2014年9月21日日曜日

議会用語「検討」をルール化させた伊達市議会

<八潮市議のブログより>

議会用語は一般社会とかなり異なります。

議員は、質問に立って、あれをやれ、これをやれ、と注文をつける。しかし、それが行政側の方針と合致しないことならば「はい、わかりました。早急に実施します」とは言えない。

しかし「できません」の一言だけでは、議員の面目は丸つぶれ。しかも、(特に大会派の議員の顔をつぶしては今後に影響する…ということもあり、相手を傷つけないよう、あの手この手と、婉曲な言い回しで、丁重にはぐらかす。

時には、どう考えてもできそうにないことでも、「今後の課題として研究してまいります」と答弁する。

議員経験が長くなると、「研究します」 というのは、概ね「やる気がないんだ」と理解できるようになるが、新人の時には、それが分からないから「やった!」とばかりに、糠よろこびしたこともあった。

「検討します」 というのは、どちらかになるか見通しが立たない時に使う。「検討」 のほうが、少しはやる気がある…ということかもしれないが、検討した結果「没」か「棚上げ」になる場合も多々あります。

だから、単なる「検討」では油断ができない。「前向きに・・・」等の副詞がつけば、少しは可能性が高まるのだが・・・執行部も言葉を選り分け、そう簡単には使わない。多分、このことは全国の議会でも同じ状況なのかもしれません。

そんな中、今朝、オンブズマンのMLに次のようなニュースが載っていた。北海道の伊達市議会では「検討する」と答弁した場合には、後日、検討結果を議会へ報告させることをルール化したそうです。

以下、転載します。

北海道新聞
≪「検討します」答弁、どうなった? 伊達市議会が市の報告ルール化≫
09/13 07:00

▼ 伊達市議会は12日の各会派代表者会議で、議員が行う一般質問に市長らが「検討します」などと答弁をした場合、検討結果の議会への報告を市に求めると決めた。

議員の提案などを正面から否定せずに切り抜ける「お役所言葉」が飛び交いがちな議会答弁で、市幹部の発言に責任を持たせる狙いだ。

道内の全35市議会で初の試み。伊達市議会内の保守系会派が、市側が自主的に始めた長崎県大村市など道外の事例を調べて提案。
検討結果報告のルール化は、定例市議会開会中の30日までに議会運営の要綱として明文化し、今定例会の質問から導入する。市も議会の求めに応じる構えだ。

議会側が想定する手続きは

《1》会議録完成後に報告を求める答弁内容を議会が市に示す
《2》市が結論を出した案件は速やかに報告させ、残りも一定期間内にまとめさせる
《3》報告は市のホームページでも公表する―などとする。

この制度で、市側は議員の無理な要望や提案には「できない」と明確に答弁するようになる見通し。議員側も、市の財政状況や行政課題を把握した上で現実的な質問をする努力が求められる。

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この伊達市議会のルール化は議会、執行部双方にとってもメリットがあるのではないでしょうか?

できれば・・・八潮市議会でも導入したい!

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