2014年5月26日月曜日

議会改革は質問力から

<武蔵野市議のブログより>

 5月17日に開催された「市民と議員の条例づくり交流会議in岐阜」に参加していきた。全体の他に分科会があり、私は、議員の質問力についての分科会に参加した。

 分科会は、土山希美枝龍谷大学准教授が前半に講義を行い、後半を参加者の事例をもとにどのように一般質問を活用していくかとの内容だった。
 土山准教授は、行政への市民参加は当たり前のとなっているが、議会への市民参加は、40年遅れている。元鳥取県知事の片山さんが指摘している「八百長と学芸会」を議会が払拭できるかが問われている。議会改革は全国で広がっているが、まずが一人でもできる議会改革として一般質問をもっと活用すべき。事例を見ていくと「残念な質問」「もったいない質問」が多いとされていた。

 その一般質問は下記のようなパターンが多いという。

・個別要求だけの質問
・公表数字を確認するだけの質問
・論点を入れすぎてしまいぼけてしまっている質問
・合理的な根拠のない批判に基づく質問
・自治体が関知しないことへの質問
・自分自身の政治信条や演説に終始している質問
・一問一答のやりとりを続けるうちに混乱してしまう質問

 他にも、答弁側があしらっている 誠実に答えないケースもある。これは、市民にたいして誠意がないことになっていると指摘されていたが、まずは議員側の力量が問われているのだと思った。
 
 そこで「良い一般質問」は何かとなるが、土山准教授は以下のことを指摘されていた。

・誰のために質問か。まちをよくするか、自分は熱意をもって取り組めるか
・何を質し、何を提起するか まず整理してあるか
・伝わりやすい内容か。伝えやすく考えているか

 そのうえで、論点を絞り込む。質問の結果で得られる到達目標をおくこととされていた。

 耳に痛い内容だが、情報収集を行い、論点をまとめ、何をどのように変えるためなのかの戦略性が必要ということだろう。そして、答弁側に意図が伝わらなくてはならず、質問する側だけではなく、行政側、さらには議場の他の議員に共感を得られるか、とのポイントがあるのだとこの分科会に参加して思えたことだった。
 ようは民間企業でいえばプレゼン能力が問われているのだと思う。議会で居眠りする議員が批判されることがあるが、眠ってしま用なプレゼンでは「商売」にならないとも言える。次の一般質問で…とは言い切れないが、自分の質問内容を整理してみようと思う。

 後半では「検討します」という答弁にどのように対応するかの議論もあった。答弁の後、本当に検討したのかどうかを質問すべき、との指摘があり、実際にやっている議員からの発言もあった。私も時として行うが、検討の事後フォローも重要になることも実感した分科会だった。
 ただし、「研究します」という答弁には、「研究します」は常に行っていることなので、再度質問しても同じように逃げられてしまうという事例を話される参加者もいた。こちらには要注意だ。

 いろいろ実りの多い分科会だった。時間が短かったことは残念だった。

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