2014年8月27日水曜日

本当はどういうことになっているのかが見えない。

<多摩市議のブログより>

 行政がやっていることに批判だけしているのが空しくなるこの頃。というのも、行政の活動にはそれに必要な予算があり、そして予算を決めている、最終的に「これで良し!」と太鼓判を押すのは議会なため。

 なので、今、行政の活動をいろいろ見ていてチグハグさを感じるとき、「今まで気がついていながら指摘できてこなかったんだろうな」ということ、「見落としてきてしまったな」とか・・・・議員活動10年以上たっている私にも責任の一端があるんだろうと思うわけです。そして、もちろん・・・・もっとその前から課題にすべきだったことが先送りにされてきて、結局は今の時代に現役を担っている世代がツケを払わされているような気持ちにもなります。

 個人の生活を考えても、収入に合わせて、少しずつ生活が向上していくことはいいことですね。でも、むやみやたらに贅沢をするのではなく、やっぱり将来に備えた貯えもするでしょうし、リスクを想定したうえで生活設計があるのが普通かなと思います。あればあるだけ、得られた収入は得られた分だけ消費に回し、贅沢三昧・・・・私はそういうタイプではないなあと思います。

 ですので、多摩市の財政を見るとき・・・・・収入があった時代は収入があっただけ支出してきたんだろうな思われる状況、特に財政力に支えられて、次々と公共建築物を増やしていった時代、議会もまたそれを良しと認めてきたこともまた事実として受け止めざるを得ないわけで・・・・その結果責任を決めた当時の議会ではなく、今の議会、我々が負わされていると考えると複雑な心境ですね。そして、また、私たちの決定もまた未来につながるんだなあと思うとそこにある重たい責任も感じます。

 そんなことで、今日は9月定例会に先立つ議案説明でしたが・・・・補正予算として提案されてきた「庁舎管理経費」に思わず食ってかかってしまいました。今の多摩市役所建物は傷みに傷んでいて、老朽化対策が必要だとは認識しますが・・・・空調電気設備の改修に今後3年間で約7億円、そしてまた給排水設備の改修に今後少なくとも数億円が必要とのこと。「やむを得ずの対応」ということですが、10億円は下回らない工事をしなければならない・・・・と。

 庁舎問題は常に課題になってきて、耐震問題も含めて議会でも指摘されてきたことです。現在の庁舎が手狭であることは周知の事実、場所移転も含めた検討も過去に行われてきました。それでも、表に出てくる議論にはならず今に至る・・・・・「庁舎の建て替えをした市長は次の選挙で落選する」とか言われたりするからか、判断や決断が先送りに先送りされてきた結果の「今」を実感させられるものです。

 今の市役所建物については平成40年度末までは使用し続けるというのが議会答弁になっているので、今から15年ほどの間にどうするかの結論を出さなければならないことだけは明確になり、第5次総合計画の見直し作業の中で、庁舎問題への結論も出していきたいとしていますが・・・・・本当に15年間もこのままにしておくのだろうか?・・・・・・15年と言わず、5年でも前倒しすることはしないのだろうか?というのが私の考え。例えば、今の市長の任期中に責任を持った決断をするとか・・・・。

 あわせて、庁舎機能の充実とばかりに、防災・災害対策の観点では例えば健康センターを本庁舎内に移すことも議論の俎上には上がっているため、それへの対応もしていかねば・・・というのが認識。ここは議会からも「防災対応」の観点で充実が求められているという・・・・上手に議会を使っている感じ?!・・・・・つまり、災害対応は15年後まで先送りにされていいのか?という課題もあるわけで、仮にも15年間今の市役所建物を使い続けるとしたら、当然に移転させるためのスペースが必要・・・・そこに見えてくるのは「増築」!

 そんなことを考え合わせると、結局のところ、市役所老朽化対策をどうするのかを15年間議論している間にも、今の建物を維持したり、機能を充実させるために10億円か、もっとそれ以上のお金が必要となるわけですね。

 本当にこれでいいのかどうか?・・・・・・・・とてもとても疑問です。ただ、当面はここを使い続けることが必要なので、建物改修の約10億円の支出は認めざるを得ないのかもしれませんが、ここもまた辛いところ。それなら建物の完全リノベーションでもやるとか・・・・新庁舎の建設云々はやらないとか、そういう選択をすべきなのか?とか・・・・・・・いろいろ考えさせられます。

 いずれにせよ、一体全体本当はどういうことになっているのかが見えないわけで、情報が小出し小出しに提供されるような気分は拭えずに、ちょっとした憤りや不信感も感じてしまう。さて、どうしたものか?と思いますね。行政も議会も市民も運命共同体のようなもので・・・・決して今までを「失政」とは言わないまでも、過去があって今があって・・・その継続性の上に私たちが今後を考えていかなければならない厳しい状況にあるなと感じています。行政は継続性があると言われますが、議会に継続性がある・・・・なんてことは言われません。でも、議会の過去の判断が今にも確実につながっているわけで、私たちが結果責任を負わざるを得ないのは先にも書いた通りです。
「ツケを回された!」という憤りを持つことはできても、その憤りをぶつける先はないですね。黙って、現況を受け止めて、どうしていくかを考えていくしかない・・・何とも辛い立場です。

 そして最終的には市民がその結果について全責任を負っていくのですね。

 さて、一般質問の通告書も完成して、明日は提出。開会までは約一週間。決算審査もあるのでまた勉強しないと!ご褒美スイーツ。新商品のプレミアムロールケーキ。ホイップに隠し味ではなく塩味が。☆3つですね。

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