2015年6月26日金曜日

会派とは何か

<三鷹市議のブログより>

二元代表制も議院内閣制も権力を生み出すメカニズムとしては大差なく、その意味で自治体議会であっても与党野党体制は擬似的に発生するところまで書きました。さて、若干視点を変えて、今後は選挙戦を戦い抜いて、晴れて地方議員となった方は、どんなことをするのかについて書いてみましょう。

当選後、当選証書の授与式などがあります。これらの儀式を済ませた後、議員は仲間探しを始めます。会派とは、平たく言えば、一緒に仕事をする仲間ということです。首長提出議案を審査したり、議員提出議案を考えたり、様々な仕事があるわけですが、バラバラにやるよりは、どうです?一緒に行動しません?ということです。

会派結成にあたっては、様々なものがあります。一番オーソドックスなのは、所属政党で一緒になるというケースですね。例えば、民主党の議員が複数いれば一緒に「民主党」という会派を組むというケースです。これは、国政を想定すればわかりやすいですね。政党ごとに固まっていますよね。あんな感じです。

また、所属政党で固まったケースの他に、無所属を加えるケースもあります。さらに、無所属同士で一緒にやりましょうというのもあります。現に私はそうです。

「あれ?じゃ、どんな人とも組んで良いの?」という疑問が湧いて当然ですが、正解です。無所属の私が、他の政党と一緒に会派を組むことも考えられますし、また一人で行動した方が良いなと判断したら一人で活動することもあり得ます。

このように、実は会派という概念は、かなり緩やかなものなのです。思えば、国会を見ても、複数の団体名をつなぎ合わせた長い長い会派名がありますよね。

このようにどのような会派を組もうがかまわないのです。極端に言えば、ある重大問題につき、発言力を増すために臨時に会派を組んで対抗するということすらあり得ます。会派を組む組まないは議員個人の自由の問題であり、現実はかなりバラエティにとんでいます。自民党で1つにならず2つの会派というのもありますし、いわゆる諸派連合というのも考えられます。

会派を結成するにあたり、その会派内で様々な決め事をすることはあります。例えば、首長提出議案に対する賛否は一緒の結論を出しましょうとか、そうではなく賛否は自由にするとか、いろいろ考えられます。これは会派内自治のあり方の問題です。ですので、他の会派につき「あなたの会派のあり方はおかしい」という批判は的外れということになります。

このようにして会派を結成した後、会派結成届というものを出します。三鷹市議会の例で言いますと、当選証書授与式の数日後に議員懇談会というものが開かれますが、ここで結成された会派名が発表されるという段取りになっています。

大人数の会派もあれば、少人数の会派もあります。また他議員と会派を結成せずに、1人会派として届け出ることもあります。お住まいの自治体議会の会派構成をご確認することをお勧めします。私が投票したあの議員は、◯◯議員と一緒の会派だ!とか、いろいろ発見があると思います。こういう発見をすることから、お住まいの自治体議会に関心を持つことも素晴らしいことです。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿