2016年3月29日火曜日

「議会基本条例」の見直し ~ やはり様子が変だ

<所沢市民のブログより>

議会基本条例見直しの特別委員会を傍聴した。22日は(条例制定時の特別委員長)桑畠議長が出席され説明などをなさった。

12月頃にも書いたが「議会基本条例」の見直し議論、やはり様子が変だ。傍聴すると、またも自民会派の二人の議員は、発言が改定に後ろ向きで条文の検討がまともな議論にならない。

2時間近いメモをまとめた。あらましとして読みとっていただきたい。

先ず、11条に「第3項」を追加する件12月の委員会で各会派へ持ち返った部分)

内容は、公明党の提案で、議員が予算を伴う条例案を提案する時は必要に応じて市長と協議すると云うもの。

石原議員:地方自治法222条があり、付けなくてよい。

西沢委員長:給与半減を議会が否決した事がある。(事務局に)あれは法律違反ですか。増額修正と減額修正がある。

桑畠議長:これは市長の為にある条例だが、(協議なしでやっても)市長はちょっと待ったが云えない。市長には再議があるが、これは三分の二が要るからハードルが上がる。市長の為に、議員のやりたい放題をなくすためだが。おわかりだろうか。

(再度持ち帰りとなった)

21 ~議会は、広報紙等を利用して、議会の活動について、市民に対し、わかりやすく周知するよう努めなければならない。(以下省略)

この条文改正の趣旨は議会広報の充実で、提案は基本条例に広聴広報委員会の位置づけをしようと云うもの。自民党に属する石原議員と入沢議員は反対。

石原議員:常任委員会が基本条例に書かれていない。広聴を入れなくても。

赤川議員:常任委員会は地方自治法に根拠がある。今後の活動の為に、(地方自治法や条例に広聴広報がないから、)見直しに際し、基本条例に位置づけたらどうかと云うものだ。

入沢議員:別の方法で考えられないか。

西沢委員長:別とは。

入沢議員:具体的にはない。

桑畠議長:委員会と云う表現が重いと云うのであれば、機能・機関・組織・協議機関等の表現で21条に規定したらどうか。

石原議員:常任委員会が規定されてない。

桑畠議長:常任委員会は自治法で決められている。

これは石原議員が地方自治法を知らなかったのであろう。常設の委員会は地方自治法(109条)による。石原議員や入沢議員の反対する理由と、云っている事が他の会派の議員には理解できない。(結局持ち帰り) 

(附属機関の設置)

25~議会は、審査、諮問又は調査のため必要があると認めるときは、別に条例で定めるところにより、附属機関を設置することができる。

ここに政策形成に資するために政策研究機関を置くことができるようにしようとの提案があったが、

ここで議長の説明

社会環境が変った。4月からの早大との連携が迫っていて、市議会政策形成審議会条例が待たれている。早大の先生方に審議委員になってもらうので、条例改定に時間をかけていると早大との連携が間に合わなくなってしまう。改定は次回改定時。

石原議員:市議会政策形成審議会条例が名称なのか。

桑畠議長:役所が先方と組むオーソドックスなやり方です。

石原議員:政策研究所とかないのか。

事務局:議会から諮問をする形になります。

桑畠議長:実際に選挙年齢18歳への取り組みや早大に消防団を置いてもらう事が議会として(早大に)提案できず宙に浮いている。

西沢委員長:「置くことができる」改定は次回改定時としましょう。

新たな取り組み:通年議会

公明党・民主ネットリベラル・至誠自民クラブの3会派からそれぞれ(議会活動の充実や議会活動の即時対応性の観点から常に議会開催できる体制を作ろう)取り組もうとの提案が出ているが、自民党が反対。

入沢議員:基本条例に入れなくても。会派が纏まらない。通年の名称にアレルギー、閉会中の活動は今のままで委員会の自主性に任せてやればいい。

西沢委員長:やる意思がないのなら定めておかなくても良いが、やる意思があるのなら定めておいたら(条例が形として整う)、自民党は反対なんだね。

(返事がない)

赤川議員:災害時の緊急招集や、巨額な市長専決を迫られた時どうするのですか。

事務局:議会の招集は市長が行い、市長が議長に招集を要請します。通年議会では休会にしておいて、必要な時議長が開きます。

西沢委員長:次の定例会を待たなくても開ける、スピード感がある。

(今回は、通年議会は条例に採り入れない)

新たな取り組み:議会モニター制度

至誠自民クラブの提案趣旨は、市民の意見を広く聴いて議会活動・委員会活動に反映させるために制度を設けることができるようにしておこう云うもの。いわゆるできる規定

入沢議員:中身が決まってない段階で入れると、決定になってしまう。反対。

荻野議員:できる規定であって、条例にあれば予算面でも取り組める。

石原議員:失敗事例あり。時期尚早。

赤川議員:できる規定は、やり方を間違えなければマイナスにはならない。

入沢議員:市民の意見を聞くのは千差万別。最初は要綱とかでやればよい。

矢作議員:開かれた議会を作る上で必要ではないか。

(見送り)

議決事件の追加(条例への採り込み)

今所沢では議決事件に関して、別に条例がある。

入沢議員:条例が別にある。

桑畠議長:条例作りの問題であって、対外的な分かりやすさ。議決事項の追加は理論的にもうありえないが。外から見て「所沢はやっていないのか」になっている。提案文言に積極的とあるのが嫌なのなら、はずせばよいのか。

(持ち帰って検討)

新たな取り組み:交流及び連携

政策形成と広域の課題解決に資するため、他自治体議会と交流連携を図るもの。

石原議員:イメージは。

荻野議員:たとえば広域消防に問題が生じた時、仮に多摩モノレールの可能性が生じた時。

西沢委員長:あなたの会派の某議員が力を入れている東所沢への地下鉄延伸。

 (委員長の発言で場の空気が変って、一致)

以下はあえなく、見送り

民主ネットリベラル提案:(政策提言及び政策立案の推進)~委員会の討議調査を通じ、市の政策に対し政策提言を行うものとする。

至誠自民クラブ提案:(正副議長の選出)~立候補制とし、選挙に先立って所信表明を行うものとする。

議会基本条例は前文に、「市議会は、二元代表制の下、市長等執行機関との健全な緊張関係を保持しながら、立法機能及び監視機能を十分発揮し、もって地方自治の本旨の実現を目指さなくてはならない。」と高く掲げている。

お二人は、議会活動は、市長の足を引っ張ることなく、市長提案を審査すればそれでよいと云うように聞こえた。

終りに、傍聴した4人の立ち話

赤川議員が最後に議運で議論してはどうかと提案したが、現在の方法ではどこかの会派が反対を表明すればそれ以上踏み込めない仕組みになっている。

いっそ公開討論会等でこの問題について議論してもらえば、市民が問題の在処を認識して考え、また議会が活性化することに繋がるのではないか

時期尚早とか、会派でまとまっていないというような理由は笑われるだけだろうが、キチンとした理由があれば市民を納得させることができる。理由を表明してもらうことにもなるだろう。

記:さかぐち
http://blogs.yahoo.co.jp/tokocitizen_c14/42544008.html

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