2014年7月28日月曜日

光熱費が少ないから・・・と、町内に住んでいないと決めつけ、失職に追い込もうとする徳島県藍住町議会

<八潮市議のブログより>

話を聞いて驚いた。もう20年も同じところに住んでいる女性議員に対して「光熱費等が少ないから住んでいない」と決めつけ、「議会資格審査特別委員会」を設置し、議員を失職させようとしているそうです。

埼玉県内でも若い女性が、水道を全く使っていないことが発覚し、生活実態が全くないとされ、立候補要件を欠いていると失職となったケースがあったが、こちらは20年近く住んでいる議員に対しての疑いである。全くの濡れ衣である。

藍住町は、町のHPによれば、徳島からバスで30分位の場所で、(平成253月末の住民基本台帳では)総人口は34,255人と町としてはかなり大きな町のようです。

町議会は定数16人で、女性議員はただ一人、貴重な存在です。

それにしても資源消費の無駄使いをチェックする議会が、光熱費等が少ないことを理由に、数の論理でことを進めようとしていることは、良識ある人からすれば、まさに笑止千万なことですが、議会と言うところは常識とかけ離れたところが多々ある為、巻き込まれた当人にとっては、何が何だか分からず、過酷な立場に立たされることになる。

都議会のセクハラ野次、政務活動費の不正使用の号泣県議の件が問題になっていますが、あれらは決して件の県議や都議だけの問題ではなく、残念ながら、程度の差はありますが、多くの地方議会で起きていることで、問題の形は違っていてもこうした地方議会のありようが住民の政治への信頼を大きく損なうことにつながっているように思います。

国を挙げて2020年までに政策決定の場に女性を30%以上と目標を定めているのに、地方議会の女性議員は都市部では増えてきているものの、地方ではゼロのところも25%もあり、一人で頑張っている議会も少なくありません。男社会だった議会に女性が入れば、人にもよりますが、私の経験からすれば、今までのなぁなぁ議会の実態が暴露されてしまうため、煙ったがられるのは事実です。その結果、快く思わない議員たちからのいじめの対象にもなりやすい。

私も随分といじめに遭いました。そのお陰で(?)、却って議会改革を進めなければダメだと思い、人の何倍も勉強してきました。

真面目な女性議員を排除しようとする動きは何としても阻止しなければなりません。そこで、先ほど藍住町議会の議長と議会資格審査特別委員会委員長あてに、議案の撤回を要請する文書を送りました。

参考までに以下にその要請文を張り付けます。
                                        2016722
藍住町議会議長 小堀克夫 様

同議会資格審査特別委員会委員長 様

                                      矢澤江美子(八潮市議)

            西岡恵子議員の失職を求める議案の撤回を求める要請書

町民の皆様のために日頃努力されていることに敬意を表します。

さて、この度、西岡恵子議員の失職を求める議案が提出されたとのことを知り、貴議会議事録等を拝見いたしました。

20年以上も藍住町に住んでいる西岡議員に対して、単に光熱費等の費用が少ないとの理由で、町内に住んでいないと一方的に判断し、その上、公正性を欠く手続きで、町民の重い信託を受けた議員に失職を求めることは、伝統ある貴議会の名誉を汚し、威信を損うばかりか近隣議会からも笑いものにされる恐れがあります。

今、号泣県議の政務活動費不正支出問題や、東京都議会のセクハラ野次が大問題になっており、その上、このようなことが公になれば、「議会は何をやっているのか?」と批判の対象になるばかりか、議会に対する住民の信頼を損ない、政治への失望と不信感を増大させ、ひいては地方議会の不要論にまで発展することも考えられます。

しかも、西岡議員は藍住町議会で唯一の女性議員で、女性の視点からの貴重な提言は、町の将来にとっては必要欠くべからざる存在です。

少子高齢化、人口減少時代には、男性・女性の双方の視点が必要で、国も2020年までにあらゆる政策決定の場に女性を最低でも30%以上にすることを決めています。

どうか、拙速な判断をなさらないように、心から議案の撤回を求めるものです。


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