2014年8月11日月曜日

天が与えたチャンスと思え

<東村山市議のブログより>

例の都議会議員や兵庫県議会議員だけでなく、知人女性に海外視察に活かせた73万円を正当だと開き直る兵庫県議会議員も出たりして、大変厳しい批判にさらされている私たち地方議会議員。
その地方議員が集まって「政治の質を変える」をテーマに昨日&今日の2日間、みっちり学び、大いに思いをぶつけ合ってきました。
「政治の質を変える マニフェストサミット2014
(※冒頭、左横から撮影されてました)
1990年代、汚職や不祥事で国政や首長が厳しい批判にさらされ、分権へと根底からの転換を迫られた時代があった。今回の議会問題も、間違いなく最後まで徹底的にやられることになる。議員個人の資質の問題と、議会が全く訓練されていないという問題の両面がある。自分たちが市民目線で改革するしかない。天が与えたチャンスと受け止め、主権者の立場に立った改革を断行するしかない。」と北川正恭早大政治経済学術院教授。
(※画像はNEWS23放映画面から)
「地方議会は旧態依然と先進派の二極化が進んでいる。地方議会に焦点が当たるのはいいことであり、変えるきっかけにすべき。いろんな人に立候補しましょうという空気を作っていくことも求められている。自分の立場は脅かされても「私の後に続いてください」と言うのも皆さんの役目ではないか」と杉尾秀哉TBSキャスター。
(※画像はNEWS23放映画面から)
「分権が進み、責任は今、議会にある。これまでとは全く状況が変わっていることを、議員自身がまだわかっていない。議決責任を議会がどれだけ自覚するのかにかかる。住民福祉向上のためには、住民に寄り添うことが不可欠」と江藤俊昭山梨学院大学教授。
(※画像はNEWS23放映画面から)
「議会の常識は世間の非常識、がネット等を通じて広がったということ。都議会で自浄作用が働かなかったことは大きな問題。汚れを汚れと自覚しないと、落とすことはできない。住民に対して「これはどうしたいか?」と問いかけて一緒に考える姿勢が、地方議員には大事なのではないか。議員には「触媒」としての役割が求められている」と、津田大介さん。

(※画像はNEWS23放映画面から)
議会改革のトップランナーの四日市市議会は、さらに先へ突き進んでいることが、中森慎二議長のお話からわかりました。感服。
(※画像はNEWS23放映画面から)
(※画像はNEWS23放映画面から)
「政治を変えるには、選挙から大きく変える」
「伝え方で政治の質を変える」
「有権者の知りたいことを伝える」
この点についても、大いに大いに学んだ2日間でした。
別途報告すると同時に、少しでも実践に移したいと思います。


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2014年8月10日日曜日

議会基本条例策定 今年度中に600議会へ

<武蔵野市議のブログより>

 議会基本条例を制定する自治体議会数が2014年度中に600議会になる調査結果が公表された。全国の自治体議会数は1789となるので約3割の議会で制定することになる。この勢いを考えると、制定していない議会は、なぜ制定していないのかを問われることになりそうだ。

 議会基本条例を制定する自治体議会数が2014年度中に600議会になる調査結果が公表された。全国の自治体議会数は1789となるので約3割の議会で制定することになる。この勢いを考えると、制定していない議会は、なぜ制定していないのかを問われることになりそうだ。

 調査は、自治体議会改革フォーラム(※1)が全国の自治体議会を対象にした調査で分かったもの(※2)。調査は、2007年1月より毎年実施しており、今回で8回目。

 調査結果は、7月26日に開催された市民と議員の条例づくり交流会議2014「行財政縮小時代と市民自治体議会で未来をつくれるか!?」で速報値として発表された。今後、毎年発行されている「議会改革白書」の今年度版の発行に合わせてまとめられる予定。

 議会基本条例は、議会運営の原則を条例として定めるもの。2006年に施行された北海道栗山町議会の「栗山町議会基本条例」が最初だ。
 2000年に施行された地方分権一括化法により自治体の責任がより重くなったことから、自治体の意思決定機関として基本理念やルールを議会自らが考え明文化するのがこの議会基本条例だ。制定することにより、議会がより活性化することになり注目され、栗山町が制定以降、全国の議会へ広がった。
 調査のグラフで分かるように、当初は少なかったが、昨今では爆発的に広がっていると言っていい状況だ。

 もちろん、議会基本条例を制定したからといって、議会活動が活性化するとは限らない。作っただけで終わりというケースはよく聞くことだ。自治体は「住民の福祉の増進を図ること」(地方自治法第1条の2)を基本的な目標として、議会も決定機関としてこの目標に向かって活動をしなくてはならないのだが、個別利益優先や自己満足、名誉のために議員となる例は少なくはない。
 また、議会という機関で決定を行うことを考えず、議員のパフォーマンスに終始する議員は少なからずはおり、機関というチームで諸問題の解決にあたることも難しいと聞く例も多い。昨今、自治体議員の不祥事が続いているが、例えば兵庫県議会のように議会基本条例を制定していても不祥事は起きてしまうのは、とても残念なことだ。

 とはいえ、議会改革、あるいは議会の姿のメルクマールが議会基本条例となるのは否定できない。まずは条例を制定することで、議会が本来どのような姿になっているべきかを自ら考えることになり、議決することで広く市民へ伝わることになるからだ。

 武蔵野市議会でも検討を続けてきているが、現状では自治基本条例や調整計画、公共施設再編などの対応もあり、ひと休みの状況となっている。来年に選挙を控えており、気がそぞろなこともあるかもしれないが、制定しない議会が少数派になる前に、なぜ制定をしないのかを市民に問われる前に武蔵野市議会も制定をすべきとあらためて思った数値だった。

1 市民と議員の条例づくり交流会議のプロジェクトとして2007年1月25日に発足(呼びかけ人代表:廣瀬克哉)。川名はこのプロジェクトを始めたメンバーの一人で市民と議員の条例づくり交流会議の運営委員でもある。
2調査は、47都道府県、20政令市、23特別区、770市、746町、183村を対象とした。
実施期間:20141月~3
調査方法:全自治体議会議長宛に質問紙送付し回答を得た
回収状況:回収数158388.5%)

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2014年8月9日土曜日

四日市市議会の改革に全国注目 視察相次ぐ

730日付読売新聞より>

 四日市市議会の情報公開や住民参加への取り組みが注目され、全国の議会関係者の視察が相次いでいる。「日程調整がつかず、申し込みを断ることもある」(市議会事務局)という。
 視察が増え始めたのは、市議会の基本理念などを定めた議会基本条例を施行し、全国の市として初めて通年議会を取り入れた2011年度から。同年度は45団体387人が訪問した。
 12年度に経済紙が実施する議会改革度調査で4位になると、60団体609人に増えた。この調査で今年、1位にランクされ、再び視察の申し込みが多く寄せられるようになった。
 市議会は1997年、議会運営委員会と常任委員会を公開。2000年には正副議長選で立候補制を導入した。議員提案で市民自治基本条例が05年に制定されるなど政策条例の制定、改正が活発化した。
 06年に市民の意見を聴くシティ・ミーティングを開始。12年には議会に手話通訳を導入し、議長の定例記者会見も始めた。
 重要議案は委員会審査の前にホームページで資料を公開し、市民の意見を募る取り組みを8月定例月議会から試行的に始める。
 市議会ではかつて、当選1回の議員が会派を結成し、先輩議員と対等に渡り合ったことがあり、市議会事務局は議会改革が活発な理由の一つとして、「新人も長老議員に自由に意見が言える土壌があるからでは」とみる。中森慎二議長は「議会改革に終着点はない。全国1位に恥じぬよう議会活動を進めたい」と話している。


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2014年8月8日金曜日

政治の質を変える マニフェスト・サミット2014

<江東区議のブログより>

本日は、午前中区役所でご相談案件に対応したのち、午後から「政治の質を変える マニフェストサミット2014」に参加しました。

内容について、会場にてとったメモをもとに紹介します。

☆第一部 二つの騒動に学ぶ

最初のセッションは、「もう一度、政治の質を真剣に考える〜東京都議会“やじ”、兵庫県議会“政務活動費”問題に学ぶ議会のあり方〜」と題したパネルディスカッション。

早稲田大学大学院の北川正恭教授、山梨学院大の江藤俊昭教授、TBSテレビ解説専門室長の杉尾秀哉氏、メディア・アクティビストの津田大介氏というそうそうたる顔ぶれで、白熱した議論が進められています。
地方議会での不祥事が注目され、地方議会不要論や政治不信も広がっている昨今、政治の信頼をどうやって取り戻すかについて、議員の側からの情報発信、議会事務局のあり方等、多面的な側面から、議会や議員はどう変わっていくべきなのかが論じられました。

 マスメディアでは、一部の地方議員の不祥事等はある意味センセーショナルに取り上げられるものの、まじめに地道な活動をしている地方議員のニュースは、なかなか取り上げられない現実があります。

その中で、地方議員側からの情報発信の大切さ、来年の統一地方選挙におけるインターネットの活用が注目される、などのお話もありました。
 地方議員の立場として、私自身も積極的に取り組んでいる「議員活動の見える化」「ICTの活用」は、政治の質を上げ、市民、区民にとって政治を身近に感じて頂くためにもしっかりと取り組まないといけないと改めて思いました。

☆第二部 先進事例に学ぶ

続いてのセッションは、「先進事例に学ぶ」というテーマで2つのプレゼンテーション。

一番目のプレゼンは、
「マニフェストで政治の質を変える1 〜本気の会派マニフェストで政策型議会に変える」
横山正人 横浜市会議員

「マニフェストで政治の質を変える2〜個人マニフェストと選挙の戦い方〜」
勝井太郎 宇陀市議会議員

二番目のプレゼンは、
「伝え方で政治の質を変える〜伝えたいことをわかりやすく伝える方法」
マニフェスト大賞実行委員長の大西一史 熊本県議

マニフェスト大賞 副実行委員長(前実行委員長)の黒川勝 横浜市会議員

ローカルマニフェスト推進地方議員連盟共同代表の
斎藤直子 戸田市議会議員

からの事例報告。
大西県議はパワーポイントの活用、黒川市議はポスターの活用、斎藤市議は映像の活用と、それぞれの得意分野をフル活用し、伝えたいことをわかりやすく伝える方法が紹介されました。

見せ方、伝え方は私自身も日々の議会活動で研究していますが、実際の選挙で活かして来た各議員の事例は先進的かつ独創性があり、とても参考になりました。

☆第三部 先進議会に学ぶ

最初は、早稲田大学マニフェスト研究所の中村健氏による
「自己診断・第三者チェックで政治の質を変える〜議会改革度調査2013年結果から」

 今月の「千葉県研修会」で議会改革度調査の自己診断を行い、参加した地方議員間で議会改革の必要性や今後のあり方について語り合ったこともあり、議会改革の重要性を改めて実感した講義でした。
議員による市民に対する可視化も必要だが、議会側の可視化も必要、という言葉が響きました。

最後は、「先進議会の事例に学ぶ〜これからの議会の地方議会」
議会改革のトップを走る、
四日市市議会の中森議長、堺市議会の大毛議長、飯綱町議会の寺島議長によるディスカッション。

コーディネーターは、山梨学院大の江藤教授でした。
各議会毎の議会改革に関する取組、それぞれの議会事情等、多くの示唆を頂いた内容でした。

早稲田大学マニフェスト研究所の「議会改革度調査」によると、23区の議会改革度は全国的に見ると改善の余地が多い、という結果も出ております。
 江東区議会においても、議会改革については、各会派の幹事長が参加する「議会制度のあり方検討会」で各会派の意見がだされ、定期的に話し合われていますが、「住民参加」「ICTを活用した情報発信」等々を通じた議会改革、しっかり取り組んでいきたいと思います。

講義や議員同士の情報交換などを通じて、大変得るものが多かったので、引き続き、しっかりと考えていきたいと思います。


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2014年8月7日木曜日

週末は市ヶ谷の法政大学で議員研修を受けてきました。

<さくら市議のfacebookより>

一度参加したいと思いながらいつも日程が合わず涙をのんでいた
「市民と議員の条例づくり交流会議」です。
今回のテーマは「議会で未来をつくれるか!?」

一日目はパネルディスカッション「行財政縮小時代に地域の未来をどうつくる?自治体の将来ビジョンをどのように選び、実現して行くのか」。
パネリストは、北海道大学名誉教授の神原勝先生、ローカルマニフェスト推進ネットワーク九州代表の神吉信之氏、東京財団の中尾修氏。コーディネーターは法政大学廣瀬克哉先生でした。
自治体の自治基本条例を絵に描いた餅にしないためには「議会基本条例」「総合計画条例」等の関連条例を整備して実効性を持たせるべきである、また総合計画のスパンは首長のマニフェストに合わせて4年が妥当との神原先生のお話に納得。さらに議会基本条例をお飾りにしないためには、1.市民と議会の双方向性の確立 2.長と議会の機関緊張の政治 3.議員間の政策討議の活性化が必要とのお話に、基本条例を制定して一安心している場合ではないなと痛感。(しかしハードルは高し・・)
夜は皆さんで交流会を持たれたようですが、KATOMOKOは久しぶりに実家に顔を出しに行きました。親孝行と言いながら、豪華お寿司をご馳走に(笑

2日目は「公共施設等総合管理計画 縮小時代の未来を市民・議会・行政でどうつくる?」をテーマにパネルディスカッション。
地方自治総合研究所の菅原敏夫氏、氷見市長の本川祐治郎氏、鶴ヶ島市長の藤縄 善朗氏、首都大学東京の饗庭伸先生からお話を聞きました。
市民との対話、WSを重ねて高校体育館を素晴らしい庁舎にリフォームした本川市長、土地区画整理の事業縮小を、丁寧な説明の上英断した藤縄市長、お二方の話を聞くと、行政と市民が直接やり取りした政策決定の道程に、議員の役割、議会の立ち位置が見えません。改めて両輪の一翼を担う合議体である議会の役割について、突き詰めて考える機会となりました。
午後は3つの分科会に分かれてのグループセッション。
A.「どうする!?議員間討議」
B.「やってよかった!議会報告会*行ってよかった!議会報告会」
C.「どうする!?わがまちの公共施設等総合管理計画」
KATOMOKOは悩んだ末「B」を選択。さくら市議会もこの9月に初めての議会報告会を予定しているので、報告会を始めてすでに10年選手の栗山町議会の皆さんを始め、諸先輩方からいろいろなノウハウを伺ってきました。
いろいろな刺激、学び、気づきを得た貴重な勉強会でした。実行委員の皆様、本当にお世話になりました、有難うございます。<(_ _)>

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2014年8月6日水曜日

注目される地方議会

<会津若松市議のブログより>

都議会の野次問題、兵庫県議会の政務活動費不正使用問題、青森県平川市議会議員の市長選にまつわる大量逮捕と地方議会に関わる「事件」が立て続いている。

そんなことで、NHK始め中央のマスコミから立て続けに取材を受けた。
マスコミがこれだけ地方議会に注目するのは、前述したことからだが、次のような話しをした。
不祥事を起こした議会もマスコミも、地方議会は国会と違って二元代表制である、という事の理解がない。
国会の真似をして与党、野党意識で、議会としてのまとまり感がないのが不祥事の原因と考える、と。
他会派の議員を落とし込める目的で野次を飛ばしたり、議会のテーマを持って政務調査すべきなのにそのルールがなかったり、議会の役割を認識せず市長候補に擦り寄ったり、これらは全て二元代表制の一翼である議会の役割を分かっていないからと思う。
マスコミも、一地方議会である都議会の選挙速報を参議院選挙の前哨戦として、与党側何議席、野党側何議席などと報道しているのがおかしいと指摘した。だから、国民も誤解する。
が、当の都議会議員は誤解してならないのに誤解したままのようだ。繰り返すが国会の真似をして。
都議会始め二元代表制の理解が薄い議会(大都市が多い傾向にある)は、議会としての固まり意識が弱く、従って議会改革もなかなか進まない。結果、住民からの信頼性も薄い。
この事に気付く議会が多くなれば、日本の民主主義の醸成に繋がると思う。
尚、「政治山」というポータルサイトに投稿した。
84日だか6日頃アップするとのこと。
議会改革「運動論」を、会津若松市議会の政策サイクルの仕組みなど紹介しながら書いた。


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2014年8月5日火曜日

性善説市役所はもはや崩壊しているのではないか?

<船橋市議のブログより>

【テーマ:船橋市の職員の皆様へ】
「久しぶり」になっちゃったブログです。読者の皆様申し訳ございませんでした。書こう書こうと思っても、変に肩書きが邪魔をしてくれます。
議長だから知り得た話とそうでない話との区別が非常に難しく、「そこの線引きだけはきちんとしなければ」となると、保育で起きている様々な問題に対する話や、総務系の何とも情けない話や教育委員会事務局が狂育委員会事務局であることなどまあ、枚挙に遑がないという感じではありますが、とりあえず「我慢」の毎日です。

さて本日のタイトルは、議長としての仕事をこなしていますと、「大人の社会科見学」が数多くあります。
先般も、JEFスチール株式会社東日本製鉄所千葉地区を視察させていただきました。素晴らしいの一言です。
The日本経済」という感じでした。千葉市がなぜ政令指定都市になり得たかをまざまざと見せつけられた感じがしました。
「間違い無く、明らかに日本経済の根幹とも言える、基幹産業の主要工場が立地することの重さというのは計り知れないな」と強く感じました。その存在もさることながら、その事業、業務の内容そのものの一端を視察させていただいただけで、驚愕の連続でした。

無事故で最高の利益を上げるのが企業の宿命とも言えますが、今回のブログで申し上げたいのは、「無事故」をどう続けるか。事故をなくすにはどうするべきか。を常に業務の中で考え、取り入れて行くか。万が一でもありえないとは思われることでさえ、事故想定をして業務に取組む姿勢がありました。

そして昨日、724日船橋市高瀬町のニチレイフーズ船橋第二工場を視察させていただきました。ここは、食品と言う人間の身体(口)に中に入れるものを製造する工場です。その事故防止策は、無人化に近いほど機械化された製造ラインの中でもすべてに考えられた「仕組み」が存在しました。そこには「性善説」など全く存在しません。そこの部分を考えると日本の伝統文化、精神文化、道徳観、倫理観などとは真逆の世界でもあり、日本社会で通用するのかという疑念さえも抱きそうになりました。が、しかし、一方の「社会」で求められていることは、それらを否定してまでも行わなければならない現実がある、ということです。

先般というかここのところ職員の方々と話をしていて、「いやいや私はこれこれこうですよ」という納得いく優等生のような回答が。いや、優等生なんですよ。普段の仕事ぶりからしておっしゃっていることはウソ偽りが無いでしょう。しかし、庁内全部の部課長さんがそうですか?あなたと同じことをやっていますか?そういう人材教育ができる体制になっていますか?突き詰めて行くと、そういう話になった時点で、「絶句」状態になります。

そうなんです。性善説に基づく人材育成のシステムが崩壊しているのです。冷静に考えればそのことを理解する部課長さんたちがたくさんいるのです。しかし、縦割り行政の最も悪いところが出ています。「私の担当ではない!」いやいや、「人を育てる」のは、総務部ではなく「各管理職」の最も重要な仕事です。まさか「事務分掌に書いてねえから俺たち知らねえ!」とか言わないですよね。

何が言いたいか?
「それくらい常識でしょう!」、「それくらいはわかっていると思いますよ」、「そんなことしないでしょう」、「そうは言わないでしょう」。
何度もそういう言葉を聞いたことがあります。

そうじゃないんです。「そうじゃない時代」になってきていることを敏感に感じ取らないと。そんなの少数派でしょ?そうです。少数派です。しかし、その少数派が事故原因になり得ることを前述の2工場は考え、その対策を講じているのです。一方で、私たちの市役所は、「仕方がない」という考え方を何事にも根底に据えています。「俺が直接原因者じゃないもん」。これだけ職員がいれば「仕方がないよ」なのです。
「そんなにガチガチに、キチキチに締め付けたら仕事なんてできないよ」とか、「世知辛い世の中ですね」とか皮肉を込めて言われそうです。

そうなんでしょうか?

上下関係において「あ」「うん」の呼吸がとれて、「言わずもがな」がきちんと部下につたわっているようなコミュニケーションがとれていれば、「事故はおこらない」と信じたい私がここにいるのも事実です。しかしこのブログを書きながらもさてさてどこまで性善説でいくべきかと悩む今日この頃です。

マイクロマネージメントという言葉があるそうです。最近知りました。
「自由」な「民主主義」が定着したこの国は、多様な価値観を認め、多様な倫理観が存在し、多様な道徳観さえも存在してるようです。そのことが正しいのか?違うような気がするのですが、昔からある倫理観、道徳観、価値観では、対応しきれない現実が存在していると思うのです。しかしながら、わたしのすぐそばの仕事の流れは昔のまま。昔の道徳観で、昔の倫理観で「あ」「うん」の呼吸が存在していることが前提の仕事の仕方なのです。

先般の不祥事の際も、「悪意を持ってやられたら防ぎ様もありません」と断言される方々がほとんど。前述の2工場は「悪意を持ってやられることも想定内」で工場の業務が進んでいます。

「悪意を持ってやられたら防ぎ様もありません」と言って、責任を逃れ、責任を転嫁し、決着させることって正しいことなのでしょうか?
振り返ってみてはいかがでしょうか?私は、猛省をし、振り返って、振り返って、考えています。船橋市役所で起こる不祥事は議会に責任は無いのか?もっと言えば議長の私に責任は無いのか?

これは大いにあると思います。

まず議会のチェック機能。チェック機能と一言で言いますが、「厳しい議会のチェック」が全く存在しません。
まず市長与党などと言って、「盲目的に」というか、まったくもって議員の職務を放棄している議員が確実に一定数存在していること。
「議員の仕事は「議会」に出席すること」だと思っている議員が確実に一定数存在していること。議員の仕事は、「議会が行われていないとき」こそ大切なのに、です。船橋市役所で言えば、そういうときに課長の席へ行き、部長の席へ行き、局長の席へ行き、「あなたたち、公務員の世界での思考はこうだね。だけど市民からの視点ではこういう見方もあるよ」を日常的に繰返し言わなければなりません。それが議会のチェック機能の一端であり、末端の職員にも議会の役割や立ち位置を知らしめる行動でもあるのです。

現在はそれが「皆無」でしょう。当選1回の議員がたまにやっているようですが、それはどちらかというと、自己顕示の行動にすぎないようです。残念ながら良い評判の当選1回議員の名前は聞こえてきません。謙虚さに欠けるようです。これは当選1回のみならず、当選2回のひよこちゃんも特に評判が悪いようですし、当選3回もまあ育っていませんから、どうしようもありません。あっ、これらの話はすべて共産党と公明党の議員は除きます。
そういうことを言っていても始まらないのですが、育てようにも「基礎学力」的勉強をしない議員が多すぎるのと、謙虚さに欠けて、もういきなり「自分は議員なんだから偉いし万能なんだ」的が議員がものすごく増えてきていますね。

ちょっと方向が外れてきましたので、一旦パソコンを閉じて続編を改めて書きます。


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