2015年12月26日土曜日

「議会基本条例」の見直し ~ 様子が変だ

<所沢市民のブログより>

 議会基本条例の特別委員会を傍聴した。

いま「議会基本条例」の見直しを議論しているが、様子が変だ。

8月頃に書いた。

所沢市議会はH21に施行された議会基本条例を持っていて、条例の内容が評価され、これまでに各地の市議会が視察に訪れた。改定はより充実を図るものであればよいが後ろ向きならとんでもない、と傍聴に行った事。

そこでは、条例の見直し(追加)として、

議会・議員の政策立案能力の向上を図るため~議会事務局の体制整備~大学等の研究機関との連携~専門的知見の活用について、委員長の説明があり、災害対応の条項や、議会の議決範囲の拡大などの話も出て、委員長・議長に、取り組もうと言う気分が感じられた。

さらに赤川・荻野・矢作の委員から市民活動や広聴広報を促すものを条例に位置付けること、通年議会設置等の提起もあった。

所沢市議会は片山善博教授からエアコン問題で厳しい論評をうけた。それでも、議会基本条例が「議会の見える化」を後押ししてきたことも事実。よい改定になること期待しよう、と。

それが1221日に傍聴すると、自民会派のお二人の議員から後ろ向きの発言が相次いだ。条文の検討をしていたが、議員の見識を疑うものだった。

13条 政策討論会

議会は、共通認識を醸成するため、積極的に政策討論会を行うものとする。

この条文(趣旨・解釈は)、議会のHPによると、議員が一堂に会する政策討論会を行い、二元代表制の一翼を担う議会としての責任と意欲を高め、市長等から提出される議案にかぎらず、特定のテーマについて各議員が活発に意見等の交換を行うことを定めている。

これに、改正提案は「常任委員会等で、政策形成へ結びつけるよう努力する規定を設けよう」、と云う内容だったが、お二人は「積極的に、との文言は不要。委員会の事は委員会の自主性に任せればよい」。「基本的には委員長の姿勢」。「積極的にとか促すのは、如何なものか」。

14条 委員会の運営

条文(割愛)は同様に議会のHPによると、「各委員会の委員長、副委員長は、委員会のメンバーの先頭に立ち、所管する委員会に係る課題に対し、常に問題意識を持ち、議会開会中だけでなく閉会中にも積極的に委員会を開催するよう努めなければならない」こと。

改正提案は、追加として「常任委員会は年間活動テーマをつくり、閉会中も所管の事務調査を実施し、積極的に政策提言を行う」と云っている。

これにもお二人は後ろ向き。「委員長の自主性でやれば良い、具体的すぎる、委員長の判断、追加はどうも(したくない意)」「現状で、かなりきつい要請がなされている」

さて、議会基本条例は前文に、「市議会は、二元代表制の下、市長等執行機関との健全な緊張関係を保持しながら、立法機能及び監視機能を十分発揮し、もって地方自治の本旨の実現を目指さなくてはならない。」と高く掲げている。これが所沢市議会基本条例の肝である。

この日の議論で、お二人の云っている事は、委員会活動を積極的にやる必要はない委員会は調査や政策提言などする必要はない、市長提案を審査すればそれでよいと云うところか。

お二人に向かって、(名指しはなさらなかったが)「一年を通して閉会中に委員会を一度も開かなかった委員長がいたではないか」の声もあって、西沢委員長は、この議論を(他の議員や市民に)説明できない、恥ずかしいと仰つたが、傍聴しているわたし達も恥ずかしかった。市民が選んだ人なのに思考停止ではないか。お二人は何をやりたいのだろう。

帰りに関係者のぼやき声が聞こえた。「今日は傍聴者がおられたので、控えめだったね

議論は最終結論ではない。次回も日取りが決まれば聞きに行こう。

記:さかぐち


 

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