2017年8月4日金曜日

低投票率と地域代表

<松坂市議のブログより>

きょう7月31日で現在の松阪市議会議員は任期満了となり、あすからは23日の投票で当選した新議員28人の4年間の任期が始まります。

今回、投票率が、前回の61・71%を大きく下回る46・98%となったことが市民の話題となっています。
その要因はさまざま考えられますが、大きくは、候補者が「地域代表」ではなくなりつつある現状を反映したものではないかと思います。であるとするならば、これから長期的に見ても低投票率化は避けられないのではないでしょうか。

ここで言う「地域代表」とは、候補者が生まれ育った地域に住み、地域団体に属し、地域の人たちとともにあって、その地域の人たちから推薦してもらって選挙運動を進めるタイプの候補です。

地域社会での人間関係の希薄化とともに、松阪市は、合併で面積が広がりました。
そんな中で、地域(自治会)推薦を得る候補は随分減少したのではないかと思います。
おそらく、4~5人。その中でも、実質的に地域が押し上げている候補というのは、32人の候補のうち、2人か3人ではないでしょうか。

わたしは、候補が自治会推薦を得るという行為は望ましいことではないと思っています。
そんな中には、自治会があたかも選挙組織と化して、自治会・町内会組織を通して世帯ごとに特定候補への支持を割り当てていかんばかりの状況が見られ、有権者の意思を拘束しかねない懸念さえあるからです。

一方で、有権者意識の中には「地元の候補」を求める声もあります。
強制が求めない代わり、有権者と候補者とが、自然な関係性の中で親しくなり、身近に感じていただけることは大切です。
そのことはもちろん否定しませんし、わたし自身も、そうあるべく努力はしています。

投票率が低かったということは、そのどちらもがなくなった選挙だったということではないでしょうか。

伝統的に求心力を持っていたベテラン現職9人が引退し、新人13人が立候補する選挙となりましたが、ただでさえ知名度が低いとされる新人が、ここ数年、短期決戦に挑む例が増える傾向にあるような気がします。今回、2万人の有権者が棄権したということです。この数は引退した9人の得票数と見立ててみてはどうでしょうか。どっと減った地域票をだれも埋めるには至らなかったということかもしれません。

松阪市には、住民協議会の単位だけで43もの地域があり、現在の議員定数(28)でもその数には追いつきません。ならば、議員の役割は何かという部分で、その存在を認めていただけるよう努力を重ねていくことが大切だということでしょう。

http://blog.livedoor.jp/kaiju_matsusaka/archives/52277451.html

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