2017年6月19日月曜日

「当選したのに議会出られず」未解消のまま選挙へ

<河北新報より>


「当選したのに議会出られず」未解消のまま選挙へ

議会改革特別委の決議案の採決。起立して賛成した議員は少数だった
 秋田県三種町議会は6日、臨時会を開き、来年4月に議会の自主解散を求めた決議案を反対多数で否決した。同町議選は過去2回、町長の任期満了に合わせて5月に町長選と同日で実施。現職町議の任期が6月30日までのため、新たに選出された議員は当選直後の6月の定例会に出席できなかった。議会を自主解散し任期満了日を早めることで不都合を解消しようとしたが、結局、「現状維持」のまま来年の選挙を迎える見通しとなった。

 同町は2006年3月、琴丘、山本、八竜の3町が合併して誕生。合併特例法の規定を適用し、議員の任期満了を「6月30日」にし、同年6月に合併後初の町議選を行った。
 10、14年は、選挙にかかる人件費削減や投票率低下の回避などの目的で、5月の町長選と同時選挙になった。選挙後も落選議員の任期が約1カ月半残り、10年は2人、14年は4人の新人議員が9月定例会からの出席を余儀なくされた。
 議員や町民から事態の改善を求める声が上がり、町議会は昨年8月に議会改革特別委員会を設置。議員6人が任期のほか、定数や報酬額などに関する調査に当たった。
 改革特別委は6日、町議会臨時会に「当選者が議会に出席できない状況を改めるために来年4月に議会を自主解散する」とした決議案を提出。議員からは「他にない状況を先送りせずに解決すべきだ」と賛成する意見と、「今のままでも何ら支障がない」と反対する意見が出された。議長を除く町議16人で採決が行われ、賛成7、反対9で否決された。
 改革特別委の委員長を務めた清水欣也議員は「残念な結果だ。住民の声などを考慮して新たな提案を検討したい」と話した。
 町議会事務局によると、町議の報酬は月24万1000円。6月の期末手当は約40万円が支給される。傍聴した町民は「民意を得た当選者が議会に出られない状況は異常だ。反対した議員は報酬目当てだと思われても仕方ないのではないか」と憤った。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201706/20170607_41004.html

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