2018年10月12日金曜日

大丈夫か、埼玉県議会。

<埼玉県議のブログより>

埼玉県議会に籍を置いて7年半。おかしいと憤りを覚えることが度々ありました。
特に、知事の多選自粛条例をめぐる攻防が始まってから、自民会派はあの手この手を攻撃の矢が飛び、毎議会、よくこんないちゃもんを考え付いたものだというものから、もうこのヤジは子どもに見せられないひどさではないかというものまで、議場に座っていることがしんどくなるようなことが起きていました。

そして、それらを見るにつけ、県民を置き去りにして怨念を燃やすことに費やされる県議会の時間が口惜しくもあり、それを数ではどうにも制することのできない歯がゆさに、有権者の皆さんに申し訳ない気持ちにもなっていました。

しかし、今回の9月定例会に至り、遂にここまで来たかという異常事態になっています。

まず、障害者雇用水増し問題で渦中にある教育長に対して、問責決議が出されて自民・改革の会派により可決された件です。

もちろん、障害者雇用の国への報告にあたって、手帳の確認ないまま、水増し報告がなされていた事態は許されるものではありません。二度と起こらないようにしっかりと事態の究明と再発防止策の徹底を図る必要があります。

しかし、この問題の重要性を十分認識した上でも、私たちの会派含め、自民・改革以外の会派は、この問責決議には反対しました。

ところが、この全会一致でない問責決議に基づいて、なんと、昨日の文教委員会に出席しようとした教育長を、自民党は出席させない議決をするという考えられない対応を取ったのです(正確には委員長による退席要請と、その後の非自民委員が出した出席要請の自民委員による否決)。

この問題を詳しく質すにも、今後の対策について問うにも、教育長という責任者が出席の上で、議論をするのが文教委員会の姿であるはずです。教育長が出席できない理由はどこにもありませんが、それを自民委員による議決と言う形で、最終的には締め出してしまいました。あり得ません。

また、企画財政委員会では、ドローンの活用について、ある自民委員から「各県土整備事務所に配置する予算をつけなければダメだ」との指摘があると、その場で職員から「はい、予算をつけます」との答弁が。来年度予算は、これから積み上げて作り、最終的に2月定例会を経て認められなければなりません。これから予算を作る段階では、来年度予算にぜひ盛り込みたいと思っても「配置の必要性は十分認識しております」ぐらいしか答えられません。知事が編成する全体予算の影も形もない段階なので、当然です。それなのに、この職員は予算をつけると言ってしまいました。強い自民党議員から言われたら、職員はルールも無視して議員・職員間だけで決め、物事を進めてしまうのでしょうか。

産業労働委員会でも事件は起きています。

ある議案に関して、自民党がセットで実現を要望しているプランがあったようで、質疑の中で自民の委員さんから「実行にあたっては、自民案を反映した計画にしてくれ」との申し入れがあったようです。盛んに「自民党案」というキーワードが出てくるけれど、自民以外の委員や県民には、その内容がわからないものだったので、我が会派の委員が、自民党案の説明を求めました。

ところが、そのあとがびっくり。委員長から「今、部長が『自民党案を執行部がやる』と答弁したので、自民党案と執行部案は同じものになりました。よって、部長から自民党案について説明させます」という趣旨のアナウンスがあったとか。この報告を聞いて、私は耳を疑いました。議院内閣制の国会でも内閣と与党の役割分担がある中、二元代表制の県議会で、基本の枠組みが崩壊しています。


私の出席していた環境農林委員会でも、事件は進行しています。

議案外質疑で、私の聞くところ、執行部からの説明は特に齟齬やおかしいところが見受けられないのに、自民委員からは「解明されない疑問が大いに残っている」という趣旨の発言がありました。解明のための百条委員会の設置を提案するのだそうです。

このほかにも、これに先立って行われた埼玉県議会選挙区定数検討協議会では、「協議会」とは名ばかり 協議を一切するつもりのない議事進行で、各会派の案をそのまま併記するのみの報告書が議長に提出されました。自民が変えるつもりがないのだから、協議などしても意味がないということなのでしょうか。

まだ、あります。

昨日は、最終日に提案される「意見書・決議案」のリストが配られていたのですが、自民会派から、信じられない多さの意見書と決議が提案されていました。

全会一致が原則のはずが、どんなに一致する内容でも、我が会派からは1件も認められないことが決まっている「意見書・決議案」。我が会派は、これまでも、忸怩たる思いで、この慣例と文化に首をひねっておりました。

いつも、自民党提案は5~7項目ぐらいあっても全部、そして、公明党提案の3案ぐらいの中から1つだけと決まっているのです。

そもそも、これがおかしいです。しかし、今回は、更におかしい。

今まで、私たち提案の意見書を一件も採用できない理由として、自民のもので数がいっぱいになっており、全体をこれ以上増やせないからとの説明を受けて来ました

それなのに、なぜ。今回なんと、自民案として提案された意見書・決議案は11。総数がこのくらいまで多くていいなら、今までの私たち会派からの提案も、内容で賛成できるものは取り入れられたはずです。もう、自分たちのしていることしか、見えないのでしょう。

一つ一つの問題を詳しく書いていないので、わかりにくかったかもしれません。

しかし、本当に由々しき問題が起きているということは確かです。

http://marit.cocolog-nifty.com/diary/2018/10/post-af4f.html

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