2015年5月27日水曜日

議長の資質・資格(2)

<船橋市議のブログより>

 さてさて、結構、我が市議会の議員のブログ等でいろいろ話題になっていますので、ご覧になると面白いかも。(笑)。

またまた、地方自治法です。

第百四条  普通地方公共団体の議会の議長は、議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理し、議会を代表する。

 「議事を整理し」とあります。

 前回のまさに続きですが、議事を整理することは、「次第書」というセリフ集には書いてありません。

 議事が混乱したり、ルールブックである先例申し合わせ集や地方自治法、船橋市議会会議規則などに準拠していない事態が生じたときに、積極的に整理しなければなりません。

 その力はどうやってつけていくのでしょうか?

 私は、これは限りなくOJTに近い形でシミュレートを繰り返しながら、身に付けるものだと思います。

 それは、会議運営サポートのプロ集団である議会事務局の議事運営担当者との繰返しの議論とともに、常に「疑問符」をつける洞察力、想像力、センスなどだと思います。

 では、その力をつけるためのシミュレーションができる力はなんでしょう?勉強しかないんです。

 地方自治法を読み込む力。まずこれが大切です。先般も会派で「法律の文章を読む力」が話題になりましたが、解説本も含めて読む力が無いと頭に入ってきません。「どういう場合か」ということさえも自分の議会においてどうなるかのイメージがきない方がいるようです。

 まさに、ノウハウの蓄積の話ですから、ありとあらゆる会議においての「通常」ではない「議事運営」を「Know」「How」として自身で体験、経験しながら身につけていかなければなりません。

 それが、議会運営委員会の委員としてどれだけ発言したかもわからないような実績の議員さんでは議長職を全うすることは難しいのではないかと思うのです。

 一方で、「体験による学習」ではなく、座学での研修会・講習会もあちこちで主催され、有意義なものもあります。しかし、それも前述の通り、全く頭の中に入れられなければ、どんなに高い研修費を払って、話を聞いてもおしまいです。

 研修会に行った場合でもそうですが、研修内容を「咀嚼」できる力が必要です。それが、長年のケーススタディに基づく「Know」「How」としての蓄積です。

 それがない限りは、私は断言しても良いと思いますが、「議事の整理」などできません。

 先般の船橋市議会の役職人事でも、議長候補になった方々の過去の経歴上はあまり印象に残る議会運営の発言は少なかったと思います。

 むしろ私は若くても候補に相応しい人はいるなあとも思っているのですが、残念です。
 
 そういう芽を潰してしまうような環境はよろしくないなあと感じる今日この頃です。


 

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