる場です。

政治的には、朝霞市の市議会のように与党・野党で議員の扱い方が全然違う議会において野党議員は、予算よりも決算をきちんとやりきるということが大事になります。与党議員は基本、市役所を擁護する立場で政策実現をかなえていますので、決算審査で厳しいことは言いにくいものです。野党議員がきちっとしなければならない場面です。もちろん、「地方議会に与党も野党もない」という意見がありますが、地方自治法で予算編成権が市長にある限りそれはきれいごとです。選挙でも議会運営でも協力的な議員にはある程度手厚く要望を実現しようとするものです。その程度の問題で朝霞市の場合はその峻別が強すぎるという感じがしています。

一方で近年の議会改革で、決算審査で議会全体でおおむね合意できることは、与野党超えて指摘事項として決議して行政府に改善を求める取り組みをしている自治体議会も増えています。こうした改革は、議員の定数や報酬を減らすなどという自滅的な改革ではなく、議会が生産的になっていく改革として大事なことだと思っています。
しかし、朝霞市の場合、決算審査で与党議員18人で1本の討論しかなく賛成の討論がされるので、会派(市議会のなかの政党みたいなグループ)ごとの政策要望や実現目標がどのように反映されて何が積み残しなのか、議事録からはまったくわかりません。まずは各会派、ときに個々の議員として、決算の認定の賛否とは別に、市の政策の良かったところ、まずかったところをきちんと整理して議場で表現していくことが大事なのではないかと思います。今のように与党181本の決算審査では、課題が明確にならず、役所のお金の使い方を白紙委任しているようなものです。

そんななことから、予算書だけで厚さ5㎝、付属資料も入れると厚さ20㎝以上ある資料とかかりきりになります。

条例関係の改正案もいくつか出てきます。
・来年度からの介護保険改正の関係のものは今回もなく、介護保険料の改定に関しては3月定例市議会まで出てきません(原案は、介護保険事業計画の答申というかたちで正月の前後に出てくるものと見られます)。
・保育料の改定のうち、国の減免措置の対応にからむものは、今回出てきます。ごく一部の方が軽減されます。また平成30年から全面的な値上げする方向で準備が始まっていますが、これは12月市議会になる見込みです。
保育園業界や公立保育園の園長たちからの強い要望で、18時以降の保育に関して、貧富の差にかかわらず30分で200円ずつの加算保育料を現場で徴収することが始まることが審議会で決まっておりますが、これは今回の議会でかかるようです。
悩ましいのは、市政全般に質問ができる「一般質問」のテーマです。
野党議員なのであれやってくれこれやってくれというのは逆効果のことがあります。この間、お題をいただいた市民の方々にも相当がっかりさせることが続いており、申し訳ないばかりです。
細かいことですが、「あれっ」と市民の多くが思うであろうことを少しずつ聞いていくかな、と思っています。

http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2017/08/8189-b7fd.html

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